カテゴリ:本・マンガ
今日は、
第138回直木賞受賞作品 桜庭一樹著「私の男」について、 これまた忘れないうちに感想を。 ↓あらすじなどはこちらへ 私の男 * この小説、 インセスト・殺人・震災・欠損家族等を 扱ったヘビーな内容なので、 読む人によって 評価がかなり分かれるようですね。 しかし、私は、 結構、はまってしまいました。 純度100%・上澄み液100%って感じの キレイな小説にはない、 暗~い陰の部分に、 ぐいっと引っ張り込まれてしまいました。 * ただ、アブノーマルな世界と言っても、 桜庭さんの女性的な表現のお陰で、 私には、全く重く感じられませんでした。 逆に、この丁寧で柔らかな心情描写は 女性作家ならではって感じがしました。 * この小説“表側”を漢字で表すと 「暗」「黒」「闇」「底」「孤」「渇」「寒」「粘」「奪」 しかし、一方では、 「純」「“赤”或いは“透明”」「信」「結」「支」「潤」「温」「与」 って感じもしました。 * 自分自身の「現実」では考えられないけど、 こんな「愛」も、この世の中のどこかに あってもいいのかもしれない・・・と思いました。 それ位、主人公の「淳悟」が、 とてもかっこよく思えたのです。 私が、もう一人の主人公「花」ならば、同じく 彼から離れられないと思いました * こういう「暗・深」作品を読むと、 影響されやすい私は、 自分自身の心の深い部分(抑え込んでいる部分)に つい、一緒になって落ちて行ってしまいます。 普段、私、心の上澄み部分だけで ふわふわと生活しているので、 抑圧した感情を見つめること(対決すること)は しんどいことでもあります。 でも、たまには解放して、 想いを客観視できるようにしないとね。 * そうそう、 これを読んでいる時、たまたま 昔の「男」から久し振りに突然メールが来ました 内容は、とっても事務的だったんですが、 この本を読んでいたこともあり、 抑え込んでいた過去の“苦い”想いを 思い出してしまいましたよ(笑) でも、随分、客観視できている自分に ほっ * とまぁ、 話が本の感想から外れてしまいましたが(笑)、 この本を読んだお陰で 自分の心とも真っすぐに向き合うことができ、 良かったと思ったのでありました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/06/30 01:06:28 AM
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