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2008/06/28
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カテゴリ:本・マンガ
今日は、
第138回直木賞受賞作品 桜庭一樹著「私の男」について、
これまた忘れないうちに感想を。


↓あらすじなどはこちらへ


私の男



      *



この小説、
インセスト・殺人・震災・欠損家族等を
扱ったヘビーな内容なので、


読む人によって
評価がかなり分かれるようですね。



しかし、私は、
結構、はまってしまいました。



純度100%・上澄み液100%って感じの
キレイな小説にはない、


暗~い陰の部分に、
ぐいっと引っ張り込まれてしまいました。



      *



ただ、アブノーマルな世界と言っても、

桜庭さんの女性的な表現のお陰で、
私には、全く重く感じられませんでした。



逆に、この丁寧で柔らかな心情描写は
女性作家ならではって感じがしました。



      *



この小説“表側”を漢字で表すと

「暗」「黒」「闇」「底」「孤」「渇」「寒」「粘」「奪」



しかし、一方では、

「純」「“赤”或いは“透明”」「信」「結」「支」「潤」「温」「与」


って感じもしました。




      *



自分自身の「現実」では考えられないけど、

こんな「愛」も、この世の中のどこかに
あってもいいのかもしれない・・・と思いました。



それ位、主人公の「淳悟」が、
とてもかっこよく思えたのです。


私が、もう一人の主人公「花」ならば、同じく
彼から離れられないと思いましたうっしっし




      *




こういう「暗・深」作品を読むと、
影響されやすい私は、

自分自身の心の深い部分(抑え込んでいる部分)に
つい、一緒になって落ちて行ってしまいます。



普段、私、心の上澄み部分だけで
ふわふわと生活しているので、



抑圧した感情を見つめること(対決すること)は
しんどいことでもあります。



でも、たまには解放して、
想いを客観視できるようにしないとね。



      *



そうそう、
これを読んでいる時、たまたま
昔の「男」から久し振りに突然メールが来ましたうっしっし



内容は、とっても事務的だったんですが、


この本を読んでいたこともあり、


抑え込んでいた過去の“苦い”想いを
思い出してしまいましたよ(笑)



でも、随分、客観視できている自分に
ほっウィンク




      *



とまぁ、
話が本の感想から外れてしまいましたが(笑)、


この本を読んだお陰で
自分の心とも真っすぐに向き合うことができ、
良かったと思ったのでありましたピンクハート





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Last updated  2008/06/30 01:06:28 AM


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