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2009/03/07
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カテゴリ:本・マンガ
今日は、鈴木光太郎著
オオカミ少女はいなかった-心理学の神話をめぐる冒険
という本について。



オオカミ少女はいなかった




      *




これ、
学問として読むには、
???なのかもしれませんが、

研究者ではない私には、
とても面白い本でしたきらきら


図書館本を読んだので、
古本屋に、この本が売っていたら購入しちゃうかも。




      *




以下、この本の内容をご紹介。


【あらすじ~まえがきより~】

心理学の中の迷信や誤信、また、
否定されているにも関わらず未だに既成事実として
取り上げられている話・考え(神話)を叩き割り、
再検証したケース8つを紹介。




以下、叩き割られた8つの神話の中から
4つほどご紹介 ↓


オオカミ少女はいなかった-アマラとカマラの物語


インドにいたという、オオカミに育てられた少女、
アマラとカマラ。
このあまりにも有名な話は、実は、作り話だった?


発表された、アマラとカマラの写真は、
同一時期に撮られ、作為的。


また、彼女たちの記録には、
時刻の記載がない他、信憑性にかなり欠ける。


彼女たちは実際に存在したことはしたが、
オオカミに育てられたというのは、ウソで
森に遺棄された、重い自閉症の子供たちだったのではないか?


発達心理学者ゲゼルが、自身の生得説支持から、
環境優位説に脱皮を図るために利用したケースではないか。




まぼろしのサブリミナル-マスメディアが作り出した神話


あまりにも微弱すぎて感じられない刺激は「閾下刺激」と
呼ばれる=サブリミナル


映画にサブリミナル広告(1/3000秒画面映写)を入れたところ、
そこに書かれていたポップコーン・コーラの売上が伸びた。(1956・米)

当時、この実験は、無意識を介して人の心を操るのではないかと
人々の恐怖心を煽った。


しかし、この実験には実は、論文も報告書もなければ
学会で発表もされたこともない。マスコミの記事になっただけ。


1950年当時、1/3000秒の画面映写は不可能。


本来、大きな違いがある、
認知心理学の「意識下(閾下)(今ここにある刺激)」と、
フロイトの「無意識(過去の出来事)」を混同したために、
訳が分からなくなってしまった。

<刺激が閾下である(認知)→行動に影響が及ぶ(無意識)>

何故、こうなったか。
当時、フロイトの精神分析がアメリカの主流となっていた為。




なぜ母親は赤ちゃんを左胸で抱くか-ソークの説をめぐる問題

母親の多く(80%)は、赤ちゃんを左胸で抱く(1950年代終頃・リー・ソーク・米)


ソークの仮説(心音説)→
母親の心音を胎児の頃から聴いていて、
外の世界に生まれてきた時に、安心感を得るために
母親の左胸(心臓に近い方)に頭を持って
行きたがるのではないか。

以後、同じような研究が別のチームでいくつか
行われたが、ソークの「心音説」に関する
結果・仮設は残念ながら再確認できなかった。


・では父親はどうだろう?(著者研究)

知識・経験の有無(子育て経験など)で、
左抱き・右抱きが変わった。
(子育て経験あり=左率高め、子育て経験なし=左・右同じ割合)

これらから、左胸で抱く傾向は、経験を通して
出現し、固定するといえるのではないか。


左胸に抱く傾向は、霊長類にも同じように見られる。


側性化(脳の機能の偏りの反映)のひとつとしても考察。
(感情・表情を扱う右脳が関係しているのは、体の左半分。
だから左胸で抱く)


その他、色々な説が出されていたが、
結局のところ、なぜ左胸かという謎は、いまだ解けていない。




ワトソンとアルバート坊や-恐怖条件づけとワトソンの育児書

恐怖の条件づけ実験台になったアルバート坊や
(1919~1920年・ワトソン・行動主義派・米)


白ネズミを置いた時に大きな音をさせて
驚かせる(恐怖を植え付ける)

白ネズミやそれ以外のウサギや毛皮のコートを
見ただけで、泣くようになった。


ワトソンのスキャンダルとともに
アルバート坊やの実験は終了する。


その後のアルバート坊やがどうなったかは
分かっていない。
(系統的脱感作用などにより、恐怖を取り除かなくて
もよかったのか)



アルバート坊やは、本当に条件づけされていたのか。
また、「人間の条件づけ」実験結果を
この1事例で一般化していいのか。


ワトソンは、その後、育児書を出版。
親のしつけ次第によって、子供は変わる(つまり条件付け)
→厳格な親本位の子育て法


その後、スポック博士の育児書が発刊
こちらは、フロイト風の快楽原理を採用
→子供を自由に放任して育てる(子供本位)

(↑確かこの本、実家にあったはず。
道理で私、自由奔放・笑)



育児書は、その時代や文化の価値観を反映して作られる。
時代とともに変わる育児書




まとめ・心理学について

・心理学の歴史は短くない

・心理学にとっての父は「哲学」、母は「生理学」、兄弟は「社会学」

・心理学は、間接科学

・「心」という物質でないものを扱う学問→誤解されがち

・心理学の胡散臭さを払拭するには、論理的にものを考えるしかない
 原典にあたること、噂に頼らぬこと、疑うこと




      *



ここに挙げなかった他4つの神話の検証も
興味深い内容でしたスマイル



やっぱり「人」「生物」って面白いきらきら





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Last updated  2009/03/08 11:55:11 AM


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