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「朽ちていった命-被曝治療83日間の記録-」
NHK「東海村臨界事故」取材班 著 朽ちていった命 no_tenkeyさんが紹介していたこの本、 泣きながら、一気に読みました 最後の最後まで 涙が止まりませんでした。 昨年読んだ、飯塚訓著「墜落遺体」(2008/6/23ブログ)と 同じくらい、苦しい本でした。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 1999年9月に起きた茨城県東海村での臨界事故。 核燃料の加工作業中に大量の放射線を浴びた患者を救うべく、 83日間にわたる壮絶な闘いがはじまった―。 「生命の設計図」である染色体が砕け散り、再生をやめ次第に朽ちていく体。 前例なき治療を続ける医療スタッフの苦悩。人知及ばぬ放射線の恐ろしさを 改めて問う渾身のドキュメント。 * 茨城県東海村臨界事故。 あれから10年。 申し訳ないけれど、この本を読むまで この事故のことは私の中で、 記憶の奥のほうに埋もれてしまっていました。 しかし。。。 ・・・ 読み終わって、 このことは、風化させちゃ、埋もれさせちゃ、 絶対にいけない! 起こってはいけない事故を 命を削って教えてくれた被害者の為にも もう二度と、同じような事件を 起こしてはいけないと思いました。 * 「放射能は怖い」 そんなことは誰もが分かっています。 けど、実際に被曝した時に人はどうなるのか。 ここには、 放射能が人を、じりじりと壊していく様子が 時間とともに克明に記録されていました。 被害者が、どんなに気力を振り絞って 放射能と戦おうとしても、 また、どんなに最新の医療技術を使って治療しても、 放射能が瞬間的に破壊した「生命」のプログラムは 二度と、再生の道を歩みださなかったのです。 「朽ちる」 本の題名を見て、最初、そのドギツイ表現に驚いたのですが 読み終わった後は、この言葉じゃ言い足りないような気がしました。 悔しい。 * 私に出来ることはなにか。 核の反対はもちろんのこと。 この本のあとがきに、 「臨界を防ぐ教育は受けていなかった。」と お亡くなりになった方と一緒に作業をしていた上司が 裁判で陳述した言葉が出てきます。 つまり、 会社の安全教育がちゃんとなされていなかった。 労働安全衛生法違反。 そして、もちろん 労災認定もされたことでしょう。 くぅ~ 安衛法・労災法は、 社労士の試験科目です。 折角、今、この勉強を行っているのだから、 放射能に関わらず、業務上において、 二度とこういう悲しい事件が起こらないように、 その防止に、私も微力ながら協力できるように、 絶対にこの科目は完璧に仕上げようと思います。 * 「海図のない航海」 (前例なき治療) それに向かって、全力で戦われた全ての関係者の方々に、 私も、心より敬意を表したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/11/23 11:11:55 AM
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