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2010/03/12
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カテゴリ:本・マンガ
今日は、最近読んだ本、
夏井睦著「傷はぜったい消毒するな」について。


傷はぜったい消毒するな


【内容情報】(「BOOK」データベースより)

ケガをしたら、消毒して乾かす、が世間の常識。しかし著者によれば、
消毒は「傷口に熱傷をかけるような行為」だという。傷は消毒せず、
乾燥させなければ、痛まず、早く、しかもきれいに治るのである。
著者は、今注目の「湿潤治療」を確立した形成外科医である。
その治癒効果に驚いた医師らにより、湿潤治療は各地で広まっている。
しかし肝心の大学病院などでは相変わらず、傷やヤケドを悪化させ、
治りを遅らせ、患者に痛みと後遺症を強いる旧来の治療が行われている。
なぜ、医学において生物学や科学の新しい成果は取り入れられないのか。
本書では医学界の問題点も鋭く検証。さらに、生物進化の過程をたどりつつ見直した、
皮膚という臓器の持つ驚くべき能力について、意欲的な仮説を展開しながら解説する。





この本、思っていた以上に
面白かったですきらきら



読む前は、
「湿潤治療」を確立された著者の持論がずっと
書かれているのかと思っていました。


しかし、実際に読んでみると、湿潤治療だけでなく

傷治療・細菌学(医学)の歴史、生物進化の過程など
関連分野のことも、たくさん盛り込んでおられて

最後までわくわく・どきどきしながら
読み終えることが出来ました。




以下、チェック点を5点ほどご紹介。



1.

生物進化の説明部分で、原核生物と真核生物との特徴を
コンピューターに例えて説明してくださっていたのが
非常に分かりやすく、良かったです。


原核生物=HDD容量・必要最低限/ネット高速常時接続/OS・シンプル構造 /OSバージョンUP可能
真核生物=HDD容量・巨大   /ネット接続機能無 /OS・高機能多機能/OSバージョンUP不可





2.

医学が、生物学などと比べて
科学的に遅れていると書かれていたのにもびっくりしました。

常に研究・研究なのかと思っていたら、
意外にドロ臭い世界だったんですね。


・医学の世界は、体育会系。上下の関係が強く、
 先輩から教えてもらったことは絶対。
 この教育システムの欠点は、その方法の検証を誰もしなくなるということ。
・医学界は、細菌学の祖・パスツールの亡霊にとらわれている
・医学はパラダイムの集合体
・専門医が望むのは、自分が専門としている病気や外傷が特別なものである続けること。
 だから素人でも治療できる湿潤治療を、学会は認めていない。
・診療科によって常識が異なっている医学界
など


そういや、山崎豊子著の「白い巨塔」でも
病院内派閥・権力闘争が題材になりドロドロでしたもんね。



白い巨塔 (5冊揃) 山崎豊子




3・
・ホモサピエンスという単独生物はいない(細菌・微生物と共生している)
 =人間至る所に常在菌あり
・人間の皮膚も、多種多様な皮膚常在菌が生活する生態系(人間の皮脂を栄養としている)。
 この皮膚常在菌は、外部から病原菌などが入るのを阻止してくれている


という点も驚きでした。


口内や腸内だけでなく、皮膚にも常在菌がいて、
私にも、それらが必死で?生態系を形成しているんですね。


何だか自分が愛おしくなってしまいました。

私が元気でいないと、
この生態系も崩れちゃうんですよね~


わぁ~☆
自分の健康に責任感が出てきちゃいましたうっしっし


また、

常在菌がいない生まれたばかりの赤ちゃんのことを本当に考えるのであれば、
すぐに保育器にいれるのではなく、母親の素肌の胸に抱っこさせ、
母親の皮膚常在菌を分け与えてもらうのが理にかなっている。(カンガルーケア)


という所も、女性として印象に残りました。
ふ~ん。





4・
・先入観にとらわれない人が、新発見をする
・古い考えにとらわれる専門家、新しい知識を直ぐに取り込む素人
・湿潤治療をしているのは個人開業医が多い。大学病院は古い考えに縛られて、
 組織が大きくて方針を変えにくい



よし!
私も古い考え(傷治療には乾燥&消毒液)をバッサリ捨て、
今度、ケガをしたら
ラップと白ワセリンで治療してみようと思いますきらきら






5・
・人間の皮膚は、神経系から独立した知覚も備えている。
・軽度の火傷の痛みや痒みは表皮が単独で感じたことであり、
 神経系に作用する鎮痛剤がそれらに効かないことが分かる
・皮膚には、脳神経細胞に含まれる、ドーパミンやセロトニンなどの
 受容体が存在している



これも驚きでした。


しかし、著者が、生命進化を順に追って説明してくださっているので、
この「皮膚独自の知覚の存在」説も、
無理なく受け入れることができます。


人って、生命って、本当に不思議。




      *




こういう系統の本を読むと、いつも

「命を繋ぐ」ということは、生物それぞれに課せられた、
基本的で、究極の役割(使命)なんだなぁと思いますね。



もし、これに直接関われなかった場合でも
次の世代の人たちの為に、何かしら考えて行動していかなきゃなぁ。





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Last updated  2010/03/14 01:30:28 AM


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