山口安次郎作能装束展&蜷川実花展
今日は、最近行ってきた色彩が美しかった2つの展覧会について。正反対に表現された色彩の美をご紹介。(繊細色 対 極彩色)1.承天閣美術館「山口安次郎作 能装束展」~12/6までお能を観に行ったら、必ずといっていいほど、楽しみにしているのがその衣装(着物)を観ること。能自体の「幽玄さ」に加えて、装束の、溜息が出るくらいの「豪華さ」。一枚の装束を織り終えるのに一体どれだけの時間がかかるのだろう。絹糸のあの豊かで繊細な色彩は、一体なんなんだろう。洋服にするとド派手になってしまうであろうデザインはどうして着物になると、あんなに美しく見えてしまうんだろう。。。私が着物に惹かれるのは、これら不思議な魅力がいっぱいつまっているからなのかな。さて、今回のこの展覧会。西陣織職人の山口安次郎さんがその生涯をかけて織ってこられた、能装束を展示するものでした。山口安次郎さんは、今年105歳!今でも現役で、織物をされているそうで、西陣織職人の中では、神様のような存在だとか。 ◎見切ります!山口安次郎監修【山口織物】謹製特撰西陣織袋帯「雲取鳳凰文」素晴らしい展覧会でした。美しすぎました。衣装版の宝石って感じ微妙な色の変化。刺繍かと見紛うばかりの唐織。艶やかな文様。会期中、3回の展示替えがあったそうですが、もっと早く、展示替えごとに来ればよかったって後悔させられるほどの「美」でした。図録購入。ページを広げる度、溜息です。 ◎見切ります!山口安次郎監修【山口織物】謹製特撰西陣織袋帯「狩野屏風文」通常価格 92,400円 (税込) ◎現品大特価!【山口安次郎監修・山口織物】特撰西陣引箔袋帯「桃山扇面文」承天閣美術館 HP *2.西宮市大谷記念美術館「蜷川実花展」 西宮会期終了極彩色。いつもは静謐な西宮市大谷記念美術館。それが、今回は一面、極彩色。美術館庭園に植えられている極楽鳥花も霞んで見える。赤・青・緑・黄・紫・・・写真に表現された、この色全てが編集無だなんて。自然ってすごい。あいまいさ、完全シャットアウト。「有」か「無」か。「生」か「死」か。いままで、彼女の作品は、なぜこんなに肉感的なのか、と不思議に思っていたけどこの展覧会に来て、何となくわかったような気がする。彼女の作品は、色彩で「生」・「命」を表現しているんだ。“生”・“命”とくれば、“性”とも言えるんじゃないの。そっか。だから肉感的なんだ。それも、相当なパワーで、写真全体が燃えている感じがする。クレールフォンテーヌ/Clairefontaine 蜷川実花 Mika Ninagawa A4ゴム留めファイル芸能人を映したコーナーは、かなりの人だかり。皆、魅入ってしまって、動かない。これが、皆さん目当てなのかな?ショップも行列が出来る位の盛況っぷり。西宮は今日で会期終了、この後高知に巡回。きっと巡回先でも若者がたくさん訪れるんだろうな。