有吉佐和子を読む。
2日前、またもや胃腸の具合が悪化。さすがにやばいな・・・と思い、実家に帰ることに。今週いっぱいはゆっくりしてようと思う。さて。最近、久しぶりに有吉佐和子の本を買った。題名は「悪女について」。変死を遂げた大富豪、鈴木公子(本人は出てこない)についての27人の証言で成り立っている、珍しい構成の本である。もうちょっとで読み終わるが、これが面白い。この作品は、まさに文章で出来たパズルである。27人の証言を細かく読み込んでいくと、すべての謎が解け、「あっ!!」となるのだ。しかし、鈴木公子という悪女は、実にしとやかで美しい。女性作家が描き出す悪女には、異性だけではなく、同性も思わず憧れてしまうような、正当化してかばいたくなってしまうような、妖しい魅力がある。有吉佐和子を読むのは、「恍惚の人」以来だったが、ぜひ別の作品も読んでみようと思う。今日は具合が少し良くなったので、本屋へ出かけ、ぱっと目についたコクトーの詩集を買ってみた。最近、フランス語を勉強したいな、と思うようになった。今までフランス映画をこよなく愛していたのに、フランス語を勉強しなかったのが不思議なくらいなのだが・・・ともかく、早く読みたいので、今日はこれで。