カテゴリ:スピリチュアル
27年前に死んだ父
その当時の会社の人とは、今でも年賀状のやりとりがあります その中の一人Oさんの奥様から、11月にご本人が亡くなったと年賀状欠礼の挨拶状が来ました Oさんは、父の部下であった方ですが、父は生前とても彼を信頼してた様子で、よくOさんの話を聞かされたものです 僕がOさんと初めて会ったのは、父の訃報に急遽駆けつけてくださった時でした それから、彼は、一人残された母のために時間を割いては、いろいろな行政的な手続きをしてくださったり、親身に面倒をみてくださったと聞きました 挨拶状を受け取り、僕としても、ひとつのけじめとして、お礼のご挨拶に行きたいと思い、先週の土曜日、母と一緒に奈良市内のご自宅まで訪ねて来ました 奥様は、車のところまで迎えに来てくださり、家に案内されました その後、部屋に案内され、遺影と対面しました 最後にお会いしたのは、父の49日が過ぎて父の会社にお礼の挨拶に出向いたときでした 父は、この方を心から信頼して仕事をしていたんだ… そんなことを思うと、心の中から熱い物があふれてきました そのあと、奥様とゆっくりと話をすることができました ご主人は、去年にがんと診断され、入退院をくりかえされました なくなる前は、ほとんど意識のない状態が2週間くらい続き、その後突然、正気が戻り、見舞いに来てくれた一人一人に 「ありがとう、本当にありがとう」 と、相手の頭髪がくしゃくしゃになるくらい抱きしめてお礼を言われたそうです その後、静かに息を引き取られたとのことでした 父が死んだときはそんなに泣かなかった僕の両眼から涙が溢れました 「実は、主人ばかりでなく、私もあなたのお父様の部下だったんですよ」 と、父のことを話す奥様 「厳しい方でした、周りにも自分にも。今は、上司にはへこへこして、部下には偉そうな人が多いでしょ?でも、あなたのお父様は、上が間違っていれば身体を張ってでも修正させる、素晴らしい人でしたよ」 まさか、生前の父のことを聞けるとは思っていませんでした 奥様とは、まるで昔からの知り合いのように、心を開いて話をすることができました その場には、きっと姿こそ見えないけど、無くなった父もOさんも同席して笑っていたのではないかと思いました お別れに車の窓から僕は奥様の手を両手でしっかり握りました きゃしゃだけど、暖かい手でした こういう方に囲まれて、死んで27年経っても思い出してもらえる父は幸せだなと、少しうらやましく感じました 帰宅して、果たして自分は、会社の同僚に対して、愛情を持って接しているかと深く考えました 考えれば考えるほど、答えは「×」でした こうして、Oさんのご自宅を訪ねたのも、深い縁があったのだと思います 感謝を忘れず、明日から生きていきたいと、思いました お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年12月08日 21時34分40秒
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