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シングル母のアメリカ暮らし

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さく408

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2004.07.16
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旅行の後にまた旅行、というのも何だが、
飛行機を乗り継いで、今、元夫実家にいる。

子供たちはおばあちゃんがご飯食べさせてくれて、
ご本読んで寝かしつけてくれて、
「あなたは好きな事してなさい」っていうから、
私は楽天三昧だ。
普段行けないところも覗かせてもらった。
あー、おもしろかった。

はっはっはー、いい身分じゃのう。


と、浮かれているばあいではない。
貴重な休みがあっというまに終わってしまいそうだ。
今日だってここにくるのに半日を費やしているのだ。


何故かというと飛行機を乗り継いだからだ。


直行で1時間半でこれるところなのに、何故乗り継ぐ?


ここがアメリカの不思議なところ。


日本で、東京から大阪に行くのに、新潟で乗り継ぐ事があるのだろうか。
アメリカではあるんです。

今回は突然話が決まった事もあり、チケットが取れなかった&高いということもあって、LA経由のチケットしか取れなかった。


LAって。
方向違うよ。全然。


しかも2時15分にでて、最終的に向こうの空港につくのは
午後の7時。



もう仕方ないから、思う存分LA空港滞在を楽しむ事にした。
何事も前向きに生きていくのだ。


地元空港を出て、1時間後にはLAに到着。
そして、2時間の待ち時間。(泣き笑い)
しかもターミナルも移動する。
LA空港には8つのターミナルがあるそうだ。
はっきりいってだだっぴろいだけで、
SFなどと比べるとぜんぜんオーガナイズされていないという印象だ。

ターミナルバスがこない。
他のターミナル行きのはどんどん来るが、
私のが、こない。
しかも待っているのは私ひとり。

暇つぶしに、係員のフィリピン人のおじさんと話する。

「日本人だな、さては。何年いる?」
「10年。おじさんは?」
「19年だ。わっはっは。」
「ターミナル5行き、こないね」
「あんたを何処にも行かせたくないんだろう、きっと。」
「あっはっは。うまいね、おじさん。」

「マタアイマショ。イデス。ワルイデス。スバラシデス。」
「は?」
「フィリピンで覚えた日本語だ。わっはっは。うまいだろ。」

すっかり意気投合した私たちは
調子に乗ってしゃべりまくった。
しかし、バスがおそい。
やっと来たぞ、とおじさんが教えてくれた。

「いつ帰ってくるんだ?」
「ここにはもう帰ってこないよ。経由しただけだから。」
「そうか、元気でな。」
笑いながら、肩を組むSAKUZOとおじさん。



やっと次のターミナルについて、さらに待つ事1時間強。
つまんないので、人間観察をする。
さすがLAだ。
おもしろいのがけっこういる。

目についたのは、整形美人。

ひとりすごいのがいた。
70代くらいの銀髪紳士の隣に、絶世の美女。
でもなんかとっても変。
顔はつやつやでおけしょうもバッチリ、
豊かなブロンドをなびかせた、その首筋は、
あきらかにおばあさんのもの。
わずかにのぞくお手手もおばあさん。
なのに、顔にはほとんどしわがないし、
胸はあからさまにぱんぱんだし、
ウエストもむっちりくびれている。
きれいなんだか恐ろしいのかわからない。

向かいには真っ赤なミニスカートの
おばあちゃんがすわっている。
裾が気になるらしく、しょっちゅう立っては、
裾を引っ張って座り直す。
なら、はかなきゃいいじゃん。(涙)

なんていろいろ観察しているうちに
やっと出発。
最終目的地はここから1時間半。
結局この3時間はいったいなんだったのかしら。(涙)


飛行機がやっと飛び立った。
遅い午後のLAの町並みを窓から眺める。
この街は、上から見下ろすと、本当に碁盤の目のように
縦横きれいに揃っている。
街全体が大きなチェッカーのようだ。
中でトマトジュースとおつまみをもらってご機嫌になる。
不覚にもいつのまにか寝てしまった。
いつのまにか、見慣れた町並みと山々が遠くに見えてきた。

結婚していた時は、
またあそこにいくのかあ、と思っていたけど、
他に旅行にいけないから不満だっただけであって、
ここ自体が決して嫌いだったわけではない。
まあ正直言って退屈した事もあるけど。

でも離れてみるとやっぱり懐かしい。
この10年近く、年に1-2回は足を運んで何週間か過ごしたところだ。
いろいろな思い出がそれなりにつまっている。
あんまりいろいろ考えると、
私の場合すぐ鼻につーんときちゃうので、
あわててバッグの中の水を飲む。


空港には義母と子供たちが迎えにきてくれていた。
義母が「ウェルカムホーム」と言った。
本人、気がつかないで言っちゃったんだろうなあ。(苦笑)


とりあえず、2日間、お世話になります。





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Last updated  2004.07.16 15:56:23
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