シングル母のアメリカ暮らし

土曜日の夜から子供達がいない。
父親と一緒に祖父母宅に行ったのだ。
祖父母宅のあたりでは雪が降っているし、
転げ回れる広い広い庭があるし、
鹿もたくさん遊びにくるし、
仲良しの従兄弟と叔父も一緒だし、
今月いっぱい預かっている隣家のアンディという犬もいるし、
（最高に気だてのいい可愛いコリー犬）
何より大好きなグランマに久しぶりに会えるのだから、
嬉しくないわけがない。
もう１ヶ月も前からすごく楽しみにしていたのだ。


私はこの子供のいない１週間を出来るだけ有意義に過ごすため、
さまざまな計画を立てようとした。
でも現実は・・・
1. 仕事（今週はのべ５０時間の仕事をする予定）
2. 山のような家事を片付ける事
で終わってしまいそうだ。


土曜の夜にキッチンを片付けた。
きのうはリビングルームを片付けた。
今日と明日で仕事の合間に震災地と化した我が部屋を
片付ける予定だった。
３時間仕事して、１時間テレビを見ながらお片づけ。
また３時間仕事して、ビデオを見ながらお片づけ。
ごはんは夕べ友人Pが来たのでインドカレーをいっぱい作った。
なので、とうぶんご飯の支度もしなくていいし。
どうせ私一人だからどうにでもなるし。


なのに風邪を引いてしまった。
夕べPが来たあたりからなんか寒気がするなあと思い、
ベッドに入る頃には、フラフラしてカラダのあちこちが痛んだ。
そして頭痛と鼻水とくしゃみ。
私の風邪の典型的な症状だ。
すぐに薬を飲んで布団をかぶって寝た。


おかげで今朝はだいぶましになったが、
それでも頭痛とダルさは変らない。
仕方ないので仕事だけはちゃんとするとして、
お片づけは明日する事に・・・・


何て言ってるからいつまでも片付かないんだよね。


でも仕事と家事だけしているんじゃあまりに寂しいから、
水曜日はPとダウンタウンでランチ、
午後は茶道関係のお友だちと約束、
金曜日はこの３年くらい会っていなかった友人と
久しぶりに再会する事にした。



子供がいないと本当に静かだ。
そしていい事は自分のペースで生活できる事。
送り迎えの時間を気にしなくていいし、
時間だからとご飯を作らなくてもいいし、
仕事中にケンカの仲裁やら頼み事やらで
邪魔をされる事もないし、
トイレは汚れないし、
家の中は散らからないし、
好きな時に好きなものを適当に食べられるし、
仕事の約束も好きなようにアレンジできるし。


ああ、子供がいない生活というのは
こういうものなんだなあ、と改めて思う。


でも３日めにして、
この静まり返った家の中、
妙に片付いたリビングルーム、
火の気のないキッチンなどが
何か寂しい。
いつもはうるさい兄弟ケンカのわめき声も
私がコンピューターで仕事している最中に
後ろのベッドで本を読んでいる姿も
何だか妙に懐かしい。


ゆうべ子供達から電話があった。
「I miss you」と元気のない声で長男がかけてきた。
ははーん、眠いんだな、とピンときた。
「つかれちゃったんだね。眠いんでしょ」
「うん。どうしてわかるの」
「お母さんだから」
「ママ、さみしい？」
「うん、さみしいよ。でも楽しんで来てね」
「うん。今日アンディ（犬）と遊んだよ」
「明日も遊べるよ。帰って来たらいっぱい教えてね」
「うん、おやすみ。」

次男は元気だった。
「ママ、ハロー。バイバイ」

ちょっとまて、このやろう。（笑）


今週末には何か美味しいものを作ってあげよう。
それまでに家の中きれいにしなくちゃ。