シングル母のアメリカ暮らし

何の因果か、息子につき合わされて（？）
始めた剣道もかれこれ１０か月が経った。
膝は慢性的に痛いし、
痛めた足首は治らないし、
サポーターまでして稽古に行っている。
何のためにそこまでしてやっているのか、
自分でもよくわからない。


実は私は一度何かを始めると
なかなかそれがやめられないのだ。
カヤックも後半はやめようやめよう、と思って
（連れて行かれる川がどんどんエスカレートしてきたので、
マジで命の危険を感じるようになっていた）
それでも６、７年もズルズル続いちゃったし、
トライアスロンも、きついなー、私には向かないなー
と思いつつ、元手が結構かかったので、
（ウエットスーツ、自転車、ウェアなど）
何年か続けていたし、
茶道もかれこれ１１年になる。


この一度始めるとやめられない、という性格は
息子達にも受け継がれているようで、
剣道もピアノも日本語学校も、
「いきたくなーい」とゴネることもあるんだけど、
「そんなら別にいつやめてもいいよ」と普通に言うと、
「いやだ。絶対やめたくない」という。
「やめる」というアイディアに恐怖感があるようだ。


で、剣道の話に戻るけど、
夏の間、小さい道場でずっとラクをしてきた。
いつも火曜は大きい道場、木曜は小さい道場、と
交互に行ってたんだけど、
夏季は大きい道場が使えないので、
ずっと小さい方でやっていた。
小さい方だと、走るのも短いし、
もちろん疲れはするけれど、ラクな方だ。
カラダがすっかりそれに慣れてしまった。


今日から大きい道場に戻った。
指導してくださったのは「さかな先生」だ。
本当は似ても似つかない名字なのに、
何故か次男は「さかな」だと思ってて、
ある日、「さかな先生」と呼んでしまった。
小さい声だったので、本人には聞こえなかったようだけど。


「さかな先生」は超スパルタだ。
声も大きく、いつも怒鳴っているように聞こえる。
おまけに竹刀で足をこずいたり、お尻を叩いたりするから、
よくもまあ親の方から苦情が出ないものだと感心するほどだ。
その「さかな先生」の本日のスパルタメニュー。


準備運動のあとはいつものように「軽く」素振りの稽古。
（その時点でもうすでに素振り２００回はしている）
それから足運びの稽古。
かなり広い道場を行ったり来たり。
とちゅうから大声を出したりして走り回る事、１０往復。
もうその時点でかなりぜいぜいしているのに、
そのあと面を打ち込みながら走る事、１０往復。
ほとんど休みなしだ。
そのあとも１５分ほどいろんな稽古をして、
最後に「はや素振り」といって前後に飛び跳ねながら、
素振りをする事、計80回。


私はもう最後はマジでめまいがして来たので、
途中で抜けた。子供も若者もほとんど死んでいた。


だけどさ、私は立派な中年女性だ。
しかも天下のふくよか女だ。
こんな事をして、心臓マヒでも起したらどうするのだ。
恥ずかしいぞ、自分。
だいたい、子供達と若者に混ざって
同じ事が出来る身分ではないのだ。
「熟年向けメニュー」というのも考慮していただけないだろうか、
なんて思ったりもするけれど。


今の私にとってエクササイズはこれだけだから、
しかも子供達と一緒に出来るし、
それにまあ、楽しくないわけではないから
やめたくはないんだけどね。
この歳で体育会系のしごきに耐える事になろうとは。（笑）
帰り道は本当にヘロヘロになって、
駐車場ででくわした数少ない貴重な大人仲間の
ピアスのお兄さんと目で労りあってしまった。
でも彼きっと２０代だろうし、労られるべきはこの私だ。


今夜は膝も足首も腰も腕も肘も首も痛いです。
でも何故かとっても元気。
これってやっぱり運動を少しでもしているせいかな。
うん、これからもがんばろう。


なんか支離滅裂になってきました。


（祈）次回は「さかな先生」じゃありませんように。