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医療の現場に程近い環境に暮す私は、年末の慌しさと我が家のチャイム、電話のベルに心が締め付けられる事がある。
無防備に、自分勝手の考えで向かってくる人、だけれども医師を信じて足を運ぶ、不安で心細く、心臓だけが高鳴りドキドキ、脈も速くなり、そんな人を受け入れる側も同じように緊張と信頼に答えるべく最善の努力を払う。 時に資格の無い私に向い矢継ぎ早に言葉を投げかけられる事も。 誠心誠意、心を尽くし答えを導く努力をするものの、どうにもならない事もある。 師走に入り又その時季が来た。 チャイムが一度、電話が三回。 その度に心音が軋む。 ベットに入り眠りについた時又ベルが鳴った。 こんな時、クリスチャンになろうかと思う。。。 今日は朝まで眠れない。 医療はそんな現場です。 今も我が家には大切な冑がある。 我が家のドアを開けて下さった老紳士の心を受け継いだ。 「今度来る時は、茶釜を持ってくる」遺言になってしまった。 そして、春が来る度咲く花壇の花も思い出になってしまった。 老婦人の手作りの花壇が我が家に残された。 笑顔を見られなくなり、淋しさがつのった事を忘れる事は出来ない。 人間の命をつなぐ医療の現場を決して軽視してはならないと思う。 ベルが鳴った。 今度は息子から。 彼も大人になったなと思う。 知り合いの大切な光を失った。 せめてもう一度、そう思うも今はもう叶わない。 立派な人生を生き抜いた勲章をきっと頂けた事でしょう。 心よりご冥福をお祈り致します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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