カテゴリ:human being
前項の件について、色々な意見をいただいたことにまず感謝します。どの意見も率直で、決して直接当事者だけを非難するようなものではありませんでした。皆さんのその思いやりに感謝しています。
詳しく事の経緯を説明しますね。 まず、ライブの数日前にトリオのメンバーの一人(といってもどちらかなんですが、ここでは敢えて明言せずにおきます)から「知り合いからライブ中にプロポーズしたいって言われてるんだけど・・・」という話を聞きました。 以前私はNYのライブハウスで同じような状況に客として出くわしたことがあり、その時居合わせた全員が”おめでとうムード”になって、その後のライブが異様に盛り上がったんです。「くー!アメリカ人はこういうことが自然に出来るから粋だよなっ!このー」と、ちょっと羨ましいというか悔しい気持ちになったのを憶えています。 そこへこの話だったので、「あらーっ、、それは素敵なことだね!僕のステージでいいんですか?いやー、ドキドキするなー。でも彼女絶対Yesなんだろうねぇ」てな具合で当日を迎えたのです。 実は1st setが始まる前に彼氏とメンバー、お店のスタッフと軽い打合せをし、彼女へのサプライズを完璧にするための方法を練っていたんです。 そしてついに2nd set途中で打合せ通り告白タイムに。私の「えっ?何が起きたんだ?」的な一瞬の不穏な空気も実は彼女を驚かせるための演出でした。 果たしてサプライズは大成功に終わり、私たちはある種の達成感と共に大興奮の内にステージを終えました。 ・・・・・が、ここで謝らなければなりません、ね。 あまりのことに、つまり私にとっては直接の知り合いでもない人でも、2人の人間の運命を決める瞬間に立ち会い(だって人がプロポーズするのを他に見たことあります?)、それを演出するなんてことに、すっかり興奮してしまい、ライブの当事者であるお客様への説明がほとんど無いまま、全くもって説明不足のまま終えてしまいました。本当に申し訳なかったと思います。ごめんなさい。 周囲の圧倒的なハッピームードに甘えてしまい、それで全て良し、と自分の中で完結してしまっていました。 中には「なぜ?今?ここで?そして誰?」と不思議に思われ、一瞬でも不快に思われる方がいらっしゃるかも知れない、ということは冷静になった今ではよく分かるんですが、正直あの時はそこまで思いが巡りませんでした。 「これこれこういう訳で、サプライズ企画は大成功しました。みなさん、この2人を私達トリオと一緒に祝ってください。逆に彼らから良いエネルギーをもらって、さらにハッピーな演奏をしたいと思います!!」 という一言があればまだ良かったかも知れませんし(実際エネルギーをたくさんもらっていましたしね)、 或いは、彼女以外つまりお客さんにも事情を事前に伝え、サプライズに参加してもらう、という方法があったかも知れません。 が、とにかく、皆さんのご意見の中で、2人を素直にお祝いしたいけど、どこか「?」が消えないというのもとても理解できます。そこに対する配慮が足りなかったことをこの場をお借りしてお詫び致します。 同時に、私たちミュージシャンがライブでお観せするのは、音楽だけではなくて、その奥にある人間同士の生々しいやりとりでもあって、またそれが逆に音楽のリアリティーとなって伝わるものと信じています。つまり今回のような事も演奏に大いに影響しているんですね。もちろん演奏クオリティーのアヴェレージを出来るだけ上げる、保つ、落とさない、ということは大前提ですが、お客様もそんな風にステージ上での生々しさを楽しんでいただけたら嬉しいです。 ま、かといって、「saltのステージ、プロポーズOKらしよ!」ということで、毎ステージやることになったら困るなー。その時は職種変えなきゃねぇ。あ、意外と商売になるかも? さてさて、、当のお二人には、僕の不手際で困惑させてしまったことを謝りたいと思います。幸せになることが大勢の立会人への責務になっちゃったわけだから、ここは奮起して!是非いい家庭を築いてね。 もう一度言います。 おめでとう!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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