適正なコンタクトレンズ
現在使っているコンタクトレンズは、どんな状態なら合っているといえるのでしょうか? 「良く見えるレンズならば合っている」これは間違いです。 良く見える、一般的には遠くが良く見えることを意味しますが、これだけでは合っているとはいえません。遠くも近くも、快適に良く見える必要があるのです。近視の場合、過矯正といって、必要以上に度数を強くすると、近くが見づらく、疲れやすく、頭痛や眼痛が出現することがあります。 東京で診療をしているある専門家は、「東京では眼科医以外の医師にコンタクトレンズを処方された方の90%程度は、6段階以上の度数の過矯正であろう」と、言っています。 東京から転居してきたコンタクトレンズ使用者に私が処方し、「近くが見える」と、驚かれたことがあります。その方は、コンタクトレンズでは近くが見えないのが当然だと思っていたそうです。 幸いにも私の住む田舎では、量販店や眼鏡店でのコンタクトレンズの処方医師の診療レベルが高く、過矯正の割合は、70%程度(これでも多すぎますが)という印象を持っております。しかも度か強すぎても、せいぜい4~5段階で、少なくとも新聞の文字は読めます。しかし、20代でも、それ以下の大きさの文字は読めないわけですから、問題です。 まずは眼科医以外のコンタクトレンズ処方医師とコンタクトレンズの使用者に、適正なコンタクトレンズとは、どういうものなのか知ってもらう必要がありそうです。