＜広島３－１ソフトバンク＞◇２日◇広島

　「第６の男」争いの３番勝負は３人全員に及第点。２日、ウエスタンリーグ・ソフトバンク戦で先発斉藤が５回１失点と結果を残した。５回２失点のフェルナンデス、６回１失点の小山田に続き不振続きだった若き左腕も踏みとどまった。３試合ともブラウン監督ら１軍首脳陣が観戦。ミンナ、ヨクガンバッタノデ、ワタシモコマッチャイマ～ス。

　佐々岡の２軍落ちにより１つポッカリ空いた先発ローテーション枠。「誰か２軍に代わりの選手はいないか」と探していたブラウン監督がほほえんだ。ソフトバンクとの３連戦に先発したフェルナンデス、小山田、斉藤の３人がいずれも好結果を残した。

　最終日の２日に登板したのは２年目の２０歳左腕・斉藤だ。立ち上がりは不安定だったが、３回以降は抜群の安定感を見せた。「昨日の小山田さんも良かったので。負けられないですよ」と先輩にもライバル心をむき出しにした。今季はキャンプ中に指先のマメをつぶし、そこからフォーム全体のバランスを崩した。

　山内２軍投手コーチとマンツーマンの練習を続け、リリースポイントの修正に成功。思い通りに投げられなかった変化球も元に戻ってきた。「ずっとキツかったです。やっと球に力が伝わってキレが出てきた」と納得の表情。ブラウン監督は３日連続でネット裏から視線を送った。「緊張しました。視界に入りますから」と斉藤は苦笑い。指揮官は「３人ともいい投球をした。斉藤はだいぶ良くなってきた」と目を細めた。

　ただ、斉藤は育成方針もあり見切り発車で１軍昇格させることはなさそう。小林投手コーチも「まだ合格点とは言えない。課題があるし、立場が小山田やフェルナンデスとは違うから」と厳しめだ。とはいえ、今季中の１軍再昇格がハッキリ見えたのも事実。同じ２日には大竹が右肩痛により登録を抹消された。チームにとっては苦しい状況だが、３投手が救世主になる可能性は高い。【柏原誠】

［2007年8月4日11時12分　紙面から］

２日のウェスタンリーグでソフトバンクを相手に５回１安打１失点と好投した斉藤悠葵（撮影・築山幸雄）

日刊スポーツ
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