ブラウン監督の前でバリバリ投げます！　広島の斉藤悠葵投手（２０）が沖縄合同自主トレで奮闘している。２６日、今年初めて捕手を座らせて投げた。沖縄入り前にも大野練習場で積極的にブルペン入りするなどハイペース調整。３１日に沖縄に到着する同監督にアピールしようと必死だ。

　悠ちゃんが燃えている。この日、ブルペンに入るとまず軽く立ち投げ。そして水本ブルペン捕手を座らせて約５０球、気迫のこもったボールを投げ続けた。直球、カーブ、スライダー、チェンジアップとひと通りの球種を投げ終えた斉藤は「今日はよかったです」と納得の表情を浮かべた。

　一昨年のプロ初登板の巨人戦で衝撃の白星デビュー。だが昨年は終盤の２試合のみの登板にとどまった。ファームでも１８試合で４勝８敗。防御率６・１１。「昨年の今頃は全然投げなかった。だから今年は感覚を覚えさせるつもりでどんどん投げたい。毎日でも投げたいです」。１月中旬、大野練習場での言葉を実践している。

　昨年の１軍登板は中継ぎだった。１０月４日の中日戦ではサヨナラで負け投手にもなった。その苦い経験も今季につなげる。「緊迫した場面で投げたことは貴重な経験だった。自分の糧にしたい」。もちろん目標は“先発回帰”だ。現在のテーマはしっかり腕を振ること。２年目の反省はメンタル面だった。弱気になって腕が振れない。その結果、思うようなボールがいかない。３年目のテーマは「強気」だ。

　１月３１日にはブラウン監督も沖縄入りする。「監督の前でバリバリ投げたい」。今オフに帰省した際も、故郷福井でウエートトレなどに励み、投げ込む土台を作ってきた。「３年目は勝負の年」。開幕ローテ争いに名乗りを挙げる。譲るつもりはまったくない。【網　孝広】

［2008年1月27日11時3分　紙面から］

hiroshima.nikkansports.広島カープより