つづき
ボクと 105 は プールへ 入りました
『 よし はじめようぜ 』
ボクは 最初に 105 の ポテンシャルを 知るために泳がせてみました
びっくり するぐらい 泳げない
5メートル 泳げない
『 足で 壁を けったら 何も するな 』
『 はい 』
おぼれる
『 少しの間 息とめて 浮いてろ 』
『 はい 』
おぼれる
泳ぎにきてる人たちは 不思議そうに見ています
きっと 悪ふざけに 見えたんでしょう
でも 105 は 本気です
本気で 何度も おぼれる
105 に まわりは 見えていません
ボクも まわりを 気にしないで 泳ぎ方を 教えました
『 お前の足は竹ひごだ しなるように キック しろ 』
『 はい 』
『 お前の体に ロックンロールが流れてる 全身で 8ビートをきざむんだ 』
『 はい 』
105 は ボクの 言葉を信じ もくもくと練習しました
練習後は シャワールームで ボクに いじめられながら
日をかさねるごとに 105 は 少しずつ 形になっていきました
手取り 足取り 練習を はじめて 何日たったでしょう
『 よし いけ 』
『 はい 』
105 は 泳ぎました
何度も おぼれた 男 が
ライフジャケット 着ても おぼれた 男 が
何の サポート も なしで 50メートル 泳ぎました
ボクは たまらなく うれしくなりました
105 も 達成感に つつまれていました
ボクと 105 は 抱き合い喜び
カナヅチを 克服した 105 は 雄々しく かっこよく見えました
水泳は 子供の頃の 楽しくない 思い出 だったのに
ボクは 水泳を やっていて はじめて 楽しかった
105 との 水泳教室で その 思い出が 変わりました
ボクの中で 忘れることのない
ボクの 水泳の思い出に 色をつけた たいせつな出来事でした
ボクは 水泳が とくい
ボクは 水泳を 教えるのも とくい
そして
ボクは 水泳が すき
おしまい
2002年の夏の日の出来事 ここに書き残しておきます
ありがとう 105
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Last updated
2007/10/18 02:38:37 AM
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