カテゴリ:本紹介
じさまと暮らす豆太は、5歳になっても夜中に一人でせっちんに行けない。せっちんは外にあり、その横には大きなモチモチの木が、空いっぱいに枝を伸ばして立っていた。じさまはどんなにぐっすり眠っていても、豆太の「じさまぁ」の一言にすぐ目をさまし、真夜中にせっちんに連れていってくれた。豆太の父親は熊と闘って死んだほど度胸のある人。じさまだって64歳の今でも、かもしかを追いかけて岩から岩へ飛び移ることができる。それなのに、どうして豆太だけがこんなに臆病なんだろう……。 幼い豆太とやさしいじさまの心温まる物語。臆病豆太が勇気を奮い立たせるできごとがあり、本当のやさしさ・思いやりの意味が伝えられます。霜月二十日の晩、モチモチの木に灯がともるという言い伝えは、夢のような美しいイメージを加え、豆太の勇気をたたえます。 家の横に立つ「モチモチの木」は豆太が命名したもの。秋になると実をつけ、実を粉にしておもちにするとほっぺたが落ちるほどおいしいそう。どんなにおいしいのか、食感をそそりますね。切り絵が美しい名作絵本です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.02.19 21:04:38
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