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2006.07.01
テーマ：政治について(20047)
カテゴリ：小泉純一郎元首相
小泉純一郎首相の在任中としては最後とみられる今回の訪米を振り返る。
まず6月29日午前（日本時間同日29日夜）、小泉首相はワシントンのホワイトハウスでブッシュ大統領と約1時間半にわたり会談した。会談後の共同記者会見で、両首脳は北朝鮮のミサイル発射準備を中止するようそろって要求し、大統領は発射した場合は国連安全保障理事会に付託する可能性に言及。小泉首相も「さまざまな圧力を話し合った」と制裁の可能性に含みを持たせた。 また、大統領は日米のミサイル防衛協力を強化する姿勢を示した。北朝鮮による横田めぐみさんの拉致事件について「海岸から人を連れ去るとはどんな国か」と厳しく非難。首相はイランの核開発問題の平和的解決に向け、米国などと連携強化を図ることを強調した。 会談後、両首脳は人権や「テロとの戦い」など共通の価値観と利益を基盤とした新たな日米関係を掲げた共同文書「新世紀の日米同盟」を発表した。 「サンキュー・ベリーマッチ・アメリカンピープル・フォー・ラブミーテンダー（米国の皆さん、私を優しく愛してくれてありがとう）」。 小泉首相はブッシュ大統領との共同記者会見で、自身が好きな故エルビス・プレスリーの名曲「ラブミーテンダー」を引き合いに5年余りの在任中の良好な日米関係に謝意を表し、米国人記者団の爆笑を誘った。 ブッシュ大統領は記者会見の冒頭、日米両国記者団に「ドント・ビー・クルーエル（冷たくしないで）」とプレスリーのヒット曲名を引用してジャブ。続けて「小泉首相の今回の訪米のハイライトは、明日の故プレスリー邸の訪問だ」とプレスリー好きの小泉首相を冷やかした。 大統領の“攻勢”に苦笑していた首相だが、記者会見の最後に「小泉流」の和製英語のジョークで切り返した格好だ。 29日午後にワシントンのホワイトハウスで開催されたブッシュ米大統領主催公式夕食会で小泉首相は英語でスピーチを行い、2001年の初訪米で大統領とのキャッチボールに興じたエピソードを披露しながら「われわれは重要な2国間関係を培ってきた」とアピールした。 タキシード姿の小泉首相は緊張したのか、冒頭、一瞬口ごもり「ミステイクしました。アイムソーリー」。しかし、その後は滑らかに乾杯までこなした。大統領は「われわれの強固な友情が２国間の強固な同盟に発展させた」と首相をたたえた。 首相は夕食会後に行われたロックバンドと日系人カントリー・ミュージシャンのショージ・タブチさんの演奏で、演奏者のマイク位置を直してみせるなど絶好調だった。 30日午前（日本時間同日深夜）には、ワシントン郊外のアンドルーズ空軍基地をブッシュ米大統領とともに大統領専用機エアフォースワンで出発、約2時間後にロック歌手の故エルビス・プレスリーゆかりのテネシー州メンフィスに到着した。 この後、プレスリーが約20年間にわたり暮らした邸宅「グレースランド」を大統領とともに訪問した首相は「ここに来るのが夢だった」と感慨深げ。米国人記者団のリクエストに応え「ラブミーテンダー」などの歌を即興で披露し、さらに出迎えたプリシラ・プレスリー元夫人の肩を抱くなどご機嫌だった。 そして30日午後（日本時間7月1日午前）、訪米を終えた小泉首相は、政府専用機でメンフィス（米テネシー州）を出発した。1日午後5時53分、羽田空港に到着。この直後、同日午後2時に死去した橋本龍太郎元首相の自宅を訪れ弔問した。 グレースランドにて、エルビス・プレスリーのサングラスをかけながらギターを弾く演技をする小泉首相 ↓  お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2006.07.02 09:53:00
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