谷垣財務相，地方遊説スタート

2006.08.06

テーマ：政治について(20241)

　来月の自民党総裁選への立候補を表明した谷垣禎一財務相は8月6日、高知入りし、地方遊説のスタートを切った。高知市内のホテルで約500人を集めて講演会を開き、地元首長や経済界関係者との意見交換会にも臨んだ。

　講演会には、県選出の中谷元、福井照両衆院議員（いずれも自民）や、自民県議らも駆けつけた。谷垣財務相は、政治の懸念材料として

（１）中韓との関係悪化
（２）地方経済の停滞
（３）国の財政再建

の3点を指摘。財政再建では、2010年代半ばまでのできるだけ早い時期に消費税率を10％にする必要があるとの持論を展開し、「次の総裁になる人は、（財政再建のために）具体的にどういう努力が必要なのか具体的に示す義務がある」と訴えた。

　また、三位一体改革にも触れ、地方交付税の配分方法をめぐっては、小さな自治体でも行政改革などで努力すれば優遇されるような制度に改めるべきだと主張。「地域の声にも耳を傾け、地方の力を取り戻せるような施策に取り組みたい」と決意を示した。

　そして谷垣氏は、国・地方税財政の三位一体改革について「人や企業が集まるところに税が集まる。そういう（税を集める）力の少ないところでは税源移譲が進めば進むほど苦しくなる」と述べ、3兆円の税源移譲によって自治体間の格差が拡大したと指摘した。その上で「地方も（税源移譲に）大きな期待をしたが、失望感が大きいのではないか」として、小泉改革の修正が必要との認識を示した。

　さらに谷垣氏は、安倍晋三官房長官が掲げる「再チャレンジ」政策について「該当する人がどれくらいいるのか疑問を持っている」と疑問を投げかけ、「多くの人が額に汗して働けば、安定して暮らしていけるようにするのが政治の大きな目標ではないか。リスクを取り、チャレンジする人も1～2割あっていいかもしれないが、日本人の多くはそんなところで生きたいと思っているだろうか」と指摘した。

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最終更新日 2006.08.07 20:23:00
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