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2007.01.10
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カテゴリ:教育
 文部科学省は、公立学校の管理職(校長・教頭)と一般教員の間に新たに「主幹職」(仮称)を設置する方針を固めた。関連法案・省令の改正を行い、2008年度から導入する。公立学校の教員は約83万人いるが、80%以上を占める一般教員から「中間管理職」を登用することで、給与体系にメリハリを付けるとともに、教員の意欲を引き出し学校を活性化させることが狙いだ。

 安倍晋三首相は国会で、教員の資質向上について「能力・実績に見合ったメリハリをつけた教員給与体系の検討などを進め、教師の資質向上のための取り組みを積極的に行っていく」と答弁している。文科省はこうした方針を実現するためには、主幹制度の導入が不可欠と判断した。

 主幹制度は2006年4月現在、東京都、埼玉県など5都府県3指定都市が導入している。一部自治体では「総括教諭」「首席」などと呼ばれ、管理職の校務を補佐する役割などを担っている。文科省は学校教育法か同法施行規則を改正し、主幹制度を導入する方針で、今後は主幹設置を義務化するか、自治体の裁量に任せるかを中央教育審議会の審議状況などを踏まえて決定する。

 主幹制度導入に伴い、基本的に4級制(校長、教頭、教諭、助教諭等)となっている各自治体の給与体系を5級制に改めるよう促し、義務教育国庫負担法を改正するなどして、財政的な裏付けを図る。へき地手当など諸手当の見直しが原資になる見通しだ。

 しかし、全国に先駆けて導入した東京都では「管理職と一般教員との板挟みになり、仕事は激務。給料も大差なく、貧乏くじを引くだけ」という声が学校現場から上がっており、計画通りの配置が進んでいない。このため、文科省は給与の上昇率を先行自治体よりも多く見積もり、制度の定着を図る考えだ。

 さらに「主幹職は管理強化の一翼を担う立場だ」と批判の声もあり、学校の活性化につながるかどうかは未知数だ。





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最終更新日  2007.01.12 18:30:00
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