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居酒屋こはる

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2009年06月30日
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カテゴリ:徒然

数か月程前

泉 鏡花の「外科室」に触れた

 

若い頃 読んだ覚えがあったが

年を経て 今ひとたびこの物語に触れてみると

 純粋、という言葉で括ってしまっては 陳腐にさえ聞こえる

二人の 間に流れたであろう 感情を想うと

言葉を失う

 

世の中の 全てのモノは 絶えず変化して

「絶対」だとか「永遠」だとか

そんなものは在りはしないのだと

そう 想いながらも 多分 

だから、不変のものに憧れるのだろう

変わらない気持ち

変わらない関係

それは永遠に続くと 信じたいのだろう

 

上部の最後にこうある 

「恰も二人の身邊には、天なく、地なく、社会なく、

全く人なきが如くなりし」

たった2行になんと多くの想いが込められていることか

 

そして下部の最後に続く

「語を寄す、天下の宗教家 彼等二人は罪悪ありて、

天に行く事を得ざるべきか」

 

 

 ****

作品の解説をしたい訳ではないし

なぜ、唐突に 今 泉鏡花なんだ?と言われても 困ってしまうけど

こんな雨の日には 相応しい物語かもしれません

現代小説がいけない訳ではないけれど

古風な、押さえた言葉で綴られた

こんな古いお話も たまには良いものです






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最終更新日  2009年06月30日 15時47分03秒
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