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普段なら月曜日は仕事なんだけど余っている休みを使って 代休を取った。 特に予定があったわけじゃない。 Kに会うためだった。 彼氏が2交代の仕事に就いていて1週間ごとに早番、遅番になる。 遅番の時はほとんど会えない為、早番の時はほぼ毎日会っている。 だからその間はKには会えない。 でもあたしもKも仕事が休みなら、彼氏が帰って来るまでは会えるから。 本当は1日に2人ともに会うことはしたくなかった。 心が不安定になってしまうから。 昼過ぎまでゆっくり寝て、3時頃Kに電話をしいつものように迎えに行った。 昼間に2人で遊びに行くのは13年ぶりだった。 でも今はあの頃とは違う。 起きてから何も食べていなかったので、ファーストフードに寄って 食べながらしばらくたわいもない話をした。 それからビリヤードに行き2時間くらい遊んだ。 楽しい時間は過ぎるのが早く、もう日が傾き始めていた。 ドライブがてら近くの山に登り、誰もいない駐車場に車を止めた。 あと1時間もすれば彼氏が帰ってくる。 2人ともそれをわかっている。 でもそのことには触れず会話は続く。 そして会話が途切れた・・・。 Kが2、3度あたしの髪を撫でたあとキスをした。 切ない気持ちをぶつけるように何度も何度も・・・。 唇が腫れるんじゃないかと思うほどのキスをして気持ちが落ち着いたのか、 あたしをぎゅっと抱きしめて 「このまま時間止まらんかなぁ? 今めっちゃ幸せなんやけど。」 っと優しい口調で静かに言った。 あたしは微笑むことしか出来ずに黙っていた。 あと1時間もしないうちにあたしの隣にはKでなく彼氏がいる。 それをわかっているKに何も言ってあげられなかった。 そうしている間にも時間は過ぎていき、あたしのケータイが鳴った。 彼からのメールだった。 Kを気にしながらケータイを開いた。 『何してる? もう少ししたら終わるから』 メールを見た後ケータイをしまいKの方を見た。 Kはあたしを見つめていた。 切なそうな顔で。 それでもあたしはKにこの一言を言わなくてはいけなかった。 「もう帰らなあかんわ・・・。」 「そやな。 もう時間やな。 帰したないけど・・・」 Kは小さな溜め息をついた。 自分の好きになった女が今から別の男に会いに行く・・・。 もし自分が逆の立場ならと思うと心が痛い。 Kはあたしを抱きしめ優しくキスをしてくれた。優しくて切ないキス。 引き止めたいけどこれ以上のことを言ったらあたしが困るのを知っている。 それが唇を通して伝わってる気がした。 Kを家まで送り帰る車の中で切なさと罪悪感と戦っているあたしがいた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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