一歩。

いつもお世話になっている毒舌友人とは、以前私が派遣されていた会社で知り合った。
そこで友人を通じて知り合いになったＭ君という男性社員がいた。
その時点で、結婚を前提に付き合っている彼女がいる事は知っていたが、そのＭ君がストレスによって大変な事になっているという。

結婚する前も彼は大変そうでした・・・
誕生日やクリスマスには彼女からのプレゼントリクエスト
３０万円を手に持って、銀座までブランド物を一緒に買いに行く貢献ぶり。
でも、自分が欲しくて欲しくて仕方なかったバイクだけは
「そんなんいらないでしょ？」
と絶対許可が下りなかったらしい・・・・。
そして結婚が近づくにつれてかなり気分が

「マリッジブルー」とはまさにこういう状況なんだろうと思わせるような不安っぷり。
出来ることなら結婚したくないと悩む毎日。
それが原因なのかわからないが、
「背中が痛む」
とずっと湿布薬を背中に貼っていたがなかなかよくなる傾向がない。
検査したところ、胃潰瘍であったという。
胃が原因なんだから、湿布で効果があるとは確かに思えない


そんな彼ではありましたが、無事に海外挙式を終えました
結婚してからというもの、毎日カップ麺だったお昼ご飯が手作りの愛妻弁当に変わりました
しかも白米ではなく、玄米ご飯。そして主菜・副菜と実にバランスの取れたお弁当。
飲み物もコーヒー代を浮かすようにと、水筒持参でありました。


月のお小遣いは１万円。その中でタバコ代も捻出している。
結婚をするちょっと前からタバコを止めたはずなのに、また吸い出したという。

バイクは自分のお小遣いで買おうと決めた彼は休日にも庭木の剪定のアルバイトをしている。
しかし、奥様に没収され手元にはちょっとしか残らない。
待ちに待ったボーナスも臨時のお小遣いで１万円のみ。
休日に一緒にパチンコへ行くと、Ｍ君は８万勝ったが、奥様は全敗。
そしてその８万円はほぼ没収されたそうだ


週末になると奥様は夜更かしをしているので起きるのも遅い。
Ｍ君がおなかを空かせて奥様が起きるのを待つ。
のそのそと起きてきた奥様はおもむろにマックのクーポン券をちぎり始め
「買ってきて」
と渡すそうだ・・・・・・



さて、その奥様ですが日中はオンラインゲームに精を出しているそうです
一通りの家事をやってくれたり、食事に関しても感謝しているというＭ君ではありましたが、やはり日々のストレスは溜まる一方だそうです

奥様の目標は自分の家を建てることだそうで、そのために頑張って貯蓄に回しているというお話でしたが、ぶっちゃけあの会社は給料が低い。
お米や野菜は貰えるとの事なので、食費としては出費が少ないとは思う。
そんなに家が欲しいならば外に出て「働け」と言っているのだが、それだけは「やりたくない」という。

そしてつい最近、またＭ君は胃カメラを飲んだそうだ。

結婚は墓場という。
この言葉が指すのは違う意味だとは思うが、現在のＭ君にとっては素直に「そのとおり」と言える言葉ではないだろうか・・・
まさにＭ君は、結婚してよくなかったケースではないだろうかと私は思う。
ゲームと家事をして家を守っている奥様。
体を壊してまで働きに行かなければいけない旦那様。


結婚や生活は各家庭のルールが存在する。
一方的にどっちが悪いとは決めかねる場合があるが、この場合どうしてもＭ君の方をかばってしまいたくなるのは私だけなんだろうか・・・。


友人のご報告を受けて思った、そんなお話でした