一歩。

ママ友と久々に飲んだ
生まれたガッツのお披露目と溜まった愚痴を互いに吐き出すために

スタートは午後６時。
ものすごく寒かったので、彼女は「寒い日はやっぱり”おでん”だよね」とおでんを仕込んでいてくれた。
久々に会って、それこそ誰にも言えない進展や発展。そして愚痴を互いに言い合った。
私の数少ない友達の一人である。



基本的に私はプライベートでの人付き合いは苦手である。
仕事上であれば「愛想がいい」と言われるほどよく喋る。
喋るのも愛想を振りまくのも仕事のうちだ。
しかし私生活ともなると、驚くほど愛想がない
だが一旦気を許した人には愛想がいい。
それこそ”そこまで言っちゃう？”的な話もする。
仕事と私生活の愛想振りまきの境界線は、愚痴をこぼさないかどうかという微妙な部分だけかもしれない。


かなり前に務めていた会社は工場で、そこでデジカメを組み立てる仕事をしていた。
じーっと座って作業をするライン製造だった。
それこそ私が一番苦手とする同じ事の繰り返し作業がまっていた。
長く続かないとわかっていたが、家から徒歩３分という近距離の為にその職場を選んだ。
工場ってイメージ通り休憩や食事等でグループになるケースが多かった
長年勤めているやり手ババァ・・・いや、おばさまグループやギャルらしきグループもいた。
それこそ「楽しみは何ですか？」と聞きたくなる人たちが集まるグループも出来ていた。

人付き合いが苦手な割りには、何故か私の周りに人が集まる。
その時に
「サルさんって自分の思っている事を素直に言わないタイプですよね」
その時は”そうでもないと思うよ”と返事はした。

それを言ったのが男の人であった。
自分よりも５歳以上も下の子に言われたのが気に入らなかった私
その時はあまり深く考えなかったが、確かに私は自分の気持ちを素直に言わないらしい。


今でもそうだ。
それこそ以前よりはマシになったが人間そんなに簡単には変わらない
吐き出すのが怖いのかもしれない。
三人兄妹の真ん中で育った私。
長女といえども真ん中って立場的に微妙なのよね・・・。
上は兄。最初の子供で長男ともなればお金だけじゃなく愛情も手もめーいっぱいかけてもらえる。
一番下は妹。最後の子って可愛いらしい。一番下だから許されるみたいな
その点、真ん中の子って・・・。
自己アピールしないと構ってもらえない。
他の兄妹より何かしら突飛出ていないと注目されない
兄について「何でも買ってもらってずるい」と親に言うと
「お兄ちゃんなんだから仕方ないでしょ」
妹だけが何かを買ってもらうと
「あなたはお姉さんでしょ？我慢しなきゃ」



そういう事を繰り返すたびに
「言ってもムダ」
という意識が芽生える。
こうして言いたくても言わないという状況がエンドレスで続いた。
それが影響しているかどうかは定かではないが、要因の一つではないとも言い切れない。


今でも私は正直に自分の思っている事を口に出せないし出さない。
自分の中に溜め込み、それが自己消化できるのを待つばかりだ。
だから余計にストレスが溜まるのだとも思う。