一歩。

夏休み初日だ。

この夏休み、にょきちにはいくつか目標がある。
まず６時前に起きてマラソン（？）をする事。２５ｍをクロールで泳げるようになる事。
本を最低で５冊は読む事。
・・・・まぁ。そんな感じで「やることリスト」は埋まっております。


その中で一番難関と思われたのが水泳。
にょきちは泳げない。本人は頑張っているのだろうが泳げない。

高校生になるまで泳げなかった私は、その切なさがわかる。
周りはみんな泳げる。頑張っても息は続かないし苦しいし疲れるし。バタバタしてても沈んでいくし。途中で何をやっているのかわからなくなって結局は半分溺れてる
こうして「やっぱり私はダメなんだ・・・」と勝手に劣等感たっぷりに浸ることになる。
そんな私ではあったが、高校生になって単位取得の為に頑張った。
最終テストの３００ｍを制限時間内で泳げるようになった。
・・・・死ぬかと思った


泳ぐのって楽しいと思えるようになってほしい。
なので、彼に泳ぎを教えてあげて欲しいと言ったのが先日の事。
毎回夜勤の週はたろう嬢を保育園へ送るという大仕事をしてくれている彼。（たろう嬢の保育園送りはかなりの骨を折るようなお仕事なのです・・・）
その保育園に送っていった足でプールで水泳指導というアクティブな案を「えー？」という顔をしながらも快く引き受けてくれた

にょきちには泳ぎたいというのであれば「無理」「出来ない」は言わない事と約束してある。
辛いときに逃げ出すのはにょきちの悪いところだ。



さて。いよいよ本日から水泳指導です
にょきちは見事にあっぷあっぷしてくれました
息継ぎの仕方。腕の上げ方。バタ足。
「学校で教えてくれないんだもん・・・」
ぶつぶつと文句を言っていたにょきち。
しかし溺れているとしか見えない泳ぎで５ｍそこそこしか進めなかったにょきちが、ゆっくりではあったが１０ｍまで進むことが出来た。
本人も相当嬉しかったらしい。


「ねーパパ。２５ｍ泳げたらモス行きたい」
休憩時ににょきちが彼に言った。モスバーガーか。
「いいよー。２５ｍ泳げたらね」
一体いつ行けるんだ？と密かに思っていた私たち。


それからにょきちは黙々と覚えたて（？）のクロールを練習し続けた。


ここのプールは３０分おきに休憩が入る。
１１時半の休憩に入ったら本日の水泳は切り上げる予定だった。
その休憩の５分ほど前。
彼が「もう最後だからモスチャレンジしてみる？」とにょきちに聞いた。黙々と練習していたにょきちは「うん」と張りきってモスバーガーを掛けたクロールに挑戦


ゆっくりではあるが、覚えたてのクロールでこちら側に泳いでくるにょきち。
「ゆっくりでいいよー」「頑張れ～」「もう少し～」
つい応援する声も大きくなる私です



そしてとうとう泳ぎきりました！
初の２５ｍ


さてはじめて泳ぎきったにょきちは疲れていましたが、満足そうな顔でした。
もちろんお昼ゴハンは希望していたモスで、大好きな焼肉ライスバーガーです
この夏、クロールだけじゃなく平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライとあと３種出来るようになったら、雑誌の「ちゃお」を買ってもらう約束を彼と取り付けたにょきちでした


夏休み初日。
にょきちにとっていいスタートをきれたのではないかと思います