思い出せば、せつない。
全国指名手配されて逃亡半世紀のすえに亡くなった元テロリストらしき人物、身元証明できないので口座も持てず生活保護もうけられなかったのですね。真相明かすことなく偽名で正体を隠し通す潜伏生活・・・この人とケースはちがうのでしょうが、久しぶりに『カリスマ主婦』の山崎えり子さんを思い出しました。節約本の著者・山崎えり子にびっくり・・・!!山崎えり子大昔(笑)の拙日記より。ベストセラーの闇(駄)。2005年に『カリスマ主婦』逮捕の第一報きいたときは、てっきり「脱税かな?」と思いました(失礼)。結局、なんだったのか真相はわからず・・・2006年婦人公論7月22日号に掲載されたご本人の手記でも、指名手配犯と決めつけられた警察の誤認逮捕で人権侵害されたこと、頼る親もない不遇な境遇で薬物依存の親戚に搾取されたり本を出版してからも反社組織の人物に嫌がらせされたとご自身の不幸は縷々と述べておられるにもかかわらずなぜ身元を隠すために戸籍まで偽装せねばならなかったのかという核心にはいっさいふれておられませんね。相当なタブー(えり子さん個人の問題というより、マスコミが隠蔽する社会の闇部分に抵触?)があるのではとうたがってしまいます。想像の域を出ませんが、親の代からの密入国者で親戚も皆、非合法な手段で戸籍を手にいれたりいれなかったりとか???・・・ともかく、逮捕されるまで私、このかたのファンでした。簡素で無駄なく物を使いきり生かしきる、美しい暮らし。彼女が元祖ではなく、ルーツは戦前の主婦雑誌から21世紀現在の『婦人の友』や『暮しの手帖』まで、脈々と受け継がれている感じです。『公務員の仕事でドイツと日本を数年往復してドイツ人のシンプルでむだのない生活に感銘うけた』のがうりでしたが、経歴はすべて嘘で海外渡航したことは無くとうぜんドイツと無関係だそうで、にもかかわらず(さすが、ドイツ仕込み)と読者を納得させる文章力、ハイスペックには脱帽せざるをえませんが・・・わが愛読書(笑)、『山崎えり子のシンプル節約生活へようこそ。』(2005年・主婦の友社)と『あなたも家事上手に』〈1〉~〈3〉(1983~86年・婦人之友社)家族でドイツに数年駐在した『友の会』会員と思われるかたの記事が掲載されています。キーワード『ドイツ』がどこから出てきたのかと思ったら、このあたりからパクったのでしょうか(そのほかの、食材をむだにせず美味しく使い切るくふうや、厳選した道具を機能的につかいこなすテクも)。私、この『シンプル節約生活へようこそ』は大好きで、いまも愛読しています。最高級品にかこまれたゴージャスなセレブリティライフではなく、ふるくからある「良いもの」を実生活で役に立てながらセンス良く、すっきりと心地よいスタイル。彼女の『愛用品』、どれも素敵なのですがエシカルでサステナブル、ハイクオリティーでハイセンスなライフスタイルを体現するために(実家からもらってきた~)(母からゆずりうけた~)と称してわざわざ古物商やネットオークションでそれらしき中古の逸品をコレクターしたのかと想像すると、なんだか悲しくなります。火鉢や柱時計はともかく、いまもつかえる昭和中期のナショナル電気炊飯器なんて、どこでいくらで手に入れたのでしょう(保温機能付きの現在の炊飯器のほうが、ずっと割安だったりして?)。余談ですが、『愛用品』中に『母(または祖母)愛用の足踏みミシン』が入っていないのは、ちょっと残念でした(まったくよけいなおせわなのですが💦)。ハイブランドではないけれど愛用している年代物の上質な食器リストアップ(は、もしや向田邦子さんのパクり?)されているので、彼女は、やはり『被服』より『食物』『栄養』系の人なのかなと。もし逮捕がなければ、いずれ『母愛用のミシン』(シンガーミシンなら戦前のスコットランド製ではなく、さりげなく(笑)戦後の国産191Uあたり、またはジャノメやブラザー、三菱やリッカー等の国産品、ただし黒ミシンにかぎると想像)も登場したでしょうか、見たかった。富裕層(実際の彼女は当時まちがいなく富裕層だったと思いますが)でない、ごくふつうの(いわばアッパーマス?)つつましやかな、けれどもほんとうに自分のすきなものにだけかこまれた品の良い暮らしが、正体を偽って生きる彼女の理想形だったのでしょうか。彼女の片棒かついだ(同情的な表現すれば、彼女に運命狂わされた?)内縁の夫さんは、現在どうしているのでしょう(えり子さんの著書によれば、高専の先生で、事故で足が不自由)。うちの主人は「俺はカーチャンの正体を知ってる、わが家のトップシークレットだぞ」とわけ知り顔に申しますが😅、なにはなくとも「隠し事の無いごくふつうの平和な日常」こそ、ありがたく清々しいことを痛感させられます。山崎えり子さんが現在どこでどうなさっているかはわかりませんが(彼女がおっしゃることが正しいならば、今年還暦)どうかお元気で平和におだやかに生活しておられることをねがうのみ。追記、『ゆうゆう』2005年12月号よりえり子さんの自宅突撃インタビューにて掲載されているセイコーの置時計、(見出し)ドイツ人の生活にならってものを大切にする生活を実践「私が生まれたとき、両親が出産祝いのお返しにした時計です。現代のものにはないツヤや重みが気に入ってます」・・・との、えり子さん談。同じ時計・・・わが家にあります!!😂😂🤣🤣1985年ごろ、なき父がお祝い事に招待されて結婚式の引き出物に戴いたものです。げらげら😆😄。人気ブログランキング本・書籍ランキングにほんブログ村