『新・平家物語』若き日の清盛。
吉川英治の歴史巨編、『新・平家物語』を人形劇で再現した『人形歴史スペクタクル 平家物語』30年前の傑作が、いまNHKで再放映されて、ファンとしてはうれしいかぎり😊。盛者必衰、めまぐるしい激動と哀歓はもちろんですが、私、じつは原作の冒頭から登場する若き日の平清盛がいちばん好きです😍(おはずかしい・・・)。川本喜八郎先生の公式サイトより、うだつのあがらない二十歳の清盛くんの説明。・・・平忠盛の嫡子。白河院の落胤説もある。母泰子に反発し、出生の秘密に悩む青年清盛は、まことにその辺にいる劣等感にさいなまれる若者と変りがない。母のわがままで、家計はまたたく間に窮し、叔父の家に借金の使いをする情けない青春・・・なんとすばらしい、非の打ちどころの無い(笑)紹介文💖。そして故院の寵愛をうけたことを鼻にかけ、数人の子持ちとも思えぬほどの絶世の美貌なお衰えぬどころか驕慢で女王然としたわがまま放題な清盛くんのお母さんも、魅力的で痺れる😍(←ばかですねえ😅)。野心を胸に秘めつつ、さえないぱっとしない青年😣が運命と時代の変動のなかで成り上がり国のトップ、大権力者と化すおもしろさとおそろしさが本作の醍醐味なのですが、私の心は依然(笑)、うだつのあがらぬ若者・清盛くんの魅力(笑)にとらわれたままです。そしてあの溝口健二監督も同様でいらしたのかもと想像するだけで、なんだかうれしくなってきます😄😂。1955年の『新・平家物語』。CGがなかった当時の、平安時代末期の都の佇まいと大群衆に圧倒される映像美。まさに動く一代絵巻を見ているようです。ストーリーはほんとうに原作の冒頭ほんの少しで終わるのですが、そこがとてもグー🥰。日本を代表する二枚目スターの市川雷蔵が、ぱっとしない清盛くんを熱演、先日訃報をきいた久我美子さん扮する時子姫もよい、けれどこの作品の女主人公は明らかに、清盛のお母さん役の木暮実千代。じつに原作から抜け出てきたような艶やかな美しさで、作者の吉川英治先生もおよろこびになったのではないかなあ。人気ブログランキング芸術・人文ランキング本・書籍ランキングにほんブログ村