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震災から1週間がたちました。
昨日、どうしても 『神々と男たち』 を見たくて、再度銀座へ。 落ち着いて避難誘導してくださった映画館のスタッフにもお礼が言いたかったので。 1週間足らず前と比べ、街に人通りが少ないことに驚きました。 あと貴金属店前の開店前に行列ができているのにはびっくり。 非常時に備え、貴金属を買っておこうということでしょうか。 デパートも地下食品売り場以外は、がらがらで、景気の冷え込みも心配ですが、原発の状況、余震を思うといたしかたないですね。 映画館も前回立ち見だったのと比べ、がらがらでした。 1996年、アルジェリア。世界大戦前からの古い修道院で、診療所を開き医療奉仕により、村人と信頼関係を築き、平和に共存。9人の修道士の共同体、自給自足の生活、労働と祈りの日々。イスラム原理主義者のテロが頻発し、外国人は標的となります。テロの脅威の中でも修道士たちの歌う聖歌と祈りの所作が凜として美しいのも印象的でした。 政府の強い勧めもあり、国外退去、安全な場所への移動も考えますが、村人たちから去らないで欲しいと言われます。身に危険が迫る中で、村人を見捨てて去るか、どうするか一人一人迷いながら生き方を選択します。彼らは狂信的ではありません。殉教するためにアルジェリアに来たのではなく生きるため、おのおのの苦悩、迷いを丁寧に描きます。身に迫る死の恐怖の中で、生に執着する人間として苦しみ葛藤しながら、「自由な人間」として生きるという選択。他者に脅かされない、信仰者の自由。 迷っていた皆の心が一つにまとまるシーン、晴れ晴れとした表情での最後の晩餐を思わせる食事のシーンも心に残っています。テロリストも治療し、政府軍からも、にらまれる修道士たち。修道士のうち7名がテロリストに誘拐され、声明文を読み上げさせられるまでが描かれています。 テロリストさえも隣人として受け入れる姿。神がここに自分たちを派遣されたとインシャラー(神の御心のままに)自由な人間として生きる修道士たち。 音楽は修道士の歌う聖歌と晩餐のシーンで流れる「白鳥の湖」のみ。静かだけど、信仰に生きるとは何なのか、自分の生き方を考えさせられる映画でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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