心も体も健康家族

[自己啓発] カテゴリの記事

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• １０人の法則（３）

  １０人の法則（３）　西田　文郎　著２００８年１１月１８日　現代書林　発行 感謝と恩返しと少しの勇気 すごい自分が出てくる！出てくる！ メンタル指導の達人が教える異次元の自分を呼び起こす方法 北京五輪ソフトボール金メダルの陰にこの法則あり！ 能力開発の究極奥義を大公開！ 脳は感謝で激変する！人は嬉しいと感謝したくなる あなたが感謝すべき人、１０人の名前をあげなさい。そして１年以内に、１０人全員にあなたの「感謝」を伝えなさい。 若い感謝はたかが知れている。若いうちから、「感謝の心」などといっている人間がする感謝は、たかが知れている。キミが思う感謝より、ずっと大きな感謝が存在するよ。 感謝の能力が高いのは、むしろ「感謝の心」とは反対側へ大きく振れた人生を歩んできた人たちです。感謝する暇もないほどがむしゃらに、自分の道を進んできたり、野望や野心に心を奪われるあまり、自分がいかに多くの人に支えられているかが、目に入らなかったり、そんな彼らが何かのきっかけで、いったん感謝する能力を身につけると、とてつもない力を発揮し出すのです。 喜びは自分を超えて感謝になる自分の喜びを感謝という形で表現できる、それが人間の素晴らしさです。人間は、嬉しいとなぜか感謝したくなる動物です。一緒に喜ぶ人が多いほど、喜びは大きくなります。恐れや不安の感情と違い、喜びは自分を超えて広がろうとします。 人間は絶望の中でも感謝できる嬉しいときだけではなく、苦しいときも、悲しいときも、どん底に落ちた絶望の中でさえ感謝できるのが人間です。その感謝が、私たちの感情脳に喜びをわき出させ、生きるエネルギー、生きる力を与えてくれるのです。 ありがとうは別れの言葉にもなる人はしばしば、「さようなら」の代わりに、「ありがとう」をいいます。 感謝はすべてを肯定する感謝とは何かといえば、肯定し、受け入れることです。 人間がつく素晴らしいウソウソでもいいから、本気でいう必要があるのです。本気の言葉は、私たちの脳に強いイメージを喚起し、そのイメージに感情脳が反応するのです。自分の脳だけではありません。相手の脳も反応します。感謝されると嬉しくなり、嬉しくなるとつい感謝したくなるのが人間という動物ですから、相手もそれまでのマイナス感情がほぐれ、たいてい「ありがとう」を返してきます。 現実を受け入れると先へ進めるまず、この現実を素直に受け入れてください。いかに厳しい現実であっても、ここが自分にいちばんふさわしい出発点であると考えてみてください。いまのあなたには、その現実がいちばん必要なのです。 つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年06月17日

• １０人の法則（２）

  １０人の法則（２）　西田　文郎　著２００８年１１月１８日　現代書林　発行 感謝と恩返しと少しの勇気 すごい自分が出てくる！出てくる！ メンタル指導の達人が教える異次元の自分を呼び起こす方法 北京五輪ソフトボール金メダルの陰にこの法則あり！ 能力開発の究極奥義を大公開！ 脳は感謝で激変する！世の中をナメると必ず復讐される世の中をナメている人間は、いつか必ず大失敗します。ナメてかかると、いずれ相手に復讐されるというのが、この世の法則だからです。これを「返報性の法則」といいます。憧れや尊敬は、自分を変える原動力です。 本当の自分探しに効果なしもし本気で自分を変えたければ、人生の師を見つけることです。そこには人生のお手本、「なりたい自分」の具体的イメージが、リアリティと説得力をもって存在しています。ノウハウもテクニックも、その人の中にあります。どんな自己変革のプログラムよりも、はるかに強力です。 あなたがその気になれば、師はあなたのまわりに必ずいます。もし、まわりに見当たらなければ、会いに行けばいいのです。「本当の自分」を探すよりも、人生の師を探しに行くことです。師を持つこと、これは最高の能力開発プログラムです。 自分の正体は仲間が演じてくれる一生懸命に勉強する人間のところへは、一生懸命に勉強する人間が集まってくるし、一生懸命に仕事をする人間のところには、一生懸命に仕事する人間が集まってきます。ツキのある人間にはツキのある仲間がいるし、ツキのない、努力の嫌いな人間は、ものの見事にツキのなり、努力の嫌いな人間とばかり付き合っています。 ツキも運も錯覚に過ぎない「自分は運がいい」という錯覚が、脳の中にあるかどうかで、その人の脳の働きがまるで違ってくる。「自分は運のある人間だ」という錯覚があると・自分に自信が持てる・自分のすることにも自信が出てくる・脳が肯定的になり、最高のプラス思考になれる・能力を制限しているマイナス思考のブロックがはずれ、脳全体が活発に働き出す・成功、幸せがらくらくイメージできて、努力が苦労でなくなる・だから困難にぶつかっても、あきらめなくなる つまり、ここには人が成功する必要なものがすべてあるのです。「自分は運がある人間だ」と錯覚できさえすれば、能力開発も自己啓発も、成功哲学もいらないということです。 成功者は運を絶対的に信じている「おれには運がある」この錯覚は、理屈ではありません。敢えて言葉にすれば、何か大きな力、自分という小さな存在を超えた大きな力が、自分に味方し、自分を後押しし、自分を守ってくれているという確信です。合理的な確信ではなく、不合理な、信仰的な確信です。 図に乗った運は寿命が短い図に乗った人間の「運」は長く続きません。なぜならいい気になって思い上がっている人間は、必ず孤立するからです。前にもいいましたが、私の知る限り、孤独でありながら運のいい人、ひとりぼっちなのにツイている人というのは、見事なくらいに１人もいません。ひとりぼっちと運は両立しないのです。 グチのこぼし合いは孤独の集団悪口やグチ、不平不満を酒の肴に、にぎやかに盛り上がっている人たちが、その楽しそうなシチュエーションにも関わらず、なぜ孤独なのかというと、そのとき彼らの脳は完全にマイナス感情に支配されているからです。 マイナス感情では相手が敵になる自己防衛にはマイナス感情が必要です。怒りや恐れ、不安、不満、嫌悪のような、マイナス感情の否定的なエネルギーが必要になるのです。ですから自分を守ろうとすると、マイナス感情がわいてきます。 これまでの著書の中で、私は社会的成功と人間的成功は、まったく別のものであると説いています。社会的に成功できなくても、愛情や友情、温かい人間関係をつくりあげられれば、それはひとつの成功であると、ことあるごとに述べてきました。しかし現実には、社会的に大きく成功している人ほど、人間的にも豊かな成功を勝ち取っています。そういうケースが多いのです。 達成の喜びを超える努力の喜び面白いことに快楽物質ドーパミンが分泌されるのは、目標に到達したときだけではありません。「できた！」「やった！」「成功だ！」という喜びを目指して努力していると、そのプロセスにおいてもドーパミンが盛んに分泌されるようになるのです。 小さな自分への満足は危険私たちは、自分の喜びだけを追求していると、天の後押しが得られなくなってきます。どんなに儲かっていても、人間としてのあり方に反している気がしてきて、だんだん幸福感が感じられなくなってきます。自分にも、自分のしていることにも自信が持てなくなり、ストレスばかりが蓄積するようになるのです。 「１０人の法則」はテクニックではありません。ひとつの生き方です。「運」という錯覚を生きるための生き方です。 やりがいは人とともに消えるよく「やりがいのある仕事」といいますが、そのやりがいは、仕事の内容や種類といったハード的なものだけでなく、誰のために仕事をするか、誰と一緒に仕事をするかという、ソフト面が大きな要素を占めています。 仕事自体はつまらない仕事でも、リーダーや一緒に働く仲間に魅力があれば、そこにやりがいが生まれるのです。好きな異性と一緒に行けば、どんなつまらない遊園地も楽しいように、一緒に働く相手によって、私たちの脳は否定的にも肯定的にもなるのです。師とＨ氏がいない会社は、とたんにつまらない場所になりました。 その５年のあいだ、師の一喝を何度思い出したかわかりません。「おまえのようなやつは生きる価値がない」という言葉が、絶えず蘇り、生きる価値とは何であるかと考え続けることになりました。 つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年06月16日

• １０人の法則（１）

  １０人の法則（１）　西田　文郎　著２００８年１１月１８日　現代書林　発行 感謝と恩返しと少しの勇気 すごい自分が出てくる！出てくる！ メンタル指導の達人が教える異次元の自分を呼び起こす方法 北京五輪ソフトボール金メダルの陰にこの法則あり！ 能力開発の究極奥義を大公開！ 脳は感謝で激変する！「１０人の法則」を実行すると・・・これまでの人生がいかなるものであれ、自分の過去を肯定できる。多くの人に支えられてきた自分が好きになり、人のことも好きになる。自分の未来がはっきり見えてくる。自分ほど運のいい人間はいないと確信できる。 この法則は、知るだけでは何も起こりません。実行しなければ、意味がありません。必ず実行してください。すべてが変わります。 自分が大切に思い、大切にしている人がいない。なんとも淋しい人生です。はっきりいいましょう。いまあなたがあげた「あなたにとって大切な人」の数は、「あなたのことを大切に思ってくれている人」の数でもあるからです。その数が、じつはあなたの「人生の幸福度、成功度の指標です。意外に思われるかもしれませんが、私の知る限り面白いように、あの人も、この人もそうなっています。 成功者は孤独ではない 調子に乗るか、図に乗るか調子に乗るとは、「勢いづく」ことです。図に乗るとは、「いい気になってつけあがる」ことです。いい気になって思い上がり、のぼせあがり、増長している。これが図に乗った人間です。 仕事が絶好調。収入がグンと増える。チヤホヤされるようになる。たちまちいい気になり、「自分は優秀な人間だ」と勘違いしはじめます。図に乗った人間は必ず失敗します。 １人では図にしか乗れない調子に乗って勢いづくには、未来のイメージを分かち合い、支えてくれる仲間が必要です。孤独ほど人の運勢を悪くするものはありません。このことをぜひ覚えておいてほしいのですが、「孤独なのにツイている」「ひとりぼっちなのに運がある」、そういう人を私は１人も知りません。 成功するのは簡単なこと本気で取り組みさえすれば、誰でも成功できてしまうのです。ほとんどの人は、「成功は難しい」という間違った先入観を持っているからです。「成功は難しい」というのは、とんでもない誤解です。 難しいのは成功を維持することはっきり申し上げますが、美人を口説くのは、簡単です。なぜなら美人というのは、とても淋しい生き物だからです。「美人を恋人にするのは難しい」。多くの人がそう誤解しているせいで、チヤホヤする男はたくさんいても、本気で口説こうとする男はあまりいない。それで、意外なほど淋しいのです。 頭を使って戦術・戦略を練り、継続的に努力していれば、ある程度の成功は、誰でも簡単に手に入ります。成功しないのは、「努力しない」、「頭を使わない」のいずれかです。 それはちょうどガールハントは簡単でも、生涯をともにする最良の人を見つけ、その人と一緒に幸せな家庭を築いていくのが、非常に難しいのと同じです。そのことに気づいていない人間が、ちょっと成功すると図に乗り、自分は優秀であるなどと考え出します。 大切なものは心が知っている目先の利害や損得にとらわれがちな頭に対して、無意識とか潜在意識と呼ばれる心の領域は、たとえ本人が気づいていなくても、自分にとって本当に大切なものは何であるかということを、おそらくよく知っているのです。 つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年06月16日

• 働くことの意味がわかる本（１）

  働くことの意味がわかる本（１）　飯田　史彦　著２００２年８月１４日　ＰＨＰ研究所　発行 「働くこと」には、意味などありません。実は、「働くことには、意味などありません」というのは、正確な表現ではありません。正しくは、次のようになることでしょう。 「働くこと」そのものには、意味などありません。、そう、「働くこと」そのものには、もともと、はっきりとした意味など、見当たらないのです。しかし、それにもかかわらず、現実を見ると、「働くことの意味がわからない」と悩み苦しむ人々が、世の中にあふれています。それは、もとから「意味」など無いことに対して、あるはずのない「意味」を求めようとするからこそ、そこに無理が生じるためなのではないでしょうか。 そして、さっそく試してみました。「あなたが働くことによって、どのような影響が生じると思いますが？」すると、人々は、今度はあまり時間をかけないで、次のように、さまざまな言葉を返してくれたのです。「そうですね、お金が儲かりますね」「仕事を通じて、自分が成長できるんじゃないでしょうか？」「目の前のお客様に、喜んでいただければ嬉しいですね」 つまり、「働くこと」そのものがもとから意味を持っているのではなく、「自分が働くことによって、自分や自分以外の何らかの対象に与えるさまざまな影響」が、自分に対して、「働くことの意味」をもたらしてくれるのです。 「働く」とは、どういうことか 「働くこと」の定義本書では、「働くこと」という言葉を、「人間が、何らかの組織において、何らかの役割を果たし、何らかの価値を創造すること」であると定義しておきます。 「働くこと」がもたらす心情五つのものがあり、人によって異なることがわかります。働くことは、使命である働くことは、悦楽である働くことは、災難である働くことは、苦痛である働くことは、試練である 機会としての職場「働く」という試練を通じた人間的成長を目的とする「仕事」の本質的意味を考えると、職場とは、そのような「場所」ではなく、「機会」（チャンス）のことを指すものであるはずです。 職場とは、「自己の本質を発見し、自己を拡げたり深めたりすることによって、自己の価値と可能性を高めるための成長の機会」です。 つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年06月16日

• 上京物語　僕の人生を変えた、父の五つの教え

  上京物語　喜多川　泰　著２００９年２月20日　ディスカヴァー・トゥエンティワン　発行～僕の人生を変えた、父の五つの教え～夢を夢で終わらせないために・・・成功を夢見て上京した青年、祐介。いい暮らしがしたい。かっこいい車に乗りたい。自分の家が欲しい。誰もが思い描く「理想の人生」を追い求めていたはずだったのだが・・・故郷を旅立つ息子に父が贈る夢を実現するための五つの新常識と三つの方法祐介には夢があった。いつか成功者と呼ばれる人になることだ。・幸せとは人との比較で決まる？成功とか幸せというものを、自分で決めるのではなく、他人との比較で決めているんだ。嘘みたいな話だが、それがほとんどの人の中で常識になっている。幸せの基準は、自分自身が決めるものだ。幸せな人生を送るためには、自分だけの価値観を持って、それに忠実に生きなければならない。他の人が持っていても、自分の人生に必要なければ追い求めない。逆に誰も持っていないものであっても、自分の人生に必要ならば、何としてでも手に入れる。そういった自分なりの価値観を持つ必要がある。他人となんか比べなくても、昨日の自分よりも一歩でも前進しようと努力しているとき、人は幸せを感じるようにできているんだ。・今ある安定が将来まで続く？安定も幸せと同じように、あくまで心の状態だ。つまり、何も手に入れなくても得ることができる。本当の安定というのは、自分の力で変えられることを、変えようと努力しているときに得られる心の状態をいうんだ。・成功とはお金持ちになること？成功する人というのは、今この瞬間からでも、やりたいことを始められる人なんだよ。成功者になるということは、お金持ちになるということではないんだ。この常識の壁をやぶるのは本当に難しいことだ。それができるようにするためには、面倒だけれども「成功＝お金持ち」という常識の殻の中で生きている一人の人間の人生を描いて、それがいかに自分らしい人生を奪っていくかを見せるという、長い前置きがどうしても必要だ。どういう生き方をしよとも、私がここに挙げる常識の殻の外に出て自分の人生を見つめることをしなければ、生きていることがうれしくてしかたがないほど幸せな人生は訪れないんだ。・自分なりの価値観を築く「時間」を投資する多くの人は、自分の持っている貴重な財産である「時間」を、すぐその場で「お金」に換えて生きている。貴重な財産のほとんどすべてをその場でお金に換えて生きてきた人は、大きな成功を手にすることなんてできない。でも、この貴重な財産である「時間」を投資すれば、それこそ大きなものとなって返ってくる。それでは、「成功」の代価は何か？それが「時間の投資」だ。大きな成功を手に入れたいのなら、多くの時間の投資が必要だ。そして、もしおまえが、誰よりも成功した人生を送りたいと考えているなら・・・。もうわかるね。頭を鍛えるでは、時間という財産を何に投資すればいいのだろうか？一つは頭を鍛えるため。そして、もう一つは心を鍛えるため。おまえが本当に成功を手に入れたいと考えているのなら、どんなに面倒であろうとも、頭を鍛え続けることを放棄してはいけない。それを手放してしまったときからおまえの人生は、守ってもらうために支配される側になってしまうからだ。一生自分の好きなことをやって生きていく強さが欲しければ、人間の持つ一番の武器である頭を鍛え続けなければならないんだ。心を鍛えるその人が心の中で何を考えているかで、人生が決まってくる。だから、常に心は積極的に、明るく、前向きにしておかなければならない。前向きな生き方をしたいと心から願う人は、そうできるようになる。・やりたいことはお金になることの中から選ぶべき？お金を稼げることの中からやりたいことを選ぶ今私が説明した三つのこと１　「時間」を投資する２　頭を鍛える３　心を鍛えるこれらを継続するだけで、これまでに挙げた三つの常識とは違う世界で生きることができるんだ。つまり、自分なりの幸せを見つけることも、心の安定を手に入れることも、お金や見返りを気にせずに行動を決めることもできるようになる。そのことを忘れずに、実践していってもらいたい。自分が一生かけてやりたいと思えることは、時間をかけて、真剣に取り組み、工夫を重ねた経験があることの中からしか生まれてこない。やりたいことというのは、自分が世の中の人の役に立てると自信が持てること、それを通じて人を幸せにできると思えるものの中にこそあるんだ。だからこそ、時間の投資が必要なんだ。やりたいと感じることは、お金を払ってでもやっていく。それを続けることによって、自分の生きがいが見つかる。そのとき初めて、自分の人生を通じてやりたいことというのが生まれるんだ。ここに至るまでには、時間がかかる。お金を払ってでもやりたいことが仕事になるまでには、熟成期間が必要なんだ。その熟成期間を持たずに、一度きりの自分の人生をかけてやりたいと思えることを見つけることはできないんだよ。・失敗しないように生きるべき？失敗しないように生きる受験の勝者は、必ずしも人生の勝者になれるとは限らない。おまえは意外に思うかもしれないが、むしろ逆のことが多い。つまり、誰よりも多くの成功を手にした人は、誰よりもたくさん挑戦した人でしかない。同時に、誰よりもたくさん失敗を経験してきている。失敗を恐れる心が、すべてを不可能にしてしまうんだ。挑戦する勇気を失った者は、幸せな人生をも失ってしまう。大切なのは、予想どおりの結果を手に入れることじゃない。挑戦する勇気を持ち続けることだ。成功した人がかっこいいんじゃない。挑戦し続ける生き方をするのがかっこいいんだ。普通の人が失敗と呼んでいる出来事こそが、人生に感動や感謝、新しい出会いといった、幸せな人生を送る上で必要なものすべてを運んでくれるんだ。物語の中の「祐介」が人生の失敗者のように見えたのは、彼が人生の中で手に入れたものが少なかったからではない。結局それまで自分のやりたいことに何も挑戦してこなかったからだ。「生きる」ということその貴重な「自分」というものをつくることが許された期間に何をするか。私はそう思って今を生きている。おまえにもぜひ考えてもらいたい。「自分をつくることが許されたこの百年間に、何をするか？」そして、忘れてはならないのは、五つの常識の殻の外から人生を見つめることだ。そして、忘れてはならないのは、五つの常識の殻の外から人生を見つめることだ。幸せの基準を自分自身で決めているか？安定志向になっていないか？お金が行動の基準になっていないか？やりたいことをどうやって見つけるか？失敗を恐れていないか？常にそう自分に問いかけながら、自分の人生を歩んでいってほしい。みんなが信じ込まされている常識の殻をやぶれば、夢を実現し、本当の幸せを手にすることができる！つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年03月18日

• 夢をかなえる成功習慣！

    「夢をかなえる成功習慣」　佐藤　伝　著　２００７年４月９日PHP研究所　発行 　人生には好きなことをする時間しかない！ 　人生なにをやっても、うまくいく人もあれば、なぜか苦労ばかりで報われないという人もいます。なぜ？理由はいたって簡単です。成功する人は、成功習慣を持ち、失敗する人は失敗習慣をもっているからです。 　人生は「修業」ではなく、「遊行」。観光旅行です。私たちは、だれでも観光にいったら、めいっぱいその時間と場所を楽しもうとするじゃありませんか。 　なのに、なぜ観光旅行から帰路につくと、またイライラ、カリカリの日常に逆戻りしてしまうのですか。そうです。なあんだ、人生そのものが、「観光の旅」だったんだ、と早く気づきましょう。 　歌手の槙原敬之さんの歌で、思い出すたびに涙ぐんでしまうほど大好きな歌があります。 「僕が一番欲しかったもの」 さっきとても素敵なものを　拾って僕は喜んでいたふと気がついて横に目をやると　誰かがいるのに気づいたその人はさっき僕が拾った　素敵なものを今の僕以上に必要としている人だと　言う事が分かった 惜しいような気もしたけど　僕はそれをあげる事にした きっとまたこの先探していればもっと素敵なものが見つかるだろうその人は何度もありがとうと　嬉しそうに僕に笑ってくれた その後にもまた僕はとても　素敵なものを拾ったふと気がついて横に目をやると　また誰かがいるのに気づいたその人もさっき僕が拾った　素敵なものを今の僕以上に必要としている人だと　言う事が分かった 惜しいような気もしたけど　またそれをあげる事にした きっとまたこの先探していればもっと素敵なものが見つかるだろうなによりも僕を見てうれしそうに　笑う顔が見れて嬉しかった 結局僕はそんな事を何度も繰返し最後には何もみつけられないままここまで来た道を振りかえってみたら 僕のあげたものでたくさんの　人が幸せそうに笑っていてそれを見た時の気持ちが僕の　探していたものだとわかった 今までで一番素敵なものを　僕はとうとう拾う事が出来た　　自分は、みんなをハッピーにしてきた。そう実感したときのあたたかい気持ちが、一番欲しかったものだった。いつも胸に抱いていたい歌です。 　そもそも「働く」の語源は、「傍（はた）を楽（らく）にする」にあります。働くのは自分のためであり、そして人のためである。転じていえば、人の役に立つ仕事をしてこそ、真に成功できるといっていいでしょう。 　よく、人間はリラックスしているときに最大の力を発揮すると言われます。じつは、舌をだすことにも、リラックス効果があります。その状態をいかに自分でつくりだすか。これが成功をつかむためには不可欠なのです。 　もし「余命３年」と告知されたら、あなたはどうしますか。たとえ３年後に死ぬといわれても、「今の生活を、これまでと変わらずすごす」と答えられるようになりたいものです。 　「ありがとう」といいながら掃除をすれば、万物への感謝の念が潜在意識に埋め込まれ、それが微細なよい波動を出し、やがて自分に返ってきます。そう考えると、たしかにそうじには、人生を変えうる大きな力があるといえるでしょう。 　どんな不安にも動じず、もっと確実にプラス思考になれる方法。それは、自分の肉体に感謝することです。今の自分がここにいることができるのは、うれしい時もつらい時もちゃんと動いてくれる肉体があるからです。 　人は、合掌しながら怒ることができません。身体から「快」のメッセージを出すと、精神もそれと連動して、「快」モードへと進んでしまうのです。だからこそ、自宅の玄関が見えたらもう「スキップしながら、元気でただいま～」ですね。 　夢をかなえる成功習慣は、こんな小さな一歩の積み重ねの有機的集合体です。 　つながっているすべての人たちに、ありがとうございます。 

  2009年03月11日

• 成功本はムチャを言う！？

  成功本はムチャを言う！？　新田　義治　著2008年8月18日　青春出版社　発行成功本を読んでも、９５％が挫折する本当の理由とは。ライフ＆ビジネスコーチの第一人者が教える、あなたが５％に入る確実な方法成功者たちがいっていることは、一般論としては間違っていはいないかもしれないけれど、個別論では必ずしも正しくもないだろう。多くの挫折者をマンツーマンで見ていると、みんなまじめで一生懸命です。成功本で唱えられているノウハウやワークを実践に移そうと試みたり、実際に移したりしているのです。だけど、なかなか結果が出ない。挫折感を覚える。今度こそはと、また、新たなノウハウやワークに取り組んでみる。けれども、それでもうまくいかない。挫折。そんなことをくり返している人が少なくありません。（なかには、知的好奇心を満たすためだけに、成功本のつまみ食いを繰り返している人もいますが・・・）。その人のパーソナリティでは、「実践したくても実践できない」、あるいは「実践しても、続かない」提言やノウハウが成功本に書いてあることが少なくないのです。成功本の著者たちは尊敬に値する凄い人たちではあるけれど、うまくできない人たちの心理に関しては、うとい人が少なくないのです。世の成功者や、成功本の著者は、数値目標や、困難な目標を立てることでがんばれる人たちです。というよりも、目標を立てないとモチベーションが上がらない人たちです。そんな人たちだから、少なくとも経済的な成功が得られた、ともいえるわけです。この本では、そんな成功本の著者が説く成功ノウハウや成功法則と、それをなかなか自分に生かし切れない多くの読者のギャップを埋めることを目的に、私の長年のコーチング＆カウンセリング経験やパーソナリティ理論にもとづいて分析・提言しました。成功者たちが目指した成功に振り回されず、自分の成功を見つけ、目指すための私なりの結論を紹介しました。いたずらに世間でもてはやされた成功風潮に流されず、自分なりの成功を見極めてほしいと思います。そして、読んでいただいたみなさんが真の成功を手に入れることを、心から願っております。成功した人は、往々にして自分の経験則からものを考え、語りますが、それが一般の人々にとって大きなハードルであることに気づいていません。また、読者のほうも、成功者の経験は、成功者自身のパーソナリティに強く影響されたものであることを読み取っていません。富める人がその富を自慢しているとしても、かれがその富をどんなふうに使うかということが判るまではかれをほめてはならない。人はその制服のとおりの人間になるナポレオン・ヒルは６つの成功哲学を明らかにしています。１　明確な目標２　プラスアルファの努力３　調和の精神４　信念の現実化５　自己規律６　自然の法則巷の成功本で説かれる「８つの成功ノウハウ」１　目標を明確にする２　期日を決める、スケジュールを立てる３　好きな仕事をする４　ポジティブ思考をする５　人に感謝する、人に与える６　自分に投資する７　いい人と付き合う、人脈を広げる８　潜在意識を活用する成功本を手に取る読者の多くは、まず経済的な成功を願っているはずです。しかし、その経済的成功願望の大本にあるのが、いい家に住み、高級外車を乗り回したいという願望からくるものなのか、それとも自分の能力の限界を試してみたいというチャレンジ精神であるのかなど、人によってさまざまです。願望の根本にあるものによって、内発的動機づけとなるものは違いますから、ひとつの成功本が述べるモチベーション維持の方法が、あなたのモチベーションにも役立つとは限らないのです。大事をなさんと欲せば、小なる事をおこたらず謹むべし。小つもりて大となればなり。「４つの性格傾向」を認識する１　目標達成的傾向　行動を重視する人２　親和的傾向　調和することを重視する人３　献身的傾向　愛し愛されることを重視する人４　評価的傾向　考えることを重視する人大切なのは自分を高めてくれる人だけではなく、その人から何を学ぶかということ。何でも学ぼうという姿勢があれば、極端な話、まったく尊敬できない人からでも反面教師として学ぶことができます。「誰もがわが師」と考えれば、つねに自分を成長させていくことができるのです。潜在意識は、つねに現状を維持しようとしています。成功するということは、現在の自分から脱皮して新しい自分になるということですから、潜在意識のシステムを変更することが非常に重要になります。潜在意識が拒否した状態では、心の底から燃え上がるようなモチベーションは湧き上がってきません。したがって、自分のパーソナル傾向を知り、その価値観に適合した目標を設定することが大切なのです。何となくいいことばかり考えるようになったとか、根拠はないけれど自分意にはできるような気がするとか、ほんのささいな変化ですが、そのような変化に気づくようになれば、潜在意識は書き換えられているといっていいでしょう。潜在意識を成功モードに書き換えることができれば、多くの成功本に書かれているように、好循環のサイクルを生み出すことができます。いいイメージが湧いてくる、自分にもできそうに思えてくる、不安がすくないから、全力で取り組める、うまくいく、さらに自分に対して自身がつく、またチャレンジしようという気が湧いてくるというサイクルです。この好循環のサイクルこそが潜在意識の成功モードであり、あなたの願望を実現するプログラムなのです。そして、必要なのが、メンターやコーチの存在です。イチローやタイガー・ウッズにもコーチがついています。あなたを客観的に導いてくれる存在なしには、成功は難しいということも知っておきましょう。この世では成功しなければならないのだと言われる。だが私はこう思う。まず生きなければならないのだと。これこそ世の最大の成功なのである。時間を守る。約束を守る。笑顔で挨拶する。お世話になります。ありがとうございます。いただきます。ごちそうさまをつねに忘れない。人が困っていたら声をかける。ごみが落ちていたら拾う・・・などなど。小手先のノウハウや魔法のテクニックより、自分ができることを凡事徹底する。それが成功の一番の秘訣のような気がします。成功はどこにある？ナポレオン・ヒルは、自分本来の価値観に基づいた目標に向かう、プロセスの中に成功がある。といっているわけです。結果を出すことだけが成功ではないということです。「成功とは、世のため、人のために自分の魂を燃やして生きることである」と思っています。これはすなわち、自分は何のために生まれてきているのかという天命を生きていくこと。ともいえるでしょう。成功者が説く価値観は、あくまで一つの成功にすぎません。そればかりに振り回されて、自分を見失ったら、それこそ成功はおぼつかないものになります。すべての人に存在価値があり、すべての人に「成功」があるはずです。あなたの成功は何ですか？「世のため人のために魂を燃やして生きている人は成功（幸）者である」つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月28日

• 東大生のノートは必ず美しい！

  東大合格生のノートはかならず美しい　太田　あや　著2008年9月30日　文芸春秋　発行遅れるな！ライバルはもう買っている！「これは使える！」と学生のみならず大人からも大反響！本物のノートを使ったノートづくりの解説書ある東大生と出会いました。彼から渡された受験時代の一冊のノートを見て、とにかく驚きました。ものすごい量の情報が整然と書かれたその生物の授業ノートがあまりにも美しかったからです。ためしに他の教科の授業ノートやまとめノートも見せてもらうと、やはり同じように美しい。美しいノートと東大合格はやっぱりつながっている。東大生の受験時代のノートには、東大に合格するためのルールが隠されている。そして今回、その内容をこの一冊にまとめました。問題を見た瞬間、頭の引き出しを開けて、似た問題をそこからたぐりよせ反射的に手が動くくらいにしておかなくてはならない。そのためには、入試までにできるだけ多くの問題に取り組み、解法パターンを体に刻み込んでおく必要がある。それで、とにかくノートを使って書く勉強をしなくてはいけないんです。それもただ書くのではなくて、知識をまとめる力やスピード力を意識しなくてはならない。意識して書くことを続けることで力が身についていく。だからこそノートが活きてくるんです。東大ノートに共通する「７つの法則」１　とにかく文頭は揃える内容ごとに文頭の位置を揃えているよ２　写す必要がなければコピーノートづくりの効率化だね３　大胆に余白をとるあとでいろいろ書き込める余白４　インデックスを活用見直しが楽になるね５　ノートは区切りが肝心書ききれない内容はノートの切れ端に書いて貼るんだね６　オリジナルのフォーマットを持つどこに何を書くかフォーマットが決まっているの７　当然、丁寧に書いている未来の自分に向けて書くつもりであとからみてもわかるように丁寧に書かないとねもちろん、法則だけで東大ノートができているわけではない。集まったどの東大ノートからも、義務感にとらわれだらだらとノートを書くだけでは得られない、明らかにノートづくりを楽しんでいる様子がうかがえる。授業中もただ板書を写すだけではなく、何のためにノートをとるのかを考え、テスト前に復習するときにより頭に入ってきやすいようにという意識を働かせている。「ノートづくりを通して、自ら何かを見つけようとする姿勢」。そこにこの7つの法則が活かされることで初めて、「迫力ある美しさ」をもつ東大ノートが生まれるのだ。そんなノートは、自分にとって必要な知識が一冊まるごと詰め込まれたオリジナルの参考書になる。彼らだって、「どうしたら自分にとって勉強しやすいノートになるか」と試行錯誤していく中で、つくり方を身につけていったのだ。授業ストーリーを書き留めるスタイルに変えたことで、山口くんは授業ノートの達人になった。大学生になった石田君が知った効果的なプレゼン法は、「わかりやすくものごとを伝えるためには、ポイントを３つに分けて話す」ということだった。現代文のノートで学んだ3つ分けの法則は、受験を超え、その後の人生にも役立っている。弱点と改善点をまとめノートに書き出し、横山さんは自分自身に勝つことができた。ノート力はかならず活きる。最初は「７つの法則」にのっとって、形から入る。真似できるところからでいいのです。それを続けていくうちに、こうしよう、ああしようという思いが生まれ、やがてオリジナルのスタイルを確立することができるはずです。そして、ノートづくりを楽しんでみてください。誰かにやらされて嫌々ノートをつくっていた東大合格生はいません。自主的に、自分で試行錯誤しながら、オリジナルの形をみつけています。面倒くさいという気持ちは、少しだけ横において始めてみてください。ノートづくりの力は、ただ行きたい大学に合格して終わり、という一過性のものではありません。意識的にノートづくりをすることが、情報をまとめる力を養います。それは大学を卒業し、社会人になって企画書をまとめたりプレゼンをしたりという際の基礎力を鍛えることにもなります。もちろん普段の生活にも同じように活きるでしょう。ノート力は考えていることをまとめ、言葉にして相手にきちんと伝える力になり得るのですから。ノート力はあなたの一生の財産になるはずです。つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月27日

• 男の老子！

  「フイゴ人間」になろう　男の老子　童門　冬二　著2007年11月5日　PHP研究所　発行ありのままに生きよフーテンの寅さんも、「釣りバカ」のハマちゃんも、すぐれた「老子的人間」だった！「火を起こすフイゴ（風を送る道具）のなかで、いちばん大切なのはガランドウの部分だ」というものです。なにもない無であり、なにもしない無為ということです。空虚ということでしょうね。もう一度「老子」を読み直してみました。昔とは印象がガラリと変わりました。いちばんつよく感じたのは、「老子は決して現実からの逃避者ではない」ということです。自然のなかに逃げたのではなく、「宇宙の生成の原理（老子は「道」と名づけています）に満ちた次元に身をおいて、現実を見つめ直そう」といっているのです。とくに、「エライ人ほどへりくだりの精神を持ち、この世のいちばん低い場所（谷底）に身をおいて、流れ込むすべて（他者のニーズ）を謙虚に受け止めよう」という考えは衝撃でした。そうか、と目からウロコが落ちました。ほくの老子的生き方のスタートは、毎日出会う難問・危機に対して、「まずフイゴのガランドウになる」ということです。心を空虚にし、谷底に身をおいて、流れ込んでくる一切を避けずに受け止めることです。そしてひとつひとつの事柄への対応策を、こんどは谷底から高い所へ逆流させるということです。不遇・挫折を癒し、ヒントを与える老子上辺のものではなく、「傷ついた者に、とことんまで考えさせるようなヒント」を与える。これが老子の魅力だ。したがって老子は、「鼻歌まじりで世の中を渡っているような人間」や、「それほど努力しなくてもとんとん拍子に出世していった人間」にとって無縁だ。その意味で老子は、置かれていた環境の中で弱者のレッテルを貼られた人々に対するいたわりと励ましの気持ちを持っていた思想家である。しかしその弱者も決して根から弱いわけではない。強いものや正しいものを持っていても、置かれた状況を支配する論理によって阻害されたり、あるいは足を引っ張られたりした人たちだ。乱れた世の中で、さらにああしろこうしろなどと余計なことを人間に求めれば、さらに人間はやる気を失ってしまう。そんなことよりもっと根源的なところを改善すべきであって、社会構造の根底までメスを振るうような考えがなければダメだという。ではその社会構造の根底にまで突き進んで、人間はどう生きるべきかといえば、「ありのまま（自然）に生きることだ」と説くのである。孔子や孟子の説く聖人というのは、相当な努力をしてもなかなか達し得ない存在だが、老子の場合は違う。「聖人にはだれもがなれる」という大胆な発言があった後に、しかも、「それはただ自然に生きればいい」と告げる。「水は低いところに流れて、留まるからだ」という。その「水」の姿勢はそのまま、「生きることに謙虚である」という評価を下す。「大きな失敗は小さな時に処理をしておけば、悔いは残らない」ということだろう。これはなにも過ちに限らず日常生活で私たちがいつも経験することだ。つまり先延ばしのことだ。「今日やらなくても、明日やればいい」という安易な引き伸ばし策は、やがて積もり積もって思わぬ結果を招く。川のありようが、老子にはたまらなく魅力があったらしい。「水は最高の善といっていいだろう。万物の成長を助けながら絶対に競い合うようなことはしない。自らは、多くの人がいやがる低い場所に静かにとどまっている。これは道の働きに近い。人間の住まいは土地の上がよく、心の働きは奥深いのがよい。人との交流は情け深いのがよく、言葉は信義をまもるのがよい。政治は平和に国を治めるのがよく、事業は有能なのがよく、また行動は時にかなっているのがよい。これらはすべて、水を模範として絶対に争わないことがよいのだ」水には意志があり、生命がある。その生命をフルに活かして誰かさんのために自分を活かしていく。そこが儒家と道家と呼ばれる老子たちとの決定的な差だ。「何かから逃げているのではない、何かに向かって進んでいくのだ」天下には水ほど柔らかくてしなやかなものはない。つまり柔弱だ。しかし堅くて強いものを制するときに水ほど強いものはない。水の本性を変えるものがないからだ。弱が強に勝ち、柔が剛に勝つ。そのことは天下の誰もが知っているのに、なかなか行うものはいない。頂点に達すればその先は下り坂になる。これが天の理だ。そうなると、やはりほどほどのところで身を引いていくのが人間としては立派なことだろう。そうすることによって、仕上げた仕事の意味がより高くなる。評価も上がる。低い位置に身を置くということは、決して卑屈になるということではない。より広い気持ちで、より多くの流れの気持ちを自分のこととして受け止めるということだ。小国の苦痛を自分の苦痛とすることである。ここで老子は、水と同じように女性を前面に出す。老子にとって女性は赤ん坊と同じように貴重な存在だ。それは子を産むからだ。老子は女性を、道の具現者と見ていたフシがある。特に女性の静かさと、そのへりくだりを高く評価した。いつも自分の身体を心配する者に天下を任せる方がうまくゆく。それは、自分の体をいとおしむように天下をいとおしむからだ。天下が病気にならないように常に緊張するから、人々は安心して任せることができる。本来リストラクチャリングという言葉は「再構築」という意味である。再構築というのは、客のニーズがあれば拡大再生産や新規事業起こしも行うということだ。つまり後ろ向きの消極的な経営ではなく、前向きの積極経営をいう。しかしそのために、財政難の折にそんな経費をどこから生むのか、というような思い切った改革が必要になる。「根本的な仕事の見直し」をいう。例外なく「客のためにならない仕事はやめるか、中止するか、あるいは規模縮小する」という思い切った手が講ぜられなければ成功しない。道のたどり方は、前に向かって進むのではない。あともどりをしてもとに返っていくのがほんとうの道のたどり方なのだ。だから、強くたくましいのではなく、弱く柔らかいのが道の働き方なのだ。私には３つの宝がある。それをずっと大切に守っている。ひとつは慈しみだ。ふたつ目は慎ましさだ。そして3つ目は世の中の先頭には決して立とうとしないことである。慈しみがあると人々が心服してくれる。これがわたしを勇敢にするゆえんだ。慎ましさを守っているから余裕ができる。そうなると気持ちもひろくゆったりする。社会の先頭に立とうとしないから、人材をうまく活用してそのリーダーになることができる。老子の退き方は、「何かから逃げるのではなく、何かに向かって退く」ということだ。その何かとは、何べんもくり返しているこの世でいちばん低い場所のことだ。そこには川を中心にしてすべてのものが流れ込む。それをいちばん低い場所にいる者が謙虚に受け止めて、対応していく。老子はこの態度をへりくだりという言葉によって示す。この対応の仕方は、「東西南北の、360度方位から来たものを受け止める」ということだ。当然この対応方法は「政治」になる。したがって老子という本に書かれた大きなモチーフの一本の柱は「政治そのもの」といっていいだろう。「自分に責任を持つ」ということであり、自分自治を実現することである。自分自治というのは、自分という個人が人間自治の場をつくるということだ。良識と責任に満ちていなければならない。「無為自然に生きる」ということは、現実生活から逃避して、気ままに生きるということでは決してない。むしろ、いままで以上に強い精神力と行動力を持つことが求められる。つまり老子のいう、「自然への回帰」ということも、決して現実社会からの逃避ではない。家庭にあっても、それぞれの家族が、「自分はこの家でもっとも低い位置に身をおこう」と考えれば、家族を構成しているひとりひとりの親・子供の悩みや苦しみもすべて、「自分のこととして受け止める」という気持ちが湧く。そうすれば、「その悩み苦しみをどうすれば解決できるか」ということに発展していく。その時に老子の求めるへりくだりの精神を発揮すれば、自我欲というのは消える。すべてが相手の身になりきる。その相手の苦しみ悩みを自分の苦しみ悩みとして受け止める。老子の空間重視をそのまま実行する。それによって心の整理ができる。「なぜこういう問題が起こったのか」ということではなく、「起こったこの問題をどうするか」というギアチェンジを行うことにつながる。「なぜこの問題が起こったかではなく、どうすれば解決できるかを考えよう」という気持ちを奮い立たせる。この本でわたしが伝えたかったのは、「老子の無為自然に生きるということは、いまいる現実社会から逃げ出すことではない。そこに「「起承転転」で現実社会にしっかり踏みとどまることだ」ということであり、その踏みとどまった生き方としては、「自分なりに市中の山居（すなわち老子のいう小国）をつくることだ。そしてその国の寡民になることだ。寡民というのは、良識を持った自己自治のできる人間だ」ということである。そして寡民の特性としては、「常に弱く・柔らかく・後ろへ退くへりくだりの精神を発揮しつづけることだ」「自分を含めたすべての人間にとってさらに幸福な暮らしを求めて、積極的に生きていくことが大切なのだ。へりくだりとは、自分および他人の幸福が満たされる社会の実現のために、どうすればよいかを落ち着いて考え、実行していくことをいうのだ」つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月26日

• ひろさちやのあきらめ力　２

  キリスト教的価値観では、贅沢は悪徳とされています。そのため、富は贅沢に消費されることなく、蓄積されて資本になったんです。ヨーロッパの資本主義は、あくまで人間中心であり、労働者の幸せということも見据えたものだ、と思います。ヨーロッパに関するかぎり、資本主義は、労働者の福祉ということとも結びついたものだった、という認識をすべきだと思いますね。日本がつくりあげた資本主義はどんな形態だったのでしょう。これはもう、ひとことで言えます。「滅私奉公」の資本主義です。徹底した企業中心主義ですね。企業の論理ばかりが優先され、個人は切り捨てられる。人間不在の資本主義と言っていいでしょう。もちろん、従業員は歯車としか見られません。いや、もっとひどい。奴隷か家畜の扱い、と言ったほうがいい。アメリカではリストラはありますが、企業の経営が上向きに転じて雇用が可能になったら、リストラした人間を雇わなければならないことになっています。リストラされた従業員には、復職する権利が認められているわけです。とにかく、世界は混迷しています。その中で、われわれは地歩を固めなければいけません。これまで自分たちを縛りつけ、奴隷化してきた企業の論理に、いまこそ三行半を叩きつけるときですね。「もうこれ以上、たぶらかされないぞ。だれが何と言おうと、わたしはわたしらしく、自分の好きなように人生を楽しんでやるんだ！」そう開き直るんです。「利己主義」をもって、瀕死のパラダイムに引導を渡してやりましょうよ。お釈迦様はこう答えます。「人間はみんな、自分以上にかわいい者などいないのだ。自分を一番愛しているのが、人間なのだ。だからこそ、他人を痛めつけてはいけないのだよ」このエピソードが示しているのは、「自分より国を愛せ」「自分より会社を大切にしろ」という滅私奉公に対する、みごとなアンチ哲学です。お釈迦さまも「利己主義」が人間の原点であることを、教えて下さっているんです。安心して、利己主義を掲げましょうよ。会社では仕事はあくまで適当、ほどほどを心がけて、心身をゆったり休ませる。すると、般若の智慧がこんこんと湧き出してくるんです。みんなが、アリはアリで認め、キリギリスはキリギリスで認めながら、お互いに関心を持たない、という「アリギリス」的生き方をするようになったら、現代人が抱えている悩みなんてものは、9割方消えてしまうのではないでしょうか。自分が自分であっていい、他人が他人であっていいと明らめて、だれに遠慮することなく、人生を楽しみましょうよ。つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月22日

• ひろさちやのあきらめ力　１

  ひろさちやのあきらめ力　ひろさちや　著2009年2月5日　青春出版　著希望なんて持たないほうがいい。世の中の役になんて立たなくていい。あるがままの自分と和解する幸せ不透明なこれからの時代を「利己的に」生きる最高のヒントやりたい放題やってきたアメリカがついに崩壊し、ひとつの時代が終わりました。「どうすれば日本の将来は明るくなるだろう。自分のお金は国や銀行に守ってもらえるかな？」なんて考えると、気分が重くなりませんか？それは、もう国や世間が信用ならない代物になっているからです。信用できない相手を信じるとどうなるか。バカを見ますね。がっかりして、腹が立つだけですから、さっさと「明らめる」のが一番です。「明らめる」とは、ギブアップすることではなく、ものごとの本質を明らかにするという意味です。国、世間の本質とは何か。ひるがえって、自分はどんな人生を送りたいのか。そこを「明らめ」たら、あとは好き勝手に楽しくすごすことを一番に考えればいい。それが何より幸せな生き方です。ただ、そのためには狂った世間とどう距離をとればいいか、ちょっとした方法が必要になります。お金や出世なんて、生きがいにはなりません。信じられないものを、信じちゃいけません。問題は解決しなくていい。こんな時代は、あきらめが肝心。さっさと「明らめ」て、好きに生きるのが一番幸せです。ちょっと考えると分かることですが、現代社会は飽くなき欲望の上に構築されています。「砂上の楼閣」は砂の上だから基礎が脆弱で、すぐに転覆します。現代社会は「欲望上の楼閣」であって、やがていつかは崩壊するにきまっています。にもかかわらず、現代日本人はそのことに気づいていません。飽くなき欲望の追求がいかに危険であるか、誰も警鐘を鳴らしません。わたしたちは、勝ち組連中に洗脳されてきたのです。曰く、「世間の役に立つ人こそ偉い」「何があっても希望を失うな」「いつも前向きな人こそすばらしい」数え上げたらきりがありません。こういう洗脳をしたほうが、勝ち組連中には都合が良かったのです。わたしたちは、洗脳された結果、幸せになりましたか？盲目的な信用、期待、希望を捨てましょう。そうして、「では、自分にとっては何が大事で、何が無駄だったのだろう？」と考え、それを明らかにするのです。「あきらめる」のです。それができた人が、これからの時代は一番幸せに、楽しく生きられるとわたしは思っています。国や世間に期待せず、無駄な希望も持たず、自分を否定しないで、あるがままの自分と「和解」して、好きなように生きればいい。そうすれば、無力感や虚しさから離れ、自分の人生をまっとうすることができます。ただし、それにはちょっとしたコツや方法が必要になります。われわれはもういい加減に眼を醒ましましょうよ。現代の日本人を支配しているのは金利です。とくに一家の大黒柱であるお父さんたちは、自由に生きているなんて思っていたらとんでもない。住宅ローンはもちろん、車のローン、教育ローン、カードローン・・・。知らない間に、否応なく金利にがんじがらめにされ、呑気に金利を払い続けながら、「お金がない、給料もボーナスも上がらない、将来が不安だ」と、あいさつ代わりにこぼし、「きびしいのは自分だけじゃない。みんなも同じだからまあ仕方ないか」と自分に言い聞かせている。これが、いまの日本人の実態なんです。いくらオバマでも「工業はほどほどにして、今後は農業を中心にして国を再建しよう」といった政策を打ち出しでもしたら、国内の大混乱は必至。国民、とくに貧困層の怒りが爆発することになる。やはり、打つ手なしの手遅れという状況から逃れるすべはないんだろう、と思います。景気の動向次第で数字はコロコロ変わるのです。その本質を見据えないで、明らめることなしに、景気がよいのはいいことだ、と浮かれてきたのが、いままでの日本人です。自民党は性懲りもなく、「まずは景気回復。政局より政策だ」などと、陳腐なお題目を唱えていますが、経済の成長だ、景気の向上だ、なんて時代ははっきり終わっていると思わなければいけないんです。現代のサラリーマンは深夜におよぶ残業を強いられ、休日出勤だって受け入れざるを得ない。という状況に置かれています。それもこれも、収入の範囲内で生活するという基本を忘れ、ローンを組んで家を買ったが最後、会社に、上司に、ただ従うしかない人生になってしまったからにほかなりません。借金のために働き、さらに借金を重ねてはまた働く、という愚を繰り返しているのが、いまの日本人なんです。そろそろその愚かさ、おかしさを明らめないと、取り返しのつかないことになります。貸すときは甘言を弄しながら、いったんわが身が危うくなったら、手のひらを返したように、貸し渋りや貸しはがしに走る、という金融機関の本性が明らかになったいま、「敵視」は加速度的に浸透しています。もはや、金貸し主義はほとんど沈みかかった泥船です。見限るのは、早ければ早いほどいい。いま、国が滅びるということは、証券の売り買いばっかりやって儲けていた輩が、文無しになるということです。嘆かわしいことですか？なんとかして防ぐべきことでしょうか？そんなことはありません。私たちはただ、「おお、ざまあみろ」と言っていればいいんです。こんな惨憺たる日本が滅びるのは、わたしたちにとっては喜ぶべきことなんですね。このことは絶対に、みなさんの中で、明らめておいて頂きたいことです。「世の中を良くする」ということは、勝ち組みだけが得する世の中にするということと、まったく同義なんです。「いい世の中にしたい」などと考えて心を悩ませる必要はありません。これからの時代は、世の中のことなどおかまいなしに、自分と家族にとっての「利己的生き方」を貫徹するのが一番幸せなのです。収入の範囲で生活する、という基本を忘れずにいたら、頑張る必要などないし、火宅に取り込まれることもない。だれもがその基本を忘れた結果、あえいでいるというのが、この時代の風景なんでしょうね。道徳的な教えというものは強者には適用されず、弱者だけに適用されます。そこを明らめれば、道徳などに縛られる必要がないことが芯からわかり、「利己的な生き方」に一歩近づけるんです。考えてみれば、頑張っても、頑張らなくても、結果はそう変わらないんじゃないでしょうか。結果が同じなら、なにもがんばる必要はない、とするのが「ついで流」の生き方です。この方が楽だと思いませんか。「こんな仕事のために、自分の時間も、家族との時間もすべて犠牲にして、一年があっという間に過ぎていく・・・。たいした意味なんてないんじゃないか、いまの仕事。こんなことがいつまでもやってて何になる？馬鹿ばかしい」と思うなら、その感覚こそ、正しいですよ。プロになるということは、よく飼いならされた馬になるということなんですね。プロたる奴隷は生活の糧を得るために貴族に仕え、ときには貴族の代わりにいのちを張った決闘までやらされていました。「自分が命のやりとりをするのはかなわない。おまえ、代わりにあいつと闘え」というわけです。かくて奴隷同士が闘い、勝敗を決していた。これが格闘技の原型と言われています。こうしたプロの本質を知れば、よもや、「仕事で頑張ってプロになるぞ、エキスパートになってやる」などという馬鹿げた考えを持つ人はいなくなる、と思うのですが、どうでしょうか。日本でも昔は、「お金は仏さまから預かっているもので、自分のものじゃない」という感覚がありました。長屋の大家がなにくれとなく、店子の面倒を見るなんていうのがそれでしょう。いまはそんな感覚がすっかり失われて、「おれの金はおれのもの。お前の金もおれのもの」といった、さもしいことになってしまっています。しかし、だからこそ「お金は所詮、預かりもの。私は少々、預かり方が少ないだけなんだ。だけそ、お金を使うという面倒なことをやらないですむぶん、ありがたいってもんだ」というくらいの気概を持っていきましょうよ。この類の本を何百冊読んでも、変われるわけなどない。救われるはずがないんです。必要なのは、いまの自分を明らめること、しっかり明らかにすることです。そして、明らかにした、あるがままの自分、短所だと思ってずっと悩んできた、嫌ってきたところも含めて自分と「和解」する。自分が「この自分」であっていい、と宣言するんです。利己的な生き方とはそういうことです。われわれを縛っているものに「かくあるべし」という思い込みがあります。「発想はどんなに自由であってもいい」などと言いながら、じつのところは、「かくあるべし」に囚われ、窮屈な枠の中でしか発想できない、ということになっているんですね。「かくあるべし」から離れれば、キャラの活かしどころはいくらでも発見できます。どんな場所でも自分らしさは発揮できるんです。お金ですべての価値をはかる時代は終わっています。わたしは昔から、「金など信用できない、信用してはいけない」と言い続けてきましたが、いま、それはだれの目にも明らかになってきました。わたしたちは時間の大切さを思い直さなければいけません。老いては子に放っておかれる。日本はそういう国になったんです。それもこれも、世の中が良くなったら、経済が発展したら、皆が幸せになれる、という嘘っぱちの宣伝に乗せられて生きてきたからです。家族というものがきちんとその役割を果たしていれば、世の中はガラリと変わるでしょうね。家族がきちんと機能していれば、その中で自然発生的に仕事が生まれ、収入にもつながるんですね。働き盛りの世代を中心に、自殺者が年間3万人以上も出ている現実は、家族の脆さを映し出すものでもあるんです。失ったものは想像をはるかに超えて大きいんです。その大きさを「明らめる」。そこに家族再生の芽が見つかるかもしれません。家の伝統を受け継いでいるという思いがあり、職業に誇りを持っていれば、品格を失うことはありません。思えば、現代人の職業観はこの教えにまったく背くものだ、と言わざるを得ません。なにかと言えば、やれ金だ、地位だ、出世だ・・・と欲にかられ、満足することを知らない。伝統も誇りも、あったもんじゃありません。金に群がり振り回されるその姿は、品性下劣以外のなにものでもないですね。霞を食って生きられるわけではないから、生活のために働くのはいい。しかし、もう、金だ、地位だ、出世だ、なんてことに血道をあげるのはやめませんか？「家という核を失って、伝統も誇りもなくなった職業なんか、ナンボのもんでもない！」せめて、その意気は持っていましょうよ。いまは年功序列なんてものがないから、若い上司やパワハラ上司の顔色を窺いながら、悔しさに耐えて仕事をしているという状況はいくらでもあります。その揚句に情け容赦もなくリストラを言い渡されたりする。その瞬間から路頭に迷うことになるわけですから、まるで「死ね」と言わんばかりの仕打ちです。家族制度は確かに矛盾も抱えているし、悲哀や屈辱をもたらすものでもあるでしょう。しかし、最終的には「救い」がある。現代の悲哀や屈辱には、その救いがないんです。親の財産をきょうだいで平等に分けようと言えば、確かに聞こえはいい。しかし、それは、長男がそれまで引き受けていた義務を放棄する、ということでもあったわけです。長男は財産を一人で相続する代わりに、弟や妹の面倒を見ました。自分はロクに学校に行かず、懸命に働いて、余裕ができたら弟や妹を大学にやる。長子相続制度の中では、そんなことも珍しくなかったです。ところが、均分相続制度になって、きょうだい間の関係は一変しました。

  2009年02月22日

• 人を動かす！

  人を動かす　D・カーネギー　著１９９９年１０月２０日　創元社　発行社会人として身につけるべき人間関係の原則を具体的に明示して、あらゆる自己啓発本の原点となった不朽の名著人を動かす３原則１　盗人にも５分の理を認める批判も非難もしない。苦情もいわない。２　重要感を持たせる率直で、誠実な評価を与える。３　人の立場に身を置く強い欲求を起こさせる。人に好かれる６原則１　誠実な関心を寄せる誠実な関心を寄せる。２　笑顔を忘れない笑顔で接する。３　名前を覚える名前は、当人にとって、もっとも快い、もっとも大切なひびきを持つ言葉であることを忘れない。４　聞き手にまわる聞き手にまわる。５　関心のありかを見抜く相手の関心を見ぬいて話題にする。６　心からほめる誠意をこめて、重要感を与える。人を説得する１２原則１　議論をさける議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける２　誤りを指摘しない相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない。３　誤りを認める自分の誤りをただちにこころよく認める４　おだやかに話すおだやかに話す。５　イエスと答えられる問題を選ぶ相手が即座にイエスと答える問題を選ぶ。６　しゃべらせる相手にしゃべらせる。７　思いつかせる相手に思いつかせる。８　人の身になる人の身になる。９　同情を持つ相手の考えや希望に対して同情を持つ。10 美しい心情に呼びかける人の美しい心情に呼びかける。11 演出を考える演出を考える。12 対抗意識を刺激する対抗意識を刺激する。人を変える9原則１　まずほめるまずほめる。２　遠まわしに注意を与える遠まわしに注意を与える。３　自分のあやまちを話すまず自分の過ちを話したあと相手に注意する。４　命令をしない命令をせず、意見を求める。５　顔をつぶさない顔をたてる。６　わずかなことでもほめるわずかなことでも惜しみなく心からほめる。７　期待をかける期待をかける。８　激励する激励して、能力に自信を持たせる。９　喜んで協力させる喜んで協力させる。幸福な過程をつくる7原則１　口やかましいわない２　長所を認める３　あら探しをしない４　ほめる５　ささやかな心づくしを怠らない６　礼儀を守る７　正しい性の知識を持つこの本は、一朝一夕に頭だけで書かれたものではない。15年にわたるカーネギーの指導の現場から生まれてきたもので、すべて実験ずみのものばかりなのである。成人教育に自己の適正を見いだすまでの彼の放浪は、決してむだではなかった。世の辛酸をなめつくし、社会の表裏を知りつくして、ついに彼は人間性の秘密をさぐりあてたのである。彼の成功はそこにもとづいており、彼の説がわれわれを納得させるのもそれがためである。昭和28年の夏、カーネギーは、世界周遊旅行の途中、関西をおとずれ、京都を見物して香港に向かったが、その際、「日本でいちばん印象の深かったものは？」という質問に「それは日本人です」と言い残して船に乗った。人間に対する彼の関心の深さをしめすことばといえよう。つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月22日

• 生き方通　一生のうちにすべきこと、しなくていいこと！

  生き方通　「人間関係のコツ」を説いた名著の復刻版　谷沢　永一　著２００８年１月１０日　PHP研究所　発行一生のうちにすべきこと、しなくていいこと他人から嫉妬されない成功者は何が違うのか幸福になるためには人とつきあうことが楽しいという心境にならなくてはならない。それは意欲をふるいおこす元気によって可能である。引っ込み思案をやめて、一歩二歩踏み出す気持ちで交際を求めてゆく。そのうち次第に慣れてくるし、コツがわかってくるであろう。人生の幸福は人間関係に熟するか否かにかかっている。それは汗水たらさねばならぬほどの難業ではない。要は微妙なコツである。私が以下に述べるのは、人間関係のコツである。ただその要点にのみしぼって、人交わりに必要な智恵を総ざらいしてまとめたのが本書である。同僚に対しては陽気に振舞う。人の嫌がる仕事は率先して引き受ける。人の悪口は決していわない。こうして努めれば、おのずから職場のなかで信頼されるようになるだろう。いったん緩急ある時は彼を頼りにせよ、というような雰囲気が生じたらしめたものだ。前向きとは細かい心働きが積もって生まれる姿勢のことである。恩を返すことの要点は、それを露骨にしない慎みであろう。もともと恩をかけた人は、報酬を期待しているのではない。根本は誠意である。恩を受けたことを、いつまでも忘れないのが、あらゆる場合に報恩の原則である。なにも急ぐことはないと思う。何年か先におよんだとしても、そのとき多少なりともお役に立てばよいのである。大切なのは恩を忘れない心をであって、自分はかつてつらい時期に恩を受けたという記憶が、その人の性格をよいほうへと導くのではなかろうか。われわれの家をよく点検すれば、なくてもすむものがどれだけ見いだせることか。贅沢品の誘惑を退けるためには、虚栄心を抑えて「足るを知る」の心構えが必要であろう。一般的には何事にせよ失敗しないほうがよい。しかし致命的ではない程度の失敗をすれば、以後はそれに懲りて自戒し、いやが上にも慎重になる。結果としてそのほうが効果的である。ただし一度の失敗に萎縮して、退嬰的になるのはよろしくない。失敗は勉強であるという認識が人を成長させるのである。さまざまな欠点を自覚するとき、それをなくしようと神経質にくよくよするよりも、いっそ発想を転換したらどうか。持って生まれた欠点は今さらどうしようもない。すっぱり忘れてあきらめる。そして自分の長所を伸ばすことに意識を集中する。欠点をもちながらも業績をあげればよいのである。そのうち欠点が目立たなくなるだろう。自負心をもっている人とは、自分の能力および性格を、高値でもなく低値でもなく、正味の重みで自覚し、その上で、自分の資質を存分に発揮したいと考え、しかるべき機会を待っている人である。自負心をもっている人はさっそうとしている。うっかりなめてかかれない。誰もが一目置く。基本的に独立独歩の姿勢である。けれども世の人がほうっておかないであろう。必ずしかるべき地位へ招かれるに決まっている。正直に、誠実に、真面目に、裏表なく、一直線に進めばよいのである。律儀が嫌われたためしはない。人間関係に大切なのはもちろん信用であるが、信用を築くためには律儀に徹するしかないであろう。近欲という言葉がある。目前のわずかな利益に食らいつく愚か者は、めぐりめぐって信用を失い、結局は大損する。自分を愛する気持ちが真剣であれば、近欲の誘惑におちいらずにすむであろう。好奇心は人柄を豊かにする。あれやこれやと何かにつけて関心を寄せていると、性格に幅ができてゆとりを生じる。否応なしに知識が蓄えられるから人に頼られる。つきあっておもしろみがあるゆえ交友の範囲が広がる。好奇心が強いからというので人に嫌われることはないだろう。好奇心を楽しむ姿勢を身につけるべきである。「人間に興味をもつ」とは、その人の長所を見出して評価する眼力を意味する。そのためには人を尊敬する姿勢を身につけなければならない。人を見る目のない人は、必ずまわりの人を軽蔑している。いったん人を見下したら、その人の美点は目に入らないのである。人間には、「やる気」というものがある。書類のどこにも書いてないが、確かにある。人間を評価するには、その「やる気」があるかどうかを見抜けばよいのである。人生においては自衛手段を講じておかなければならない。軽率には必ず落とし穴が待っている。もし投機であるなら、素人が手を出すべからずと念を押しておきたい。人間にも必ず偽者がある。学識も教養も十分で礼儀正しく魅力的な人物が近づいて来る。ともに食事をしても作法に申し分なく、話題も豊富で興が尽きない。このような友人が欲しかったと思う。こういうでき過ぎている人物は警戒しなければならない。これほど何もかも備わっている紳士が、なぜ私ごときをめざして親交を求めてくるのであろうか。そこには当然の狙いがあると見る。ところがあまりに上品で巧みなお世辞を聞かされると、つい恍惚とする。この種の偽者が世にどれほど多いことか。分相応に振舞っておれば、生活においても対人関係においても、思案に余るような厄介な目に遭うことはないだろう。しかし飛躍の機会にめぐり合う可能性が乏しいかもしれない。自分をより大きく伸ばすためには、分相応から大きく踏み出す度胸が必要である。許されている権限を時に応じて拡大してみる実験意欲が望ましい。サラリーマンはこのような組織のがんじがらめになっているのである。そのなかで出世を願うことがどれだけ無理であるか。学閥や閨閥がどれだけ強力であることか。出世競争なんか現実にありえないと思い知るべきではないか。嫉妬心は人間の本性に発する情念なので、キツネ色にほどよく焼かなければならない。すなわち、キツネ色に焼くと、かえって人間の情は高まり、人間生活は非常にやわらいでくると思う。そもそも形式張って飾り立てた葬儀はそんなに必要なのだろうか。心のこもった死去通知を各位に発送するだけで周知徹底する。人をたくさん集めて満足する現行の葬儀は、結局のところデモンストレーションでしかないのである。人間関係は死の瞬間に終わる。どんなに豪華な葬儀をしたところで、悲しみが減るという効果はないのである。世にはまた一方、十分に真っ当な功績をあげて、広く認められている傑物がいる。このような人物は決して自分を誇らない。自信をもって毅然としている。おのずから人々に尊敬される。職場あるいは業界の芯柱となっているだろう。そして性格が優しく後輩に親切である。功績をあげうるだけの神経が行き届いている。そしてまた次々と功績をあげるだろう。慎重であること謙虚であること必ずしも美徳ではない。時によっては自分の功績が新しい成果を生むであろうと強調すべきである。人文科学の領域では、自分の業績の意味するところを進んで解明し、学界を揺り動かすという場合もある。さらに対人関係においては、自分を売り込む気配のない爽快で巧みな自慢話は一座に歓迎されるであろう。人はある条件に支配されると、それまで思ってもみなかった行為をあえてするかもしれない。絶対に誤りをおかさない人間があると断言できるだろうか。それに加えてわれわれは自分を裁判官に仕立てる権利だけはないのである。隣人にしろ友人にしろ、交わりのしつこいのはいざこざの源泉である。お互いに関心をもちすぎてはいけない。冷たいのはよろしくないけれども、好意が通い合っているのが望ましいであろう。「君子の交わりは淡きこと水の如し」という。隣人の交わりは水の如し、というぐあいにいきたいものである。人と人との付き合いを支えるのは気持ちの優しさであろう。それが通い合ってさえいれば、煩瑣な儀礼は不要なのである。小さなことでクヨクヨするのは、何かにつけて自分のことばかり考える自己執着型の性格だからである。こういう人に対する治療法は、あまりにも自分のことばかり考えるな、と一喝することである。一般の人間関係でも大言壮語がよく聞かれる。誰も本当にしていないからよいけれども、真正直な人ならたぶらかされるかもしれない。言葉に責任をもたない風潮は、約束に対する真剣さを減少させるだろう。言行不一致を罰しないできた伝統が、今は裏目に出ているのではあるまいか。自分がいじめられたからといって、それを後輩に及ぼすのは、人間関係を暗くする小細工である。「己の欲せざる所は人に施す勿れ」と「論語」にいう。人間関係の基本を指示して、これ以上に適切な教訓はなかろう。運の悪い人は厄病神であるから接触することを避けるがよい。薄情なようだけれども仕方がないのである。できるだけ運の強い者と交流して、その余沢にあずかりうるよう努めるのは人間の本能であろう。その人物が平常心で出処進退するところを注意して見れば、その人物の内容はよくわかるものだ、と孔子はいう。運の強い人には何かを感じさせるものがあるのだ。人間は誰でも心の中に卑屈な要素をもっている。それを抑えて露出しない自己制御が肝心である。それでも時に人は卑屈な態度で目的を達しようとする。自分は卑屈でないと信じている人も本当のところはわからない。つねに毅然たる態度を崩すまいと努めるしかないのである。たいていの物知りが知識をひけらかす。それはいやみだから嫌われる。物知りとして率直に尊敬される人は少ない。物知りが自分を吹聴したくなる欲求を自制するのはよほど難しいのであろうか。一回の嘘がその人の将来を潰してしまうこともある。職場では許されない悪徳である。それでも巧みな嘘で事態をごまかす手練れもいるから注意を要する。ことに聞いていて快い情報を囁かれたときは危険である。自分は嘘をいわないように留意していても、上司上役などがこちらを操るために、嬉しがらせる場合もあるから注意を要する。世の中は嘘だらけなのだから、そのなかでは無菌状態がよろしくないであろう。つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月21日

• 世界一やさしい　問題解決の授業！

  世界一やさしい　問題解決の授業　渡辺　健介　著２００７年６月２８日　ダイヤモンド社　発行世界最高峰のコンサルティング会社で学んだ問題解決の考え方を中高生にもわかるように解説しました大きな問題も、難しい問題も、小さく分けると、とっかかりが見えてくる学校では教えてくれない考える力のトレーニング一歩踏み出す力、人生を切り開く力が身につく問題解決能力は、主体的に生きるために欠かせないものです。・多面的に物事を見る力・本質を見極める力・打ち手を具体的な行動に落とし込む力を鍛えることができます。問題解決能力を身につけることは、自分の力で考え抜き、行動をする人になる、自分の力で人生を切り開く人になるということなのです。問題解決をするときには、「分解の木」が役立ちます。これは、どのような原因があるかをモレなく探し出すときや、どのような打ち手があるかアイデアを幅広く、具体的に洗い出すときに重宝します。みなさんも、日常生活の中で問題が起きたり、夢や目標を達成する途中で壁にぶつかったりするときがあるかと思います。そんなとき、すぐにあきらめないでください。いったん冷静になって、問題のもとは何なのかを考えてみましょう。問題の本質を見極めることができれば、必ず壁を打ち破る方法も考え出せるはずです。「はい、いいえ」の木は、原因を調べる時、もしくは打ち手を考える道筋を、いつくかの「はい、いいえ」で答えられるようにな質問によって明確にできる時に使います。何をどうすればよいかが一目でわかる「課題分析シート」を最初に作っておくと便利です。「具体的な課題は何か」「現時点での仮説とその根拠は何か」「仮説を確かめるには、どんな情報を集めて分析する必要があるのか」を明確にすると、問題解決の確率はグンと上がります。情報収集を始める前に、「仮説の木」を使って、あらかじめ仮の結論とその根拠を明確にしておきましょう。そうすれば、何を検証すればよいのか、そのためにはどのような情報が必要なのかがより具体的になります。何かを決めなくてはいけない時、優先順位をつける時、意思決定ツールを使えば、思いつきで考えるより、もっと質の高い意思決定ができるようになります。１　「良い点、悪い点」リスト２　「評価軸×評価」リストこれらのツールを使って実際に紙に書き出すことで、つい忘れてしまいそうなことも覚えておけますし、冷静な目で比較できるようになります。だから結果として、より質の高い意思決定ができるようになるのです。問題解決能力を身につければ、単に論理的思考を磨くものではなく、あくまで問題の本質を明確にし、解決案を具体的な打ち手まで落とし込み、行動を起こすためのものですから、「頭でっかち」の人間を育てるものでもないですし、創造性を阻害するものでもありません。問題解決能力は、一度本を読んだだけで身につくものではありません。「理解できること」と「使いこなせること」の間には多大なギャップがあります。実際にさまざまな問題に遭遇し、あきらめずに何度も解いてみることで、徐々に身についていくのです。とはいえ、日常生活のちょっとしたことでも、きっかけをつくることは可能です。たとえば、食卓を囲んでいる時に何か疑問が浮かんだら、あるいはニュースを一緒に見ている時など、「どうしてそう思うのか」「何が問題なのか」「原因はどこにあるか」「どうすれば解決できるか」などを話し合うことも、考え抜く力を養うきっかけになるでしょう。ご家庭で、またクラスルームで、楽しみながら取り組んでいただけたらと思います。問題解決キッズが一人でも多く育つことを祈ってつながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月21日

• 男の器量！

  男の器量　童門　冬二　著１９９５年３月３１日　三笠書房　発行自分は何を捨て、何を守らねばならないか自分を大きくするヒントに事欠かない歴史の中の知恵！・大きく成長する人間、ダメになる人間の決定的な違いはどこにあるか自分の「殻」を破るチャンスを逃すな彼らは仕事や職場を「生涯学習の場」と認識していたのである。だから、「学べる人・語れる人・学ばせる人」の３通りの人間と遭遇することを至上の喜びとして生き抜いたのである。この態度が決して自分を過大評価しないということである。謙虚に人生に接し、その中から師と友と後輩を探し続けていったのだ。妥協というのは必ず問題への解決に向かって歩いていく手法のはずである。つまり、妥協というのは堕落するのではなく、逆に「止揚」するということである。この観点に立った妥協術、すなわち交渉における極意をもって世の中を大きく変えた男が、勝海舟である。はじめから出てしまうともう引っ込みがつかない。そこで決めたｋとが決定になってしまう。判断の余地がなくなる。勝はそれを避けた。つまり、「交渉」にはピーンと張りつめた鋼鉄線ではなく、緩かみのある鉛線のような心構えが必要なのだ。勝がこの妥協で最も原則として守らなければいけないと思ったのは、「何よりも江戸１００万の市民を守らなければならない。それを守れるのはもうおれしかいねえ」という認識であった。この認識が彼の妥協を成功させた源流だったのである。・誰にでも必ずある人生の「正念場」を誤るな逆境をどう耐えるかで未来が決まる人間は悲運の底に沈んでみなければ、友人の善悪もわからない。もっと大切なのは、そのときになってはじめて自分の心がわかることだ。情けないことに、不遇になると自分の心がひがむ。だから悪口を聞くと、響きは１０倍にもなって胸にこたえる。不遇のときの友人こそ、真の友人だ。・自分に厳しい人間ほど、人の心をつかみ、うまく動かしている自分の「器量」を育てる自信のある人が目いっぱいリーダーシップを発揮すれば、スキがなくなる。密度の濃い空気が職場に充満する。部下は息が詰まってうっとうしくなる。そこで自分の弱点を見せる。時にはわざとチョンボをやってみせる。そして、「おれもきみたちと変わらないフツーの人間だよ」ということを示す。それによって部下はホッとし、こういうリーダーに親近感をもつ、つまり、こういうリーダーにとって、自分の弱点を示すことは、リーダーシップ発揮における間であり、ゆとりだ。ところが自信のないリーダーになるとそうはいかない。「部下に弱点を示すと、バカにされる」「すぐツケ上がる」と考える。だからビッシリとスキのないリーダーシップ発揮にシャカリキになる。が、部下はちゃんと見抜いている。・名補佐役に学ぶ仕事の運び方・運命の開き方賢い妥協が自分の世界を大きく開く補佐役の条件には、トップに対する忠誠心とか誠実さが必要だ。が、その忠誠心や誠実心があまりに単純だと、逆に悲劇になる場合がある。あの家康に遠慮させた直江の「人間の器量」直江は、全部泥をかぶる態度で、一万石だけ受け取り、「あとはほかの家臣に」と言って、五万石を返した。そして、徹底的な農業振興に力を注いだ。彼の農業指導書「四季農戒書」は、いまでも読み継がれている、ユーモラスな農業テキストである。軍事戦略の名補佐役だった彼は、時代の転換に伴い、今度は産業振興の名補佐役に変身したのである。つまり、彼は補佐する内容を自分から変え、ワンパターンにこだわらなかった。・人生は度量と機転だ自分の人生、いかに大きく生きるか彼は、臨機応変で、ある意味では自分の得になることは、多少の恥を忍んでもすべて受け入れた。そのほうが得だという単純なことではなく、彼はあくまでも、「自分を育てるうえで必要なことは、他人の力も活用する」という態度だったからである。この点、勝海舟の考え方はは、日本人のそれよりむしろ欧米人のそれに近い。自分の原則をもつということは、「人間として、絶対に守らなければならないことは守り抜く。しかし、その他のどうでもいいようなことは、サッサと妥協するか、あるいは協調してしまえ」ということである。「肝心な原則さえ守っていれば、多少生き方が崩れても、それはそれで人間らしくていいのだ。無理をすることはない」という考えで、部下を育成していた。すべてこの人づくりの方法がいいとは言えないが、中には、こんな人間もいるし、またそういう育てられ方のほうが、まっとうに育っていく部下もいるのである。自分のひとづくり方針として、「人生のドラマ化」と「譲ってはならない最後の原則を守ること」だけを実践した。したがって、彼によって人づくりを行われた部下たちは、みんな喜々として彼に従っていた。変化球ではあるが、松永久秀の生き方は、ちょっと真似手がいない例として面白い。人間は感情の動物だというが感動の生き物でもある。いま、本当に求められているのはこの感動だ。軽薄短小と言われる世相の中でうごめきながら、「どこか違う」「人間というのは、もっと素晴らしい生き物のはずだ」と考えている人がたくさんいる。「自分の原則」をもち、損得を超えて、人にどう視られるか、などということも考えない。たとえそういう人々が孤独であっても、それは「正しい孤独」であり、「誇れる孤独」だ。自分の言行には自分で責任をもち、その場から逃げたり、他人のせいにしない勇気を保っているからだ。つながっているすべての人にありがとうございます！

  2009年02月20日

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