能登半島地震が産み出し、職人が育てる美。
新彩椀 輪島塗の稲忠
輪島塗 新彩椀(しんさいわん)
新しい美術、芸術、文化。美を見い出し育てるのは、美を知る者。
美を知る者は、震災からでさえそれを為し、進化を記す。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070503-00000503-yom-soci
地震が生んだ独特の模様「新彩椀」、全国から注文舞い込む
5月3日12時53分配信 読売新聞
地震が生んだ独特の模様「新彩椀」、全国から注文舞い込む
復興への願いが込められた「新彩椀」
能登半島地震で被災した石川県輪島市の輪島塗業者が、地震による停電で偶然、出来上がったお椀(わん)の模様を再現した新商品を売り出している。
漆が半乾きのまま波のように垂れた独特の模様で、震災にかけて「新彩椀(しんさいわん)」と名付けられ、全国から注文が集まっているという。
製造しているのは「稲忠漆芸堂」(輪島市)。3月25日に起きた地震による停電で、温度や湿度を調整しながら、漆器を回転させて乾かす乾燥機が停止した。数日後、職人が後片づけをしていると、乾燥機の中に上塗りした漆が垂れ、独特の風合いになった椀を見つけた。
輪島塗の模様は「花鳥風月」などをあしらうことが多いが、停電で偶然出来た模様を「美しい」と感じた職人が再現に挑戦。乾燥時間や湿度などを変えて試行錯誤した結果、上塗りが7、8割乾いた状態で乾燥機を停止させると、同じような模様になった。
最終更新:5月3日12時53分