バナナは吊るして売るもの

仕事を終え、いつもの道順で帰宅の途中。
川沿いを走るこの道は遅い時間という事もあってか対向車も無く、
頼り無さげな街灯と、既に提灯が消された焼き鳥屋からもれる明かりだけが
路面を照らしていました。

その焼き鳥屋に差し掛かろうとしたその時、店からオヤジが飛び出してきて、
ワタシの進行方向と同じ方に走っていったんです。

「なんだ？あのオヤジ」

歩くくらいまでスピードを落として様子を見ていると、
今度は女性が店から出てきてオヤジを追い掛け始めました。
そして丁度ワタシの真横に並びかけたあたりで、
手に持っていた物を思いっきり投げ付けたんです！

けっきょくオヤジには命中せず、
「それ」は暗い路上を軽い金属音を立てながらスベって行きました。
しかしその直後、ワタシのクルマのヘッドライトに照らされる事で
「それ」の正体がわかったのです！

包丁!!!!!!!!!!

人に向かって本気で包丁を投げるなんて、
いったい何が起こっていたのでしょうか？？？？

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