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テーマ:プロ野球全般。(13396)
カテゴリ:NPB、データ関連あれこれ
先日、といっても昨年になりますが、
D-Katよりも、明らかにグラマンが08年は安定していたということを書きましたが、 その際に、Ocean君からの書き込みで、 MLBでの「SVO(=Save Opportunities、セーブ機会登板)」という考え方についての コメントをいただきました。 …ということで、前回書いたネタは点差別被出塁率、という観点と D-Katが1点差では不安定だったのでは?という検証をしましたが、 今回は、SVOで見た時の救援成功率、 それを点差考慮した時はどうなる? という観点で書いてみます。 --- ビボットテーブルの表示列を変えただけ、手抜きなので 元データは今回も、日刊スポーツからで、 08年パリーグで1シーズン通して抑えの位置にいた、 Lグラマン、BsのD-Kat、FのMICHEAL、Mの荻野、の4名について、集計しました。 集計内容も一緒です、 全投手について、 ・イニング頭からの登板に限る ・リード時の最終回、あと3アウト取れば勝利 ・1~3点差、セーブが付く場面での登板 で、集計。 なので、前回も書きましたが、例えば この試合は、 MICHEALは同点の場面登板なのでノーカウント、荻野は失敗としてカウント。 なぜなら、MICHEALは同点での登板ですから。 また、 この試合のD-Katも成功ではなくノーカウント扱い、 イニング頭からの登板ではないからです。 --- では、まず点差別のSVOとセーブ数について以下のグラフに示します。 書くグラフで、例えば「11-10」というように、 「○-×」という数値標記をしていますが、 ○に相当するのが、SVO。 ×に相当するのが、セーブ数です。 …どうしても、目が行ってしまうのが… 1点差でのD-Katの「14-10」という数字 …1点リードでのD-Katの登板は…という不安が、 やはり今回も実証された形に。 …まぁ、今回のことに限らず。 みんなが「多いなぁ」、とかウスウス感じている経験則ってのは、 大概正しいことが多いもんですよね。 --- で、前回と同じく。 この点差別の結果を何とか1つにまとめて、 そして、点差が詰まったときほど重要、というのを何とか数値で示したい… と考えまして、 以下のような数式で表した「点差考慮救援成功率」という観点で集計をしてみました。 点差考慮救援成功率=(セーブ数/点差)の合計/(SVO/点差)の合計 …具体例で書きます。 ある投手が、1点差の場面でSVOが3、セーブ数3(3回成功)で、 3点差ではSVOが3、セーブ数1(1回成功2回失敗)の場合。 トータルのセーブ数/SVOでは、4/6なので.666ですが、 点差考慮救援成功率は、 ((3/1)+(1/3))/((3/1)+(3/3))=.833と上昇。 逆に、 ある投手が、1点差の場面でSVOが3、セーブ数1(1回成功2回失敗)で、 3点差ではSVOが3、セーブ数3(3回成功)の場合。 トータルのセーブ数/SVOでは、このときも4/6なので.666ですが、 点差考慮救援成功率は、 ((1/1)+(3/3))/((3/1)+(3/3))=.500と低下。 つまり、このときも 点差が詰まったときの結果の方が、 数値として強く反映されるようになります。 --- では、点差考慮救援成功率という観点で見てみたときに、どうなるか。 計算結果が、以下のグラフです。 まず、そもそものセーブ/SVOという観点で見てみた場合。 08年、最も良かったのはMICHEALで、 彼があと1イニング抑えれば勝利、という場面で回の頭から登板した場合には、 救援失敗無しという結果でした。 …失点はしています。 ただ、2点リードだと、1失点までで抑えているということです。 やはり、08年のFは、完全に守備で勝つチームでした、 ただ、そういう戦い方で勝てていた、接戦を物にしていた、というのは MICHEALというクローザーが機能していたから と言えるのではないでしょうか。 --- あと、 グラマンは、点差考慮という観点で見ると数値が上昇。 …つまりやはり接戦では好成績という結果でした。 …接戦では抜群の集中力、と言えるでしょうね。 --- で、D-Katは… …まぁ、仕方が無いでしょう。 --- ただ、D-Katの批判のために書いているわけではないので。 彼を弁護するために。 08年9月、D-Katは恐らく疲労が原因でしょう、 完全に調子を落としていました。 その証拠に。 下のグラフをご覧下さい。 9月がSVOが7に対し、セーブが3。 データを悪くしてしまったのは、調子崩してしまった 9月に、ということが言えそうです。 --- で、D-Katのみ、9月のデータを抜きにして、 点差考慮救援成功率を見てみることにします。 9月さえ目をつぶってあげれば、 D-Katは、十二分な働きをしてくれていたんです…!! --- ただ、今回も以上、ツラツラとグラフを出して見ましたけど。 前回と同じ締め方にしますが、 昨年のBsの2位という大躍進は、 D-Kat無しではありえませんでした。 年俸1億円には届きませんでしたが、代理人の方いわく 結構有利な出来高がついたみたいですし。 がっぽり出来高ゲットできるよう、 そして、優勝投手、胴上げ投手となってもらうべく。 D-Katには、今年は不動の抑えとして、大活躍して欲しいなぁ、と思っています。 --- …締めのあとの追記ですが、 このデータ見てたら…MICHEALをトレードで放出したFは 意外と今季苦労するかもしれませんね…抑え固定できるまで お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 15, 2009 10:27:32 PM
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