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ちょっとしたきっかけで、お坊さんの「うちわだいこ」を見せてもらう機会があった。これ、触るの初めて。
わりと太い柄がついてて細く硬い枠に意外と厚い皮がしっかりとついてて、周りを膠で固めたとこをぎちっとステッチしてある。へえ、こんな感触なのか。 ちょっといいですか、ときくと黄色い袈裟がけに長身痩躯、頭の形もなかなかいい彼は「どうぞ」とスティックと本体を気軽に手渡してくれる。スティックは桐の枝の先を少し太く残してある、先の丸いの。桐だから見た目より軽い。これをもって例の「どおんどおん」という鳴らし方して歩くわけね。ふーん。空気が乾燥してるから、少し当ててもよく響く。ただ、ここ1年のわたしの習性としてはこれをじかに手でひっぱたきたい。で、試してみる。 柄を持つよりも軽く感じるもんなのね。 おお、わたしのパンデイロよりも厚い皮。触ってたたくとわかる。梅雨時期のことなども考慮して、かなり硬く張ってある。そういう時期にやると「でれんでれん」て音になるらしい。 手で直接鳴らすのは、お坊さん側には意外だったみたい。 「これね、たたいてる、ってんじゃなくてキザな言い方しちゃうとね、自分の音を探してるって感じなんですよ。わたしには。ああここだ、っていう一瞬の瞬間に当たってまた離れていく。その繰り返しですね。だから、すごーく”ため”るんです手が叩きにいく直前。もちろん、時間じゃなくて気持ちをためるんですが・・・・。」 (ためる、ってのはインパクトの場所を見極める心の余裕だろうね。意思的に音を出すために。) この楽器をずっと叩いてるひとの言葉、ていうのは初めてきいた。 どちらかというと、わたしの場合「はじめにビートありき」と思っていることがあってそこに乗って初めて「叩けてる」心地がするのだけど彼の場合は自分が「ここ」と思うところが「たたくところ」なのね。 仏教的ビート、てのがどういうのかわからんのだけど面白い。仏教、楽器多いしね。特にパーカッション。 檀家の若いお坊さんと、法事なんかの後にこういう楽器の話をする。彼は雅楽をお勉強していて、これもやっぱり微妙なタイミングを要するものなのね。何か、自分の読経の芸風(いや、こういう言い方はしないんだろうけど・・)に磨きがかかるのだろう。読経するときに使ってる堅い木の楽器(あれは何ていうのかな)はローズウッドだぜとか。キューバ音楽に欠かせぬクラーベと同じ木で作ったのも持ってる、なんて言ってた。 こんなことを書いてると、笠置シズ子の歌を思い出すねえ。 ジャングル・ブギーだったっけ。 「おまえのタイコは、何ですか!」などと師匠に怒られるの。 最初はホトケの修行風なのにだんだんジャズになっていく。スラップスティックな歌詞がいい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 26, 2004 10:31:26 PM
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