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友人が仙台より所用で上京するってんでおかいものついでに私も外出。吉祥寺某所にておかいもの、移転にともなうセールだとかでなんだか安い。そこで買う予定じゃなかったけどアフリカっぽい太鼓を見つけた。叩いてみるとおうなかなかいい調子じゃない。「40%引き」の声にのせられてこっちもお買い上げ。
で、どうやって持ってあるこうか。 コインロッカーて手もあるけど、あいにく吉祥寺駅前のはほとんど使用中。しょーがないなあ、で持って歩くことにした。 そのまま電車にのり、思いつきで荻窪駅で下車、友人に電話。 携帯電話なるものを所持しないので公衆電話から、なのである。 ホームの端っこまでタイコ下げてあるく。電話、留守電に入れて終了。次の東西線が入線。 そこで先日うちわだいこを見せてもらったお坊さんの黄色い袈裟が目に入った。ありゃ、こないだの人だ。 見かけたのにほうっておくのもつまらないから、タイコごとぶらぶら彼のとこまで移動。 「こんちわ。こないだはどうも」 「あれ、こんなとこで。」 「ええ。花見をこれから」 「あ、これこの間話した”さらに大きいやつ”ですよ」 手元を見ればでででででかい、直径50cmはあるうちわだいこの親分がそこに。柄の部分、30cmはあるかしらん。 「うわー、これっすか!」 「フフフ、叩いてみますか」 ここが天下の地下鉄車内であることなどつい忘れてぼーん、と音出してしまう。え、控えめにですよ。 「きょうの天気なら高音が出ますね。でも、やっぱり響くでしょこっちのほうが」 ほんとだ。高音のあとの響きが長い。 よく観ればすごーく古いものらしく、押してある判は字が右から書いてあるし柄はかなりのツヤだ。古民家の柱みたいな質感になってる。皮の厚さもかなりのもの。持たせてもらう。腰骨あたりで柄の下のほうを支えないとキビシイ。これもって叩いて歩くのかあ。 きょうのお坊さん、ちょっと声枯れしている。 「お風邪ですか」 「いえ、断食三日目でして・・・今日で最後なんですが。水も飲まないから、声がどうしても、ね」 そうはいうものの、なかなかのいいお声なのだ。 長身痩躯の理由はここにあったのかー。白装束の下にはチノパンはいてる。足はテニスシューズ。これって、デモンストレーション用の装備ね。 巨大うちわだいこを持って喜んでるわたしを見て彼は 「ほんとにタイコがお好きなんですね。なんかのご縁でしょう、これも」確かに、わたしも「さらにでかいの」は見てみたかったもの。ついでにわたしがさっき買ってしまったタイコをがさがさと袋から出してご披露。で、また叩く。車内で。 タイコ持ってる同士が同じ電車で会えるってのも、ちょっと楽しい現象だ。 「このイデタチで叩くから、ヘンに見えないんですよ。普段着でやるとやっぱり、アレでしょ」と彼は言う。いや、そんなことないぞ。ストリート・ミュージシャンはケサガケせずともやれる。その分イっちゃてるかもしれぬが。わたしは否ケサガケの側にいる。わたしがタイコをひっぱたくのにゃ理由はない。崇高な目的もない。 でも、タイコ仲間には違いない。 今度、理由と目的抜きでやってみたいね。あのでっかいうちわだいこと。 彼が先に下車、わたしはさらに都心へ。 仙台の友人は、タイコを下げたわたしに0.1秒ほど引いたがどうということはない。「重そうだから持ちましょう」とかいって自分が叩きたいのだ。かれはただ、自分が今楽器を手にしてないことを悔やんでいる。そうねー、丸腰ではどうも。 今度は楽器つきで上京願おう。 無理ならわたしが北上する。 音が出せる人が相手なら、どこ行ってもいいや。 黄色いケサガケのモンク氏とは、またどこで会うのやら。 予想のつかないものはぜんぶ「ご縁」が「解」になる。すっきりしていいや。これって。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 4, 2004 07:42:58 PM
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