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お気に入りに放り込んだ「CUBACINE」内のCARTELERAを読んでいたらちょっと目に付いた。「フィンランド映画特集」@キューバ。アキ&ミカ・カウリスマキ作品はもちろん、その他の監督の最近作を上映するらしい。ちなみにアキは「浮雲」、ミカが「ROSSO」。シベリウスだのBADDINGなんつう日本にさえお目見えしてないのを堂々やってしまう。うらやましいぜ。しかもそれがサンタ・クララとシエンフェゴスの映画館だってんだからまた。ハバナじゃないとこがいい。
キューバのおともだちたちは「浮雲」のどのへんで笑うのかなあと考えるのも楽しい。 で、キューバの笑いを今日見てきましたぜ@フィルムセンター、京橋。 アルゼンチンの漫画家キーノ+キューバのフアン・パドロンのアニメーション小噺集というか。色もキャラクターも楽しい。内容は大人向け、完璧。ネタはここで話せないくらいあって、可笑しいのは声優の言葉というか音。 出てくる人(フランス人、ドイツ人、北米人)の姿にあわせて言葉を変えてるんだけど、これがちゃんとした言葉じゃないの。絵だけで笑えるものだから、台詞は重要じゃないのね。それぞれの言語風に発音されたもにゃもにゃした「ことば」としかいいようがないもの。キューバの人々は形態模写も得意だけど(国技かもしれぬ)音態・・声態に限らないので・・模写もまた上手い。そんなわけで「それらしく聞こえる」音になってる。 以前大爆笑したのが、友人のアパート宅で目撃した「警官模写」。警官の使うトランシーバーの音まで全部やる。これが何じゃというくらい似てて死ぬほどウケた。こういうのは個人宅での密室芸だから、人前では見られないのだけど。 でもって。 こういう”チステ”(スペイン語圏の小噺、笑い話)でお笑いセンスを鍛えた彼らがアキ映画を見たらどうかなあ。今日観たキーノ&パドロン作品を見る限りではきっと彼らにも楽しめる。そんな気がした。 中に出てくるドラキュラの小噺シリーズがなかなかよかった。ドラキュラ父、息子に吸血を伝授すべくいざ女の寝室へ。しどけない姿で寝ている女の前で息子、窓際で見守る父親の指導どおりに「しゃーっ」などと猫みたいにいいつつみ吸血しようかって瞬間に女が寝返りうって立派なオシリがあらわに。どうしても目が首よりオシリにいってしまう。(なにやってんだ、首を咬むんだって!)父親は合図するけど息子はどういうわけかオシリに向かって「しゃーっ」と言っている。で、(あーあ、ダメだこりゃ。) そうか、やっぱり尻なんだねえ。などと感心してしまった。 ほかの作品もみてみたい。 ハバナの誰かのうちでロシア製TVなんかで見るのとはまた違った趣であった。これもこれで楽しい。 友達のうちでよく観てたのはフアン・パドロンの古くからいるキャラクター、エルピデオ・ヴァルデスのシリーズ。植民地主義と戦い独立を目指すチョビ髭少年、エルピデオの冒険譚。やっぱりゲリラなんだよね。とても長く続いてるシリーズみたいで、やっぱり今でもやっている。家族のごはんどきとかに。これに出てくる馬(山岳ゲリラだから馬で移動するんですな)が健気で、賢くて。よくエルピデオや仲間を助けるの。友人宅で家族と一緒にみたりするのだけど、このお馬さんが崖から落ちそうになったり、危険な目にあいそうなシーンでそこんちのお母さんが「きゃあ!」って目を両手でふさいだりする。ちゃんと救われたら「よかったわ」って喜んだり。まったく!お話への感情移入が激しい。でも、そうやって楽しんでいるとこがまたいいし、こういう人たちだからこそ「おしん」にハマれたのだろうと思う。(冬のソナタはどうでしょうか。まどろこしい純愛もの。)わたしも、このお馬のキャラクターが大好きでそこんちのおばちゃんと一緒に観てしまう。友人に(おいおい)と呆れられたりもするが。 ハバナの人々にも「浮雲」みてもらいたいもんだ。 今度行ったらアキ映画の話で盛り上がろうっと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 13, 2004 11:14:19 PM
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