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昨日の帰り、中央線が事故で遅れかかった。
下りにのってるのでモロに影響するわけではないが、折り返し電車が滞るためにどこでとまってしまうかわからない。 そこで流れた車内アナウンス。 「この電車はさきほどの事故の影響でこの先止まってしまう可能性がありますが、行けるところまでは進んでまいります」 おい、どう解釈したものか。 「いけるところまではいく」とは「いけないところにはいけない」ということなのね。(でもそれは事故のせい。わたしたちのせいじゃないんだけど不可抗力なのよ。わたくしの一存では動けないの。でもいけるだけはいってみる。でもでも、もしもあなたの目的の駅まで行けなくてもわたしたちにアタらないで~。) そういっているのだろう。組織の人間の悲哀をかんじる一文だ。 それにしても、うまくやつあたりの的の軸をずらしているものだのぅ。 過去の度重なる事故によりこういう言い回しが発明されてしまったのだ。今まで何人の駅員さんが怒った客に胸ぐらつかまれたことだろう。 でも、わたしはさいごのフレーズがすきだ。 「いけるところまでは進んでまいります」 一応あきらめてないのだというかんじがいい。 先行き不透明、視界3mの道にだって「前」はある。 どっちみち「後ろ」も視界3mなのだから「前」にいったほうがいい。と、自分にいってみるのだ。 本日の特価(いや、きょうは店内で買ってしまった)本。 「オババコアック」ベルナルド・アチャーガ著、中央公論社 OBABAKOAK/Bernardo Atxaga,1988 スペイン、バスクの作家の小説。タイトルはバスク語。 ちょっと読み始めただけでも不思議な語り口。南米文学の「ああいう感じ」とはまた違う、けれどどこかでその記憶がちょっと入ってるなっていう。 通勤中に読むにはちと重い。でもウチに帰ると枕元には柳田國男大先生の「山の人生」が待っている。これもいいです。鬼、天狗、貉、狸、おさき狐、河童、山女に山男、神隠しにあう人々。この文庫のオールスターキャストっす。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 22, 2004 09:25:54 PM
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