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テーマ:今日の出来事(291791)
カテゴリ:日々のつぶやき
私が通う歯医者さんの待合室は、かなり洗練されています。
空間プロデュースがちゃんとしてあって、普通の歯医者さんにはない居心地の良さ。 置いてある本も、レタスクラブとかのお料理雑誌は少しあるけれど 経営の本とか、男の人が好みそうな雑誌など普段あまり手にとらないものが多いです (もちろんエッチな系統ではありませんよ~)。 ここしばらく通っているなかで、ずっと読んでいるのが「pen」という雑誌。 本屋さんで何度か見かけたことはあるけれど、じっくり読むのは初めて。 特集が「倉俣史朗の世界」。デザイナー倉俣史朗という人の特集です。 家具や設計といったものには今まであまり興味なくきたけれど、この倉俣氏は、 私の崇拝するグラフィックデザイナー、田中一光氏との親交が深かったという紹介を読み もう、ミーハー状態で読み始めたのですが(倉俣ファンにはほんと、申し訳ありません・・・) オシャレなものとか、センスのいいものとか、あまり縁がないのだけれど 倉俣デザインと呼ばれる洗練されたデザインや、空間プロデュース、設計というものに ものすごくものすごく惹かれ、待ち時間の間に夢中になって読んでいます。 イッセイミヤケ メンとか、バー「ルッキーノ」とか、聞いたことのあるお店のデザインを手がけたことで有名らしいけれど、その倉俣デザインを形にするべく、職人たちが必死に製作した過程なんかを読むと、ほんと、もう、鳥肌がたってしまって、久しぶりに衝撃を受けてます。 倉俣氏のデザインへの飽くなき挑戦とか、最先端の技術を使ったアート的な家具とか、 そのひとつひとつにすごいエピソードが隠れていて、時計のひとつにしても もちろんこだわりがあって、そこに田中一光がロゴデザインしていたりしてるもんだから もう、涙が出そうになります。 こんなすごいデザイナーがいたんだ・・・・と思うと、今まで知らなかったことを恥ずかしく思いつつ、 この人のそばで学び、共に仕事をした人たちの中に、今、活躍している多くの建築家や技術屋がいることに深く深く感動したりしています。 倉俣さんは、まだまだこれから、という時に病に倒れ急逝されたそうですが、 こんな風に、亡くなってからも愛される家具や空間があるってスゴイな、と思っています。 penのグラフィックデザインも洗練されているし、ライターさんたちの力もすごくて 特集としては本当に面白く、待ち時間が長ければ長いほど嬉しいというヘンな症状の私。 買えばすむことなんだけど、たぶん、買ったらこんな風に読む時間はない気もします。 歯医者さんの待合室というちょっと特殊な空間で、倉俣デザインを見ながら静かにその空間を 体験している、という感じかも。 ちょっと贅沢なひとときかも・・・・と思っています。 まぁ、名前を呼ばれたとたん「歯の治療」という現実に一気にひきもどされるあたりも また、特殊なことではあるけれどね~~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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