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テーマ:暮らしを楽しむ(387816)
カテゴリ:my favorites
最近あまり文化的なことも書いていないので、はじめることにしました。
楽天で長い間ブログをもたれているパスタさんのところに、「わたしの正装はノンニャです。」と書いたら、どんなものですか?と聞かれたので、がんばってみることにします。 でも、パスタさん海外出張ばっかりだから、わたしのブログまで来てくださる余裕はあるかな? NONYA(ノンニャ)というのは、ぺラナカン(17世紀に中国人が半島伝いに南下してきて、マレー系のひとたちと婚姻したことによりはじまった人種)の女性をさす言葉です。 主に、マラッカやペナンがぺラナカン文化をまだ色濃く残しているので有名です。 わたしの旦那のおかあさんが、このノンニャなので、影響をいろいろと受けることになりました。 おかあさんは、もし中国人でどの種類かわけろといわれたら、「客家(はっか)」に属します。客家ノンニャは「めちゃめちゃ強い女性」の「代名詞」でもあります。(ぜったい逆らってはいけません) 言葉的には、伝統あるひとたちは、その自分の中国語の方言とマレー語を流暢に使います。おかあさんなんて、エキサイトしてきたら、マレー語がすごく飛び出します。 (マレーシアでは国語がマレー語ですから、中国系の人もほとんどがちゃんとマレー語を話すのですけれど・・・) きょうはちょっと女性の衣装について書いてみることにします。 シンガポールでは、セラングーンガーデンあたりにNONYAはたくさんいました。 10年ぐらいまえなら、NONYAの衣装を着たおばあさんがよく歩いていました。 普段着は、バジュ(一般的に服をさします/この場合は上のブラウス/KEBAYAと呼びます)とBATIK(スカートにあたる)の二つから成り立ちます。 バジュは、特別のテーラーで作ってもらうのがお決まりです。 アラブストリートにいきますと、いまでもそのKEBAYA用のルピア(薄手の綿)が売られていることもあります。上着の袖、襟、すそにはミシンで豪華な刺繍がほどこされています。時には生地にもうプリントがあったり、織にパターンがあったりして、簡単なアウトラインですっきりみせるKEBAYAもあります。このブラウスには普通はぼたん等がなくて、3つのブローチで前を合わせるうようにとめます。(最後の写真を参考に) NONYAの文化なのかどうかわかりませんが、このKEBAYAはかなり「すけ」ます。 ツーリスト用や、面倒な人のために、ボタンがついた簡単なブラウスもあります。 かたちはシンガポールエアのCAが着ている上着を想像ください。 インドネシアのあちこちでもこのバジュは着られますが、NONYAのものとは長さもちがったり、色彩も違います。 スカート部分は、一般的にはインドネシアで作られているBATIKの1枚ものをサリーのように、腰にそってたたんで、スカートのように整え、「銀のベルト」でとめます。インドネシアで使われるBATIKは茶色や黒を基本にしたものが多いのですが、NONYAのBATIKはとても華やかな色彩が特徴です。 義弟の結婚式での写真です。 いっしょにとっているのは家族なんですが、このKEBAYA/BATIKの服を着ている人がたくさんめにつくでしょう? これは、わたし自身ですが、ブラウスの前をブローチでとめてあるのが見えるでしょうか?これはルビア生地に美しい花柄がプリントされていたので、本当にシンプルな刺繍で端がかがられています。10年ぐらいまでに、シンガポールのJOO CHIAT地域のテーラーでつくってもらったものです。(このおばさんはとっても腕がよかったのですが、アメリカに移民してしまいました。) 最後に、これはNONYA衣装にはなくてはならないもの「ビーズのスリッパ」です。 布にチェコスロバキアの極小ビーズを丁寧に刺繍していきます。昔はこれがちゃんと作れるようになると女性は結婚できるとされていたようです。 わたしも結婚当初、おばあちゃんから習っていたことがあるのですが、本当に目がいたいし、時間がかかります。ビーズは足の甲の部分だけなので、刺繍が仕上がったら、それを靴にしてくれる「靴屋」さんがちゃんとあり、ヒールの高さや、大きさを相談して決めることができます。(最近この靴屋のひとも減ってきています。) これ以外に銀でできたポーチや、金の髪留め、ピアス・・・ いろいろあります。 最近は、マラッカのアンティークショップなどで、すごく高額で取引されています。 昔は・・・JOO CHIATあたりの「質屋」にいったら必ずなにかあったのですけど。 きょうはとりあえず、ここまでで・・・また続きます。 15年ぐらい前の写真です。懐かしい最初のシンガポールの自宅にて。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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