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テーマ:海外生活(7773)
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今、話題の映画ダビンチコード。
「実はジーザスはマグダラのマリアと結婚して子供をもうけていた!」というような内容なので、多くのクリスチャン団体から非難を浴び、アメリカの各地ではボイコット運動まで発展しています。 このダビンチコードは、ただの小説で、科学的根拠がないので、そんなに騒ぐ必要は無いと思うのですが、実は、30年以上前、日本仏教界にも同じようなことが起こりました。 それは、梅原猛先生の「隠された十字架」でした。 ただ、根拠のないダビンチコードなどとは違い、確固たる科学的根拠から、日本仏教界を代表する聖徳太子と法隆寺の謎を解き、聖徳太子と呼ばれた男はは怨霊で、法隆寺は聖徳太子(厩戸王子)の怨霊を鎮めるための寺であった、ということを実証しました。 なので、当時の仏教学会は大騒ぎで、皆必死に梅原諭を否定したらしい。 梅原氏は、まず、法隆寺の不気味な七不思議に着目し、なぜ、聖人君主のはずの聖徳太子が祭られている法隆寺で、このような不気味な話が何百年も伝えられているのか、という疑問を皮切りに、 ● なぜ、なぜ聖徳太子の化身とされた救世観音はフェノロサが封印をとくまで秘仏とされていたのか。救世観音は千数百年の間、何重にも布に覆われたままであった。 ● 百済観音の天蓋は、通常の仏像のように支え棒が無く、直接仏像の頭に突き刺さっているのか(これは仏像に対しものすごく失礼なことなのです)。また、なぜ、発見されたとき、この像は金堂の壇上で、釈迦三尊像の後ろに北向きに安置されていたのか?(北は釈尊が沙羅双樹の元で頭を北向きにして入滅したことから、北は死を意味する) ちなみにこの百済観音に関しての記述は、歴史上見当たらず、出所不明の仏像である。 ● 何故、仏像の中に多くの楔(くさび)が刺さっているのか(後のレントゲン検査で実証) ● 法隆寺境内にある、五重塔の遺跡の焼き跡(法隆寺は過去何度も火災に見舞われている) ● なぜ、本名もはっきりせず天皇にもならなかった男が、「聖徳太子」というたいそうな法名を奉られているのか。ちなみに厩戸王子という名も、後の人間につけられたものとされ、「隠された十字架」という題名に見られるように、シルクロードにのって風の噂で聞いた西国の聖人君主の逸話を元にしたのではないかとも言われている。 などなど多くの謎をあげている。 今、本が手元に無い上、この本を読んだのが今から9年前なので、かなりうろ覚えなのですが、間違ったところがあったら申し訳ありません。 ちなみに、この梅原猛先生の仮定は、近年の科学調査により裏づけされています。 まぁ、今となっては、聖徳太子が怨霊になるのもわかる気がします。 実子、山背王子たちは、中大兄皇子(天智天皇)と中臣鎌足(後の藤原鎌足)の陰謀により、蘇我蝦夷(聖徳太子にとっては母方の従兄弟)蘇我入鹿(山背王子たちにとっては従兄弟同士の子なのでハトコ?)に暗殺され、その後蘇我入鹿は大化の改新で中大兄皇子と中臣鎌足に殺され、蝦夷は自害した。 家族全員をこのように殺されちゃったら、化けて出たくなるのが人情って物かもしれませんね。 また、殺した側も、罪悪感からか、ちょっとしたことでも、怨霊の仕業なんじゃないかとか、憑り疲れてしまっているのじゃないか、呪われてしまってるのではないか、恨まれてるのではないか?と考えてしまうのが自然かもしれません。 何はともあれ、この聖徳太子論は、上記のように、最近の調査でも、不運なる聖徳太子と呼ばれた男の魂鎮めのための寺という説が裏づけされているけど、話は戻して、今回のダビンチコードは、もし、このての話を書くなら、たとえ架空の小説でも、もう少し科学的根拠が必要だなぁ、と思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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