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テーマ:Jazz(1977)
カテゴリ:映画
フランスのジャズピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニ のドキュメンタリー「情熱のピアニズム」を観た。 単館上映、日曜日、観客数5人(!)、 さすがに、興味がなければ観ないジャンル。(とはいえ5人はないんじゃないか) 冒頭、「身体じゅうの骨がぜんぶ折れて彼は生まれてきた」で始まり、 36歳で亡くなるまでを、本人や家族、音楽にかかわった人たち、 そして、複数の妻や恋人の証言とライブ映像で綴られたドキュメンタリー。 晩年は、ピアノを弾くたびに、身体のどっかの骨が折れてしまうんだけど、 それでもおかまいなしにステージをこなし続けるミシェル。 中盤、インタビューの中で彼が、 「ピアノの鍵盤が人間の”歯”にみえて、それが自分を見て笑っている、 ”弾けるものなら弾いてみろ””オマエに俺が弾けるのか?”みたく・・・・。」 と話していたのがいちばん印象的だった。 決して地球上のピアニスト全員が ピアノと友好的な関係を築くことを善としているわけではなく、 闘うことで、命を削ることで自分の音楽を表現するピアニストだっているのだと 気づかされる。 現に、あの強い、時には、鍵盤を壊してしまうほどのアグレッシブなタッチは、 まさに”格闘家”ミシェル・ペトルチアーニ。 下から上まで、上から下まで駆け上がり駆け降りる、 人の10倍のスピードで振動する手首で全鍵盤を疾走し、 あかたも征服するような姿は”冒険家”ミシェル・ペトルチアーニ。 これってドキュメンタリーなんだけど、 なんだか冒険活劇を観たような気がした。 (ツアーで行く先々でカノジョ作っちゃうところなんかもね)
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