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February 5, 2010
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カテゴリ:映画・テレビ
 クリント・イーストウッド監督の「インヴィクタス―負けざる者達」を見ました。
ネルソン・マンデラが大統領になり、アパルトヘイトが終焉したところから、映画は始まります。マンデラをモーガン・フリードマン、ラグビーチームのキャプテンをマット・デイモンが演じています。

 南アフリカではラグビーは国民的人気があるスポーツのようです。当時、南アフリカのチームは白人には熱狂的に支持されていましたが、黒人は相手チームを応援する、という状態で、アパルトヘイトの象徴のように思われていました。マンデラが大統領になってから、黒人たちは、チームの名前とユニフォームの色を変えようとします。ユニフォームはアパルトヘイト時代の国旗の色だったからです。国歌と国旗は新しいものと前からのもの、どちらを使っても自由ということになってはいたのですが…
けれども、マンデラは、チーム名もユニフォームも変えないことを提案します。白人達が愛しているものを取り上げたら、彼らは私たちを恐い人だと思うだろう。今そうなっては、南アフリカはだめになってしまう、と。
復讐ではなく和解をというのが、マンデラの考えでした。

 1年後に南アフリカで開催が決まっていたラグビーのワールドカップは黒人と白人が融合するチャンスだとマンデラは考えました。南アフリカのチームはあまり強くなかったのですが、マンデラに会って感銘を受けたキャプテンのフランソワ・ビナール以下選手たちは特訓を重ねます。いよいよワールドカップ当日、チームは勝ち進み、人々は熱狂します…

 あまりにもできた話と思ってしまいそうですが、実話をもとにしています。それゆえ結果はわかっている、それでも試合のシーンはドキドキしてしまいました。マット・デイモンたちは本当の選手みたいで、ずいぶんこの映画のために鍛えたのではないでしょうか。
『インヴィクタス」とは、30年間の投獄生活の間マンデラを支えたヴィクトリア朝の詩の題名です。どんな悲惨な状況でも『我が運命を決めるのは我なり I am the master of my fate」「我が魂を制するのは我なり I am the captain of my soul」。マンデラはこの詩をフランソワに見せて励ましたのでした。
(ウィキペディアによると、この詩の作者は12歳のときに、骨の結核で脚を切断したのだそうです。)

 試写会の前に池田香代子さんと竹田圭吾(ニューズウィーク日本判編集長)さん、アムネスティ日本事務局長寺中さんのトークショーがありました。
 竹田さんによると、今の南アフリカの状況は黒人の間でも貧富の差が開き、治安も悪く、とてもよいとは言えないそうです。池田香代子さんは、BRICSのSは元々はSouth Africaだったのに、いつの間にか抜け落ちてしまったけれど、映画化されたこの体験を今の南アフリカの子ども達が知って困難を乗り越えてほしい、そして、この映画は9・11以降の世界を生きなくてはならない私たちへのイーストウッドの大きなプレゼント、という内容をおっしゃっていたと思います。ちょっと時間がたって記憶があいまいですが…

 私には、マンデラがフランソワに言った「あなたの国はあなたを支援します」ということばが印象に残りました。国民が国のものなのではなく、国があなたのもの、という発想、今の日本の官僚や政治家のどれだけの人が持っているのでしょう。





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最終更新日  February 7, 2010 11:31:55 PM
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