今年の一冊「八日目の蝉」角田光代
正確には一冊の本の形で読んだのではなく、読売新聞の連載で読みました。新聞はほぼ毎日欠かさずに目を通すのですが、早く続きが読みたいと思わせる物語。爆笑問題の太田光も「最後の数ページ、震えが止まらなかった。おそらく世界中の本屋で売られている本で、ナンバー1でしょう」と絶賛していますが、自分も後半は非常に引き込まれ、胸に迫るものがありました。誰が書いても、そのように話は展開していくかもしれないが、その描き方が素晴らしい!こういうところが小説家の力量を示すのかなと思います。瀬戸内というのも、とてもいい舞台。自分の意思とは違う何かによって人生が流れていく。運命と言うのでしょうか。「今年の一冊」に挙げましたが、新刊はほとんど読まないので、これとサクリファイスくらいしか読んでいない。。同じく読売新聞に(去年?)連載されていたドナルド・キーン「私と20世紀のクロニクル」も、異文化と出会い、それに魅了されていく様が描かれとても面白かった。コロンビア大学で教鞭をとっていたTsunoda-sensei(角田つながり?)は非常に魅力的な人物!今年「読んだ」本の中から一冊なら、草枕