「死刑台のエレベーター」
昨日は映画観賞へ(副王家の一族以来?なので、一年ぶり・・)渋谷のイメージフォーラムにて。今年公開の阿部寛などのリメイク日本版ではなく、ルイ・マル監督25歳!のときの1957年の仏映画。この作品は、10年以上前(15年以上前?)に池袋か新宿の名画座で観て以来二度目で、おおまかなストーリーは分かっていましたが、最初の「ジュテーム、ジュテーム・・」という場面以外はほとんど覚えておらず。背景の説明がとてもすくないまま事件が発生するコロンボ的な展開。完全犯罪をもくろんだ男女の計画がほころんでいき、現実が思いもよらぬ方向に進んでいく。男に裏切られたと思い込んで夜の街をさまようジャンヌ・モローに、看板の電球が切れかかって点滅する光が当たり、そこにマイルス・デービスの音が重なってくる。素晴らしい場面!!物語の伏線の張り方などは唐突だと思うところが少なくなかったですが、進行していくにつれ、それを補って余りある面白い展開に。真実は誰も知らずに、各自で思いこんだストーリー(人間は悪い方に考えがちな習性が)を隠そうとするばかりに現実が真実とは違う方向に進んでいく。藪の中のようでとても面白かった!あのまま真実が判明せずに物語を進ませたらどうなるのだろうと想像するとまた面白いなと。刑事(存在感抜群のリノ・ベンチュラ!)達による尋問の場面は舞台劇のような変わった設定。予備知識があるせいかもしれないですが、ルイ・マルの若い感覚が随所に表れている映画でとても面白かった。マイルス・デービスの音楽はジャズを積極的に聴くわけではないせいか、言われるほど凄いと思ったことはなかったですが、この映画の音楽はよかった!!ヒロインのジャンヌ・モローはこの時20代だと思いますがとても大人っぽい。モーリス・ロネはかっこよかった!死刑台のエレベーター[完全版]価格:1,995円(税込、送料別)死刑台のエレベーター - HDニューマスター版 【DVD】価格:3,591円(税込、送料別)