乳癌とわかった頃、お友達のMさんのことを思い出していました。
Mさんは、2015年のお正月にアリゾナツアーに出かけたときのツアーメイトです。
サンディエゴ湾を回るクルーズ船の中で、
乳癌になり手術も受けたけど、その後はお医者様の話は一切受け入れないで自分は元気と信じて、健康であるかのように過ごして、今はまったく問題なし!と語っていたMさん。
そのときの明るく大らかな笑顔と力強い口ぶりがよみがえってきて、話をお聞きしたいと連絡を入れました。
そのMさん・・・私の話を聞いて、
どうして全摘しちゃうの?
部分手術でも大丈夫だと思うよ。
最近のお医者さんはね、すぐに全摘しちゃうの。
そのほうが楽だから。
なんでセカンドオピニオンを受けなかったの。
私だったら全摘手術は選ばない。
部分的に切除しても、ちょっと小さくはなるけど、そんなに形は変わらないよ。
絶対乳房は残したほうがいいと思います。
乳房を残したいっていう気持ちを伝えて、そういうお医者さんを探したら、必ず見つかるから。
と熱く伝えてくれるのでした。
私の主治医はね、患者さんの体の負担を軽くするために、乳房摘出と再建を同時に行うことを研究して、そういう手術の第一人者になられて有名なんですと話すと、
そういう医者だからこそ、実績を摘むためにそういう診断をするのよ。
全摘後に再建手術をしてこんなふうに成果を上げましたって、言うと説得力が増すでしょう。
そのために温存手術でもいいものまで全摘手術にしてしまうのよ。
そんな感じには見えなかったけど・・・
とにかく違うお医者さんを当たってみて。
乳房を温存してくれるお医者さんを探してみて。
と、熱心に勧めてくれるMさんでした。
まさか、そんなふうに言われるとは思ってなかったので、思ってもみない展開に戸惑う私・・・
主治医の先生は、信頼がおけると私は見てとりました。
だから即座にお願いしますと今後の治療をお任せしました。
手術の日程が決まり、手術までの検査の段取りが組まれ、職場には病気休暇の申請もして日も近づいてきている中で、今になってほかの医者の診断を受けるというのは、予約から始まり、検査、診断というと、またかなりの時間が必要になってしまいます。とても現実的には思えませんでした。
今から他のお医者さんを探すのはちょっと無理・・・。
明日は検査の日なので、全摘をやめて部分手術に変えたいってお医者様に言ってみる、ということにしたのでした。
MRI検査を控えた前日、5月18日のことでした。