7/18 大切にする読書日記
7/18(土)晴れこんにちは。今日はマッサージに行って来たのですが、身体バリバリだったそうです。頭皮とこめかみが凝ってると、僕には意味不明なことを言われました(笑)。でも、身体は楽になりました。藤野英人『投資家が「お金」より大切にしていること』星海社著者は、早稲田大学を卒業後、野村証券、JPモルガンなどを経て、2003年に独立し、現在は「ひふみ投信」を運用している方です。「ひふみ投信」は、経営者との対話を重視し、その考えに共感出来る企業の株式しかポートフォリオに組み入れない姿勢を貫いていて、注目の投信だと思います。この著書は、日本人とお金について著者が長年の経験から思っていることを綴ったもので、結構辛辣なことも書かれていますが、真摯に受け止めなければいけない点などあって、示唆に富んでいます。内容について少し触れます。お金には色がついていない。だからこそ、お金には私たちの考え方や態度が100%反映される。まさに人生を考えることに他ならない。しかし、日本においては、稼ぐ、貯める、増やすことについて書かれている本はたくさんあるけれども、そのお金をどのように使ったらよいかということに関して書かれた本は驚くほど少ない。日本人はお金のことについて語ることにダーティなイメージを持っているが、日本人ほどお金が好きな人種はいない。それは、個人金融資産の内訳からみても明らかである(現金・預金で55.5%にも及ぶ)。また、日本人はケチである。日本人が行った1年間の1人当たりの寄付総額は2,500円で、英国の4万円、米国の13万円に比して少なく、家計の0.08%に過ぎない。また、寄付主体においても、日本の個人比率36%に対して、英国60%、米国76%である。東日本大震災の時に数千億(推定4~5000億円)の寄付があったとされるが、個人金融資産の1%の寄付がされていたとしたら、1兆4千億円になっていた訳で、ここに自分のお金を現金や預金として守ることしか考えていない日本人の本性がある。そんな日本人が、外国の投資ファンドが日本企業を買収することに対してハゲタカと言えるのだろうか。そうなる大きな理由は、日本人が何も考えていないことに尽きる。例えば、ブラジル株ブームが起きた時に8兆円ものお金が日本人によって投資信託という形で投資されたが、元本割れが生じる事態になって解約は相次いだことがそれに当たる。解約することでブラジルの通貨であるレアルが暴落し、結局は自分で自分の首を絞めることになってしまったのだから。人はただ生きているだけで価値がある。赤ちゃんは1円も稼ぐことは出来ないけれど、赤ちゃんがいることによって成り立っている企業や産業はたくさん存在するからである。経済(エコノミクス)の語源は、ギリシャ語のオイコノミコスからきていて、その意味は「共同体のありかた」である。個人としてだけではなく、みんなでどのように生きたら幸せになることが出来るのかと言うことである。自分たちの社会を幸せにするのかどうかは、大部分は私たちの行動によるのである。投資とは、今この瞬間にエネルギーを投入して、未来からお返しを頂くことであり、お金でさえ投資の必須条件ではないのである。今の僕にとって、読んで良かったと思える本でした。金融業界という数字で全てが判断される厳しい世界の中で、数多くの経営者と会話をし(23年間で約5,700人)、投資に値する考え方を重視し、それを貫きつつ実績をあげてきただけのことはありますね。僕も金融業界に20年以上身を投じてきた人間なので、なおさらそう感じました。【楽天ブックスならいつでも送料無料】投資家が「お金」よりも大切にしていること [ 藤野英人 ]いつもありがとうございます。励みになるので応援頂ければ幸いです。にほんブログ村