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猫の手は丸い

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2005年07月26日
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カテゴリ:旅行
 ファーム富田とは、中富良野町にある富田忠雄さんの農園(というか広大な花壇)で、6つの花畑と様々なラベンダーグッズのショップ、ラベンダーに関係するフードエリア、ラベンダーのエッセンシャルオイル蒸留所で構成されています。
 富良野で一番有名なラベンダー園で、中富良野町に来た観光客全員がファーム富田を訪問するそうです。
 花壇、設備ともに素晴らしいのですが、この農園を一番有名にしているものは、富田忠雄さんご本人の経歴だと思います。

 北海道でラベンダーの栽培が始まったきっかけは、曽田香料の創始者である曽田政治さんが、欧州でラベンダーを見て日本でラベンダーの香料を作りたいと思ったことからだそうです。
 昭和12年に、日本に種子を持ち帰り、ラベンダーの生産地である南仏プロバンス地方と似た岡山のあちこちで試験栽培を行ったところ、湿度に弱いラベンダーは、梅雨の季節に枯れてしまうことが分かりました。
 
 梅雨がない北海道が最適地と分かり、最初は札幌で試験栽培を始め、暖かい南へと下って行きました。
 ニセコで大々的に契約農家を集めてラベンダー栽培を行ったところ、重たい雪でラベンダーがつぶされて枯れてしまいました。
 富良野でラベンダーの話が入って来た頃に、上野美一さんが栽培を始めました。

 戦後間もない時期に同じ富良野在住の富田忠雄さんが、上野さんの30アールのラベンダー畑を見て、食べるものしか作らないはずの畑に、紫色の海のようなラベンダーが風にそよぎ、さわやかな香りを放つのを見て、目眩を感じるように、ラベンダーに恋をしたそうです。
 開拓農民の長男である富田さんは、食べられる作物を作って家族を養うのが常識の当時、大変な苦労をして、ラベンダーの栽培に漕ぎ着けたのでした。
  
 昭和40年ぐらいまで、官民をあげてラベンダーの生産を盛んに行い、曽田香料にラベンダーのエッセンシャルオイルを納入していました。
 その後、フランスから合成香料のラベンダーが輸入されるようになり、昭和48~49年頃に、富良野のラベンダー畑は、富田さんの畑だけになりました。
 生活が苦しくなり肥料を買うこともできず、ラベンダー畑をつぶそうとしたもの、ラベンダーを畑へすき込むときに、ラベンダーの悲鳴を聞いたそうです。
 畑へすき込む作業をすぐにやめて、ラベンダーを愛する家族みんなで、もう1年だけ栽培して、自分たちで楽しもうと決めました。
 
 昭和50年、51年に国鉄(現在のJR)のカレンダーに、富田さんのラベンダー畑がカレンダーに掲載され、ラベンダーの花の季節になると、全国のカメラマンが30~40人集まるようになりました。
 しかし、香料を買ってくれる業者がいないので、このまま畑を残すのは難しく、どうしても畑を残して欲しいカメラマン達と話を続け、ラベンダーで何かを作って収入が得られるようにするべきだという結論に達しました。
 ポプリ、匂い袋を作るように勧められたもの、中富良野町にはほとんど人が来ないので、売れるわけがないと思っていたそうです。
 家にある布を使って作った匂い袋を、カメラマン達へ無料であげようとする富田さん達に対して、無料でもらうわけにはいかないと押し問答になり、結局一袋400円で引き取ることになりました。
 現在でも、この匂い袋はラベンダーサシェ(400円)として販売されています。

 ラベンダーの写真は雑誌に紹介され、さらに「北の国から」のロケにも使用され、たくさんの人が訪れるようになりました。
 ラベンダーを生かしておきたいために、ラベンダーを知ってもらいたいために、様々な商品を開発して、農園内で販売し、その収益で農園を「花人」(農園を訪れるお客さん)のために維持しているそうです。
 
 ファーム富田には、年間100万人以上の花人たちが訪れます。
 入場料、駐車料金、施設使用料は全て無料で、商売として拡大するつもりが無いために、自社開発商品は農園内でのみ販売されています。
 観光業ではなく、ラベンダーを生かすために商品を製造する、製造業としての面が大きいのだとか。
 「元の農業にいつでも帰れる気持ちを持ちなさい」と従業員に言っているそうです。
 経営拡大に走ること無く、ラベンダーを生かし、花人を喜ばせるために誠意を持って農園を維持するその揺るぎない姿勢は、本当に素晴らしいと思います。

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 フラノラベンダーエクスプレスには、7月1日の早朝だったためか、乗客が半分ぐらいしかいないくて、さらに中富良野へ移動して徒歩で行く途中、人がほとんどいませんでした。
 花が最盛期ではないからかな?と思っていました。

 中富良野町営ラベンダー園を後にして、さらに道なりにあるいて行くこと10分、舗装された道の向こうに、ファーム富田の標識が見えてきました。

ファーム富田

 人が少ないのかなと思って歩いていると、ファーム富田の駐車場と思われる場所に、観光バスがずらっと駐車しています。
 パッケージツアーの北海道旅行は、添乗員無しでも、移動はバスが主体なのでしょうか。
 さらに木の上には、緑色のメロンのアドバルーンが浮かんでいます。
 ラベンダーだけではなくてメロンもあるのか、有名なラベンダーソフトクリームの他に、きっとメロンソフトクリームもあるに違いない、どちらを食べるべきか、いや頑張って両方食べるべきかと考えながら歩いていきました。

 園内は広く、台湾や韓国から来たと思われる観光客がたくさんいました。
 最初に目に入ったのが、蕾をたくさんつけた一面のラベンダーで、紫色のじゅうたんのようです。
 開花していないので、ラベンダーの香りは漂っていませんが、軽くさわるだけでラベンダーの香りがします。
 見ているだけで、幸せな気分になりました。

ファーム富田「倖の畑」

 ファーム富田には、6つの花畑があります。
 園内に入ると最初に見えるのが、「花人の畑」「倖の畑」「春彩の畑」「秋彩の畑」で、上記のラベンダーの畑は「倖の畑」です。
 昔、国鉄のカレンダーに取り上げられた畑「トラディショナルラベンダー」、ファーム富田の顔とも言える「彩りの畑」は、それぞれ奥まったところにありますので、パンフレットを見つけたら場所を確認されることをおすすめします。
 私達は、「彩りの畑」を見落としてしまいましたので・・・

ファーム富田 「秋彩の畑」

 ラベンダー以外の花がたくさん植えられている「春彩の畑」「秋彩の畑」は、矢車草、サルビア、サポナリアなど、カラフルな花が咲いていました。

 畑を見た後は、様々な展示を行っている家がありますので、そちらへ行ってみましょう。
 「花人の舎」「ドライフラワーの舎」「ポプリの舎」「香水の舎」「グリーンハウス」などがあり、「グリーンハウス」(温室)には、通年でラベンダーが咲いているのだそうです。
 そのため、冬に訪れてもラベンダーが楽しめるのだとか。
 
 園内にはラベンダーソフトクリームのお店が数カ所あります。
 コーン、カップの2種類があり、大変暑い日にはソフトクリームが溶けて食べにくいので、カップがおすすめです。
 7月上旬は涼しかったので、コーンにしました。1人前250円です。

ファーム富田 ラベンダーソフトクリーム

 薄い紫色をしたソフトクリームはなめらかで、上品なラベンダーの香りがします。
 甘さ、乳脂肪分は控えめで、さっぱりとしています。
 普通のソフトクリームは空気をたくさん含んでいるため、ふわっとした軽い食感なのに対して、ファーム富田のソフトクリームはクリームの密度が高く、なめらかだけど固いクリームが詰まっている感じがしました。
 クリームが固くて密度が高い=乳脂肪分が高いのでは?と思われるかもしれませんが、空気をたくさん含んださっぱりした味です。
 ファーム富田に行かれた際には、ぜひ食べてみることをおすすめします。やみつきになるような食感とおいしさですよ。


 園内では、ソフトクリームの他に、カレーなどの軽食もあります。
 時間があれば、ぜひ食べたかったです。
 (食い倒れモードに突入!)

 ファーム富田に来たからには、ここでしか売っていない、質の高いラベンダーグッズをチェックしてみましょう。
 おすすめは、以下の商品です。
 ここのオイル(エッセンシャルオイル)は大変レベルが高いので、買って帰りましょう。
 お風呂に数滴たらすと、幸せなバスタイムが約束されます。

 ラベンダーオイル
 ラベンダーオイル「おかむらさき」
 香水ラベンダー
 香水はまなすの調べ
 ハーブコロンプチコロン30
 ラベンダーサシエ
 ラベンダーバスパウダー
 わたしのラベンダー物語
 写真集「風の記憶」
 ラベンダー(おかむらさき)大束(ドライフラワー)
 ラベンダー生花

 ファーム富田では、最低でも1時間は時間を取って、のんびりと花を眺めていたいです。

ファーム富田
〒071-0704 北海道空知郡中富良野町北星
電話 0167-39-3939
FAX 0167-39-3111
入園無料
駐車場無料





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Last updated  2005年07月27日 02時13分47秒
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