カテゴリ:旅行
朝食を食べた後は、富良野・美瑛でソフトクリームを2回食べただけなので、夕方に札幌駅に戻って来た頃には「早くうまいもの食わせろー!」とうずうずしていました。
札幌駅南口前にある「センチュリーロイヤルホテル」にチェックイン後は、 ・札幌駅アピア「魚活鮮とあぶり焼 海へ アピア店」で海鮮を食べる ・雪印パーラーへ行って念願のアイスクリームを食べる ・札幌駅大丸の地下へ行って、地元のお総菜を食い倒れる という目標がありました。 これらを全部達成するためには、大丸の営業終了時間20:00に間に合わせる必要がありました。 そういうわけで、「海へ」で北海道の新鮮な海鮮料理を堪能した後に、雪印パーラーへ直行しました。 ----- 雪印乳業のHP内「雪印の歩み」によると、創業は1925年(大正14年)で、札幌市厚別区厚別町にあるJR千歳線上野幌駅付近の工場でバターを製造したのが始まりです。 最初は農業組合「北海道製酪販売組合」として発足し、昭和15年に「北海道興農会社」、昭和25年に「雪印乳業株式会社」として新発足しました。 札幌市郊外で酪農が始まった経緯は、宇都宮仙太郎、黒沢酉蔵、佐藤善七の3人の話から始まります。 大分県中津の農家に生まれた宇都宮仙太郎は、大臣を志して上京するも身体を壊したこともあって夢を断ち、滋養をつけるために飲んだ青山の牛乳がきっかけになって、酪農を目指して明治18年、北海道に渡りました。 その後、アメリカの農場で研鑽して明治23年に帰国、東京から札幌郊外白石村(現札幌市白石区)へ戻り、宇都宮農場を開きました。 ここで製造した手作りバターが札幌在住のお雇い外人の評判になり、ようやく事業が軌道に乗った明治38年に、黒沢酉蔵が宇都宮農場にやって来ました。 黒沢は5年後、東屯田村に自分のサイロを持ちました。 宇都宮農場には様々な人達が集まり、小学4年の佐藤貢少年も父親佐藤善七の薦めで、宇都宮農場で働くことになりました。 1913年(大正2年)の北海道全道を襲った大凶作のおり、宇都宮の住む白石村は、北海道のやせた土地に酪農で発生する牛糞を使用することで、凶作を免れていました。 全道に酪農が広がれば凶作の被害が減るのにと歯がゆい思いをし、さらに政府の対応の遅さに業を煮やした宇都宮は、酪農先進国であるデンマークに娘夫婦を派遣します。 「デンマーク農業の発達は、一に教育、二に組合組織、三に独立農民を作る政府の方針にある」と理解した彼は、3人で道庁の長官宮尾瞬治に具申し、デンマークからモデル酪農家を2家族招聘することになりました。札幌で酪農経営を実践してもらい、酪農技術の習得に当たったのです。 大正12年に関東大震災が発生し、海外からの救援物資に含まれる多数の缶詰のコンデンスミルク、さらに一時的に関税を緩和したことにより、海外から缶詰のコンデンスミルクが大量に輸入されるようになりました。そのため、北海道外へ運んでいた牛乳がだぶつき、大量に牛乳を廃棄することになりました。 この状況に憤激した3人は、「農民のことは農民でやる、デンマークに習って組合を作ろう」といって、札幌、石狩、小樽、空知の酪農家629人に出資を募り、大正14年に仙太郎を会長として「北海道製酪販売組合」(酪連)を組織しました。 冷蔵設備が無かったため、酪連のバターは低迷し、当時品質がよいとされた伊豆大島産にかないませんでした。 苦労して資金調達し、大正15年秋、JR苗穂駅近くに冷蔵設備を導入した新工場が竣工しました。品質は飛躍的に向上し、チーズの製造も開始しました。 この年の暮れ、自らの製品を誇りをもって売るために、雪の結晶の中に北斗星が輝く「雪印」のマークを制定し、昭和2年(1927)には冷蔵貨車も完成しました。 ----- 憧れの雪印パーラーは、札幌駅から近い所にあります。 店構えは少々古い感じがしますが、店舗入り口にある食品サンプルの華やかさに目が引かれます。 1階は店舗、2階は喫茶になっています。 私的な雪印パーラーの特徴は、 ・多彩な他種類パフェ ・超弩級の常識を凌駕するビッグパフェ ・昭和43年に宮内庁の依頼により、天皇陛下ご来道の際に誕生した、 ロイヤルスペシャルバニラアイスクリーム だと思います。 どれくらい多彩かと言うと、これくらい種類があるのですが、実はもっとたくさん種類があります。 スィートだけではなく、軽食も用意されています。 さらに、超弩級というか正気の沙汰ではないサイズのパフェがいろいろあります。 サイズが小さい順番にご紹介すると、 大人4人分以上のサイズである「I am a No.1」 大人8人分以上のサイズである「パラゴン」(シュールなデザインに注目) 大人15人分以上のサイズである「ドリームジャンボ」 リアルウェディングケーキサイズで、何人で食べれば無くなるのか不明な「アイスクリームタワー」(要予約、60000円!) ネット上に実際に食べられた方々のレポートがたくさんありますので、検索して見られるといかがでしょうか。 私達が注文したのは、「ベリーミックスパフェ」と「ロイヤルスペシャル」です。 ベリーミックスパフェは、ストロベリーアイスクリームとソースの上に、冷凍ブルーベリー、クランベリー、ラズベリーがごろごろと載っていて、飾りにチャービルが添えられています。 味はまぁこんな感じというか、普通の市販のアイスクリームレベルです。冷凍クランベリーが珍しいです。 ロイヤルスペシャルは上記の「ロイヤルスペシャルバニラアイスクリーム」で、オールドスタイルな器に生クリームと一緒に盛りつけてあります。 乳脂肪分が濃い味で、かなり牛乳臭いです。乳脂肪分が高いハーゲンダッツのバニラはそうでもないのですが・・・ 昭和40年代の味という感じで、今となってはバニラの香りが薄く、古い味だと思います。牛乳嫌いの私にはつらいですが、牛乳大好きな連れ合いは「うまい!」と大喜びです。 乳業会社が経営するスィートショップは、他によつ葉乳業の「ホワイト・コージよつ葉」があります。(嗚呼行きたかった・・・) 北海道でしか味わえない雪印パーラー、ホワイト・コージに、是非足を運ばれてみてはいかがでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005年08月16日 22時34分38秒
コメント(0) | コメントを書く
[旅行] カテゴリの最新記事
|
|