海への誘い（うみへのいざない）

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曽爾高原でキャンプをした時、
二本ボソから倶留尊山へ登った。
倶留尊山（くろそやま）は、
三重県津市と奈良県宇陀郡曽爾村にまたがる
標高1,037 mの山である。

曽爾高原から亀山峠（標高８１０m）を見上げた時、
「高いなぁ」「しんどいなぁ」と思った。
「あそこまでは登ってみよう！」
登ってみると、その先には二本ボソ（標高９９６m）の山がある。
「行けるかなぁ」と思ったが、歩いてみると案外行けるものだ。
もうそこでやめておこうと思ったが、
二本ボソの頂上からは、
倶留尊山が聳えているのが見えた。
一旦急降下して、急斜面を登らなければならない。
極度のアップダウンである。

「無理かなぁ」と言いながらも試しに行ってみた。
頂上付近になると、急勾配が激しくなる。
さすがに登りながらヘコタレそうになる。

しかし、山頂に到達して、来た道を振り返ってみると、
あれだけフゥフゥ苦労していた山がウソのように低く見える。
あんな場所で、もがいていたんだなぁと思う…。