海への誘い（うみへのいざない）

作家「椎名誠」さんの大ファンである。
本棚には椎名さんの本が何冊も並んでいる。
同じ本を何度となく繰り返し読んでいる。
学生の頃から愛読書であった。
あやしい探検隊に憧れ、世界の辺境に思いを馳せ、
岳物語で子育てを想像したりもした。
同じ本を何度も何度も読んだ。
本の中で世界を一緒に旅して来た。
思えば、椎名さんの生き方を、
極々小規模で真似しているような気さえする。
サバイバルキャンプにしてもアウトドア活動にしても。
子育ても岳物語が頭の片隅にあった。
いや、片隅ではなかったかも知れない。
同じような事を試したりもした。
いつの間にか、そう、約３０年近く、
椎名さんの生き方を追っかけてきたのか。

基調講演でのお話は、本で読んでいたエピソードを
椎名さん自身から聴くことができて感動した。
僅かな時間ではあったが、ご挨拶するチャンスがあった。
想定していなかったので素直に感激してしまった。
もっとお話ができたら良かったのに…。
もっと話せたはずなのだが、
すっかり気持ちが上ずってしまっていた。
感激しながらも少し残念…。

しかし、実際にお会いできただけでも夢の様である。
今、ふりかえって思い出してみても夢の様である。