海への誘い（うみへのいざない）

大阪都心部の水辺に葦を植えた。
元々は水辺に葦原が存在していたのだが、
護岸工事や環境の変化で無くなってしまったのだ。

古くは、葦原中津国（アシハラノナカツクニ）豊葦原国（トヨアシハラノナカツクニ）
豊葦原瑞穂国（トヨアシハラミズホノクニ）等、神話や古事記、日本書紀にも登場する。
万葉集の歌にも詠まれている。
葦舟や葦簀、葦笛など生活とも関わりが深かった。
アシはヨシとも呼ばれる。
アシは善し悪しの「悪し」に通じるとして嫌い、
ヨシと呼ぶようになったらしい。

途中から雨が降り始め、学生たちは泥んこになって葦を植えた。
葦原が広がる…とまでは言わないが、
大阪の水辺に少しずつでも葦原が再生できたらいいな。